録音1

子供の頃のことだ。

少年は、テレビから流れるアニメやTVドラマの主題歌で好きな曲を

ラジカセに録音しようとしていた。

ラジカセは、知ってるよ、ね？。

そういへばラテカセというのもあったなぁ。

uu 、、、、

好きな曲だから、いつでも聞いていたい。

それにはカセットテープに録音する必要があった。

あ、カセットテープは、わかるよね？(^◇^;)。

それまで少年は何度か失敗していた。

ラジカセがTVから遠すぎて音が小さい、とか

今度は近すぎてバリバリと音が割れて聞けたものではない、とか。。。

少年が音楽を楽しむためには、レコードを買うとか、ラジオ(NHK FM)からではなく、

まず、TVから流れる音楽をラジカセでエアー録音しなければならなかったのだ。

TVのスピーカーから適正な位置にラジカセを置き、

適正なボリュームに合わせ、

録音待機状態にして時間が来るのを待つ。

少年は自信に満ち溢れていたが、

実はそんな少年には最大の敵がいた。

その敵は掃除をしたり食器を洗ったりしていた。

思い切りよく水道から水を流したりしていた。

時々ものを落としたりぶつけたりしていた。

滑りや締まりの悪いドアを開け閉めしていた。

録音すべき曲はほんの2分くらい。

少年はその時間だけでも静かにしててほしいと懇願した。

本番。

。。すいっち、オン！。

聴き馴染みのある音楽がTVからながれる。

しかし、

その敵はどこからともなくやってきて、それまでの少年の夢をいとも簡単に打ちくだく。

uu 、、、、

戦いおわり(あ、あれ？(⌒-⌒; )、

敵の残した様々な音の入った音楽を聞きながら、

少年は、次こそは、と思うのだった。

おわり。



ps.記憶が曖昧で確かこんなだったかな、という写真をnetでひろってきました。
　　ちなみに、TVがカラーになったのは中学生の頃かな～。



Masa…