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若年性或いは老人性痴呆症にならない為にもね?

songzhaoのボケ封じ数学講座第70講

2008年01月24日 | Weblog
 メルカトル図法について:

 地図投影法の一。オランダの地理学者メルカトル(Gerhardus Mercator 1512~1594)が1569年ごろ創案。赤道に沿って地球に接する円筒面上に地図を投影したもの。経線と緯線とは互いに直行する直線となる。高緯度になるに従い東西の長さは伸びるので、それと同じ割合で南北方向にも伸ばす。従って緯線間の距離は高緯度になるほど大きくなる。地球上の角関係が図上の角関係と等しくなるのが特徴で、図上の任意の2点間を直線で結んだものは、直ちに2点間の等角航路を示すから、航海図として用いられる。航海図法。(広辞苑より)

 円筒図法:地図投影法の一。地球に接触する円筒面上に地球表面の射影を映してその形を描く方法。経線は等間隔(?)の平行線、緯線はそれと直交する直線になる。メルカトル図法はその一種。開展法。円柱投影法。(広辞苑より)

 スペイン人(?)コロンブスがアメリカ大陸を発見したのが1492年。ポルトガル生まれの探検家マゼランがスペイン王カルロス一世に世界周航を願い出て、1519年5隻の船団を組織して西周りに南米のマゼラン海峡を発見・通過、太平洋に出て、さらに西航、3ヶ月余でフィリピン諸島に達したが、先住民に殺害された。残った部下によって1522年世界周航完成。

 メルカトルの地図は、まさに大航海時代の到来に応えたものでありました。正確な時計と磁石と北極星があれば緯度と軽度を知ることができ、大海原にあっても位置が分かり『方位角』さえ一定に保って進めば目的の場所へたどり着くことができるようになったのですから大変な功績でした。
 ただ、等角航法の軌跡は最短距離ではなく、当然2~3割のロスが出たとしても、そこは帆船の時代なんだから、風任せで気にすることでもなかったでしょう。

 『方位角』ということを印象付けるためにこんな話を持ち出したのですが、これはトラバース測量の『方位角を計算して座標を求める』に相通ずると思うからです。

 トラバース測量プログラムの要点=内角を測って方位角を求める。・・・・これに尽きます。・・・・この程度の応用問題だと、中学校の幾何学の知識があれば十分です。

 あるトラバース点において、一つ前のトラバース点の方位角が分かっているとき、次のトラバース点との内角を測れば、次のトラバース点への方位角を計算できる。

 前のトラバース点の現トラバース点への方位角がα、現トラバース点での前トラバース点から次のトラバース点への内角がxとすると、現トラバースでの次のトラバース点への方位角βは、

 β=α+x+180°・・・・(1式) 或いは

 β=α+x-180°・・・・(2式) のいづれかとなります。

 (1式)を使用する場合は α+x<180°のとき、(2式)を使用する場合は α+x>=180°のときです。万一、β>=360°となるときにはβ=β-360°とします。

 また、現地点から次のトラバース点の水平距離がlだとすれば、次のトラバース点のX座標は、現地点のX座標+l*cosβ、 Y座標は、現地点のY座標+l*sinβ となりますが、タテ軸がX,ヨコ軸がYとなることに注意が必要です。トラバース点の数だけこのような計算を繰り返し行いますが、起点における方位角は既知のものとして最初に与えられていなければなりません。

 このようにトラバース測量とは、極座標を平面座標に換算し、尚且つ平面座標上を平行移動させ、次々に座標を求め、座標計算によって土地の面積を求めるものです。