花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

憧れの富良野岳登山

2007年07月08日 | 軽登山・登山・軽スポーツ

 昨年、「夕張岳」に登ったメンバーで今年は「富良野岳」に行く事にした。
 登山前日、友人の車に乗り合わせて、午後、札幌を出発し、夕方「富良野岳」の登山口にある十勝岳温泉Rホテルに着いて一泊した。
このホテル自体が一番高い1350mの所に建っているので、1912mの「富良野岳」頂上との標高差は662mになるのだ。
 日没前、座敷のまどから「三峰山」「十勝岳」の頂上を見ながら夕食を食べた。

 しばらくすると、「日没が素敵なので玄関先に出ては」と、ホテルより連絡が来た。食事を中断して出て見ると、既に30人程の宿泊客が浴衣姿でベンチに座っていた。徐々に沈む太陽を見ながら、ビールの影響もあってか皆さんはしゃいでいた。

 翌朝4時に起き、前日の夜、ホテルに作って貰ったお握りを食べ、玄関前で簡単なストレッチをしてから5時に登山を開始した。天気予報は晴れ。空気は冷たく爽やかで、風通しの良い場所では寒い位だった。

 登山開始後30分で、1857年(安政4年5月)の大噴火後、今も噴煙を上げている「安政火口」の60m位手前に着いた。安政火口の後ろ側は、茶色い土がむき出しになった荒々しい山肌が屏風のように切り立った崖状になっている。その頂上は「三峰山」という名が付けられているが、古い昔の噴火を思い起こさせる光景だった。(写真左、日が昇る前なので暗い)
下の数件のホテルは、この火口の傍から湧く温泉水をパイプで下に引いているのだという。温泉の湯は茶色で不透明、かなり温度が高かった。
 前に来た時には無かった溶岩流の監視カメラが左手の崖の上に設置されていた。

 安政火口を左に見て、涸れ沢のヌッカクシ富良野川(写真右、下山時に撮した)を対岸に渡ると、そこはもう「富良野岳」への登山道だ。

 

 岩だらけの道を登る事1時間程で、ハイマツが群生していた。さらにしばらく登ると、雌阿寒キンバイやエゾルリソウ、高嶺ナナカマドなどがぎっしりと咲くお花畑に着いた。
 そこから頂上までは、登山道の両側に短い夏を精一杯謳歌する様に咲き誇る名の知らない花々を楽しみ、写真も時々撮りながら登った。(写真)
急な道では息が切れそうになって休んだが、間もなく頂上に着いた。時計を見たら8時、私達は、丁度、3時間で登ったのだ。
 

 頂上の丸太で作られた「富良野岳」の標識は立派だった。早速、その横に立って記念写真を撮った。
 360度、何処を見ても息を飲むような素晴らしい大自然だ。
 南西方向はるか遠くに、去年登った「夕張岳」が霞んで見えた。

 反対側に頂上が尖って、山肌が茶色い山は「十勝岳」2077mだ。見ると時々、形を変えながら白い噴煙を噴き上げている。
 「十勝岳」は安政の噴火後も明治20年、大正15年、昭和37年、昭和63年と4回の噴火を繰り返した山だ。本によると大正15年(1926年)の大噴火では、最初の爆発とその40分後の爆発で発生した泥流が硫黄鉱山事務所を飲み込み、一気に谷を下って、25分で25km離れた下の上富良野原野に到達し、二つの町を埋めて144人が死亡、372棟の建物と多くの家畜や鳥を失ったと書かれている。
 「十勝岳」の向こうには「美瑛岳」2052m、さらに奥には「オプタテシケ山」2013mと続き、一番遠くに筋状に沢山の残雪を見せ、青白く浮かぶのが「トムラウシ山」「旭岳」などが連なる大雪連峰だ。(写真)



 あまり広くない頂上に、続々と登山者が登って来て、すぐに20人を超えた。山開き後の晴天の日曜日ということで、私達のような登山者が沢山来るのだ。
 頂上では友人が簡易コンロで湧かしてくれたお湯で、スープとコーヒーを頂き、簡単な食事をした。私はバナナと菓子パンを食べた。

 下りは、眼前に十勝岳、遠くに大雪連峰、足元に咲き誇る高山植物を見ながらのすごく贅沢なものだった。
 私と一人の友達が膝が弱いので、ゆっくり慎重に下ったら3時間かかった。下る途中、ツアーらしいグループやタンクトップ姿の外国人家族、小学生の子どもを連れた家族、単独登山者などとすれ違った。
 登山口に戻って時計を見たら、丁度12時だった。頂上での40分の休憩を入れて、往復7時間かかった事になる。

 泊まったホテルの温泉で汗を流し、上がる前に冷水を足に何度も掛けてほてった足を冷やした。こうすると翌日の筋肉痛が軽くて済むようなのだ。着替えてから昼食を食べた。

 「富良野岳」は、岩がごろごろしている気の抜けない道が続くが、見晴らしも高山植物も素晴らしい良い山だった。疲れの中にも充実感を感じながら札幌に向かった。着いたのは夕方だった。 

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