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若年性或いは老人性痴呆症にならない為にもね?

Cuando Caliente SHIZUOKA#55

2006年09月11日 | Weblog
 化学大県への予感

 今日は静岡新聞から喜ばしい記事を引用しよう

 来夏の「国際化学五輪」代表候補に県内2人

 来夏に世界の高校生が参加しロシアで開かれる「第39回国際化学オリンピック」の日本代表候補に、県内から清水東高二年の山口一樹君(17)と磐田南高二年の水野泰孝君(17)が選ばれた。二人はこれから4人に絞られる代表最終選出に向け、勉強を続けている。

 山口君と水野君は国内の高校生約1300人が参加した「全国高校化学グランプリ」で一次予選の筆記試験を通過し、上位61人に入った。八月の二次予選では実験とリポート作成が課せられ、山口君は金賞、水野君は銀賞をそれぞれ受けた。
 同オリンピックは来春卒業する三年生に出場権がないため、上位入賞者の一、ニ年生9人(2人を含む)が代表候補に選ばれた。今後、主催者側から届けられる問題集などを基勉強し、来年四月に行なわれる代表決定の最終試験に臨むという。
 山口君は高校生になって実験の面白さを知り、化学に興味を持ち出したといい、国際五輪に向けては「問題集をやり尽くして世界の切符を手に入れたい」と意気込む。小学生の頃に本を読んで化学が好きになったという水野君も「選ばれたからには代表に残りたい」と意欲を見せている。

 静岡県の化学を志す高校生が2人も、9人の代表選考枠の中に入ったとは誠に喜ばしい限りである。何でも来夏ロシアで開催される「国際化学五輪」に出場できる枠は4人だという。ここまで勝ち残っただけでも名誉なことであるが、事此処に及んだからには、見事出場権を勝ち取ってもらいたいものである。清水東高の山口君と磐田南高の水野君に一県民として大いに期待するものである。

 ところで、私は以前「songzhao のボケ封じ数学講座」の中で偉大なロシアの化学者メンデレーエフとイタリアの幸運な化学者アボガドロについて話題にしたことがあったのだが、今般、化学雑誌ニュートンが2006年10月号で「周期表の決定版」という特集を組んでいてとても目に付いたので購読したのであるが、その59ページに、所謂アボガドロ数=6.02*10^23(6.02掛ける10の23乗個)の原子数をもって1mol という表現がなされているのであるが、元来原子量という日本語の翻訳表現は実に紛らわしく原子量=atomic weight の翻訳なら『原子重』というべきではないかと思います。現在では炭素12のアボガドロ数に相当する原子の数量の重さを12グラムと規定し、アボガドロ数に相当する炭素12の重さを1モルと表現しているのでないのか。そう定義しないと全くチンプンカンプンになってしまうと思う。

 このアボガドロ数の真価というのは、1モルの重さの原子は固体であれ、液体であれ、気体であれ、それぞれの原子重に応じた1モルの重さをはかれば、アボガドロ数が保障されるというところにある。原子が気体に態を変えたときには22.4リットルが1モルの重量に相当するという所が化学の妙なのである。