何年かぶりに月9ドラマを見ている。
木村拓哉のラブストーリーとあっては、見ないわけにはいかない。
私は彼が大好きだ。
正確に言うと彼の出るコテコテのラブストーリーが好きだ。
普通にMステにSMAPが出ますとか、テレフォンショッキングのゲストに出るとかスマスマを録画するとか、そういうものには興味はない。
木村拓哉個人ではなく、彼のキザな演技が好きなのだ。
「ちょ、待てよ!」
・・・名セリフじゃないか・・・(感動)
彼に待てよと言われて待たぬ女は女の風上にもおけん。
世間では「何を演じても木村拓哉は同じ」と言われてしまうが、だからいいんである。
彼は、王道なのだ。
王道とは、いつも変わらぬ安心感である。
カッコイイだけなら彼より上はたくさんいるだろう。
背が高いとか、若いとか。
が、私にとってはドラマの中の彼は心の琴線に触れるというか、心の奥の深いところで
「萌」
を感じざるを得ない。
しかも今回は特に良い。良いったら良い。
3話まで見たところ、こりゃまったく・・・
「ガラスの仮面」じゃないか。
少女マンガの王道。
ガラスの仮面には、王道が溢れている。
主人公はうだつのあがらない貧乏な少女であり、唯一の取り柄の演劇に出会い、幻の舞台「紅天女」を目指しつつ待ち受ける運命に翻弄されながら、少しづつ成長を遂げていく。
その中で出会う身分違いの恋、宿命のライバル、かけがえのない仲間達。
そして正体不明の謎の足長おじさん、紫のバラの人。
私が物心ついた頃より前から連載され・・・
そしてまだ完結していない。(涙)
少女が気になる要素満載のモンスター漫画。
拓哉ぽんはさながら速水真澄である。
ガラスの仮面の中では主人公のマヤとは犬猿の仲であり、大手芸能社の社長だ。
あの大都芸能の速水社長と言えば、泣く子も黙る仕事の鬼。
冷血漢、非情、趣味もスポーツも人脈も全部仕事に有利なものしか選ばない。
イケメンで金持ちで当然モテるが高嶺の花、野心にあふれ、だが心の奥底に大きな傷を持つ。
木村拓哉扮する葉月蓮介は、まったくもってソックリである。
他のキャストもガラスの仮面のキャストとだいぶカブる。
いいのかこれ。
そう思って見てる人たくさんいるだろうな。
ていうか私なんて月曜日になると「あぶねえ。今日はガラカメの日だったぜ。」と勝手に思っている。
しかし拓哉ぽんが相変わらずで嬉しい。
「おまえが欲しい。」
・・・言えねえ。
並の男にはよく知らない女にこんなこと言えませんぞ。
渡辺いっけいには常に厳しくても、だ。
サングラス、リムジン、オープンカー、VIPなパーティ。カリスマモデル・・・
この不況にあってとっても輝いてるよ。
夢のような世界だよ。
日本の首相が鳩山さんなだけあるよ。
少し強引で、女慣れしている風で、だけど一匹狼で寂しくて繊細。
女人のツボをこれでもかこれでもかと押してくれる木村拓哉。
イケメンとは顔かたちだけの問題ではない。
拓哉ぽんをもう一度よーく見てみよう。
まず顔がいい。(やっぱりか)
整ってりゃいいってだけならほかに掃いて捨てるほどいる。
木村拓哉の顔は、ものすごい絶妙なバランスだ。
パーツごとに見てみると、
眉毛はりりしく男性的。意志の強さを感じる。
目は優しく女性的なたれ目。母性本能を刺激する。
鼻は高く、しかしとがりすぎず、知的な中にも親しみやすさを感じる。
唇は厚め。情熱的で温かみを含んでいる。
次に体型。
背は高くない。肩幅も狭め、足だって別に長くない。
イケメンと言われる部類の顔立ちにおいて、この抜け感のある体型。
そんなギャップも魅力なのかも知れない。
この顔に阿部寛の体型だったらなんだかイヤミだ。
ポイントは表情や仕草だ。
彼も年齢を重ねてきた。よく見なくても頬はたるみはじめたし、ふっくらしてきた。
が、今は今で大人っぽいし、なのに笑うと未だ少年のよう。
一番いいのはキスシーンとかのとき。
相手の女性をこの上なく大事そうに見つめ、優しく、切なげだ。
私なんかはこんな表情が出せる俳優は日本人では他にまだ見たことない。
ここが何気に一番の重要どころではなかろうか。
きっと女性達がワンワンとかニャンニャンとかいう雑誌で「抱かれたい男」に彼を選ぶのは、彼がイケメンだからという理由の他に、何より
「大事に扱ってくれそう」
だからなんではないかと今思った。
まあ結局は、プライベートでの彼を知らないし、また冷静になるとなんとなく嫁に対し色々と納得がいかない点もふまえ、素が垣間見えるバラエティなどはやはりあまり見ないことにしている。
ちなみに「ママはテンパリスト」という育児エッセイ漫画で、
「男児は皆木村拓哉のような一面がある」
というようなくだりがあったが、これには完全同意だ。
私にとって身近な男児と言えば6歳の甥っ子である。
やつはしょっちゅう
「ママって・・・かわいいんだ」
とか
その他歯が浮くようなセリフをサラッと言う。
「男の子って・・・かあわいいわようぅうう~」
という母親の気持ちがよく分かる。
もう世界の三分の二はママで出来ているし、残りは戦隊モノのみだ。
ヤツを観察していると、
「シャキーン!」だの「ドワッシャ!」だの「とうりゃあああ!」だの一通りヒーローになったかと思えば、ママが迎えに来ると別人のようにベタベタの甘えっ子になる。
「ママママちゃんママちゃん」
おばである私も、不覚にも萌えた覚えが何回かある。
ある時はフロ場で
「なつみさん・・・なつみさんって、ママよりおっぱいでかいよ」
テレビを見ていて通りすがりに
「なつみさんって・・・今日、いいにおいがする」
先日などは、学校から帰ってくるなり
「なつみさーん!なつみさーん!」
「なんだよ」
「ちょっとさ・・オレってさ・・・ケガしちまって」
「どこ」(ごく浅い引っ掻きキズ)
「葉っぱのやつめ・・・」
・・・キザだ。
甘えられて母性本能が刺激されるうえに強がるところがいじらしい。
ツバでもつけとけ言う私に絆創膏を、しかもキズパワーパッドを貼れという。
うちには農協の絆創膏しかないというとそれでいいと言うので貼ってやる。
すると、でた。男児に住まう木村拓哉が。
「サンキュ、な」
・・・世の男性方、女なんてなあ単純なもんです。
何気なく褒められたり、素直にお礼を言われたり、最愛の女性にはしつこいくらい愛情表現したり。
今日はちょっと、周りの女性を褒めてみませんか。
自分的にはドン引きなくらい、キザなこと言ってみませんか。
「あの人最近気持ち悪い」
なんて噂がたったらそりゃ周りの女が自意識過剰なだけですからご安心を。
私の予見だと、好感度あがるはずなんですけどね。
ちなみに、最近うちの娘3(8歳)が、
「浅間山のむこうには、なにがあるの?」
と聞いてきたので、
「知らないの?あの向こうはアメリカじゃん」
と答えると、
「・・・んなわけねーだろがいっっ」
と低い声で言われました。
女は、生まれながらにして女であり、現実的である。