私にとって山に登ることはそれだけでも楽しい事なんだけど、もう一つの楽しみは下山後のお風呂タイム=温泉!
大体は下山した所で近くにある温泉に行くのだが時としてそれが叶わない事もある。下山した後お風呂を求めて十数キロ…ということもある。
今回の鍋倉山登山は冷えた体を温めるためにも「温泉」は絶対条件だったんだけれど…お目当てにしていた「湯滝温泉」の駐車場が満車で入り込む隙間もない。日曜日の午後ともなれば地元の人たちで込み合うのは当たり前。
チョット回り道すれば「野沢温泉」や「戸狩温泉」‥等々いくつも温泉はあるのだが夕方からは山の会の新年会が予定されているので今日は遠くまで寄り道している時間がない。
仕方がないので「お風呂は地元に帰ってから…」ということになって車を走らせてはみたが、まだあきらめきれず「たしかこの近くに野中の一軒家みたいな温泉があったはずだ」とsorajijiさんが古い記憶をたどる。前方を走るKさんに連絡するとKさんも同じことを考えていたらしく「後に着いて来て」という。
たどり着いたところが「百合居温泉」
管理人も居なくて温泉に入る人は1回200円を玄関にある料金箱に入れる。男風呂と女風呂と畳を敷いた休憩室がある。
石鹸もシャンプーもない源泉かけ流しの天然温泉。洗い場にはシャワーが2か所あるだけ。地元のお婆ちゃんたちが世間話をしながら譲り合って使っている。桶でお湯を汲んで体にかけると結構熱い。思わず「うわ~熱い!」というと「熱いけどここはいい温泉なんだよ」とおばあちゃんが自慢そうに声をかけてくれた。きっとここは地元のお年寄りのコミュニケーションの場にもなっているんだろう。「よくここが分かったね~」よそ者の私たちにも気軽に声をかけてくれる。出る時にも「いい温泉なんだからまた来てくんねぇかい」心も体もポッカポッカになった温泉だった。