仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

攻防 ( D80 & 90mm Macro )

2007-06-07 08:13:34 | 或る日の柴犬・穗高
道の眞ん中で立ち止まり、動かうとしない穗高。
ここから攻防戰が始まる。


嫁はんが妙に早起きしたので、穗高の散歩へ出掛けたのは6時45分頃。
この時間であれば、穗高は間違ひなくショート・コースを選ぶ筈。
と思つたら、家を出て電柱にオシッコをひつかけると、いきなり超ロング・コース方面へ歩き出さうとするではないか!
「穗高、アカン、そんな時間はない!」

ひとこと云ひきかせると、おとなしく、通常ルート方面へ歩き出してくれた。
ところが・・・
自分の思ふやうにならなかつたので、フテたのか、途中で超ショート・コースへと向かつた穗高くん。
それとも、「時間がない」といふ私の言葉を正直に受け取つて、最も時間のかからないコースを選んでくれたのか。
もし、さうだとすれば、穗高は日本語がわかるといふことになる。
犬語と日本語のバイリンガル?
さすがに日本語を話すのは難しいやうだが・・・

穗高のコース選擇のお蔭で、短時間で濟む筈の散歩だつたのだが、途中で穗高がわがままをいひだした。
道の眞ん中で動かうとしないのだ。
リードを引つ張つても、頑強に抵抗する。
しかたがないなあ、とリードを緩めたら、穗高はにつこり笑つた。

いやな豫感。
と思ひきや、そのまま「伏せ」をしてしまつた。
どうやら、この先の角の家にゐる、黒いラブラドル・リトリーバに見せつけやうとしてゐるらしい。




この視線の先に、「黒ラブ」がゐて、こちらを見てゐる。




私:「穗高、行くで!」
穗高:「いやや、かはいがつて貰つてるとこ、黒ラブに見せつけたるねん」
關西辨で話す犬も珍しい。




仕方がないので、諦めて、嫁はんが穗高をかはいがつてやる。
ゴロリと寢轉んで、嫁はんを見上げる穗高くん。
瞳がとてもラブリー!

ワンコの世界では、飼ひ主にどれだけかはいがつて貰つてゐるかがステイタスなのかもしれない。
だから、散歩してゐる犬が家の前を通りかかると、家にゐるワンコは吠えるのだ。
私たち人間にはわからないが、飼ひ主と散歩をしてゐるワンコは、テレパシーで云つてゐる。
「オレなんかさ、飼ひ主と一緒に散歩してゐるんだぜ~。かはいさうに、おまへは散歩もして貰へないんだろ!」
「アホなこと云ひなや!こつちはもう散歩は終はつて寛いどるとこやないか」

これが、ワンコの「ガウ、ガウ」なのだらう。




我が家の玄關に着いて、大あくび。
ピントがあつてゐないのはご愛敬・・・



「でへ!」





<使用カメラ> : 「 Nikon D80 」
<使用レンズ> : 「TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 ( Model 272E )」




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