こもれ日さんぽ

緑の中で深呼吸・・・そんな気持ちで自分と向き合えたらなぁと・・・

長崎・外海~その後のキリシタン

2016-11-20 08:02:14 | ワクワクの国内旅行

遠藤周作の小説「沈黙」に描かれたトモギ村、

モデルは、現在の長崎市外海です。

今は青い海に緑の映える美しいキリシタンの里でした。

 

でも・・・かつては

斜面が海に迫り農耕には厳しく、佐賀藩の飛び地もあったそうで・・・

過酷な暮らしがうかがえます。

 

(佐嘉藩領との境界を示す石柱)

 

 

禁教が解かれた後の、明治12(1879)年、

フランスから貴族出身の青年司祭が、この地に赴任してきました。

ド・ロ神父(1840-1914)です。

 

この神父のお若い頃が、超イケメンくん。

貴族のお坊ちゃまといった、美形オーラむんむんです。

でもって建築、医術の心得もあるのですから・・・・・・

 

(天は二物を与えず・・・って、どうなのよねぇっ!)

 

 

ド・ロ神父は、その与えられた才能はもちろん、

両親から受け継いだ財産も、外海のためになげうちました。

(天はちゃ~んとわかって、お与えになっているのですね)

 

医療の知識を生かして救助院を造り、

女性に機織りや麺作りを教え産業を興こし、

大野教会や出津教会の設計をし、村人と共に造り上げていく・・・

 

皆が、親しみと感謝を込め、「ド・ロ様」と呼んでいたのでしょう。

 

(旧出津救助院)

 

晩年、長崎市街の大浦天主堂の大司教館を建築中に

足場から落ち、それがもとで、亡くなったとか・・・

いかにも、ド・ロ様らしい最期の気がします。

 

当時の70代を越えたおじいちゃまですよ。

自ら足場に上られるなんて・・・・・・

 

 

そんなド・ロ様ゆかりの地を、ちょこっとだけ歩いています。

 

ド・ロ様が日々汗を流して働いたと言う畑の向こうには

真っ白な出津教会がそびえ・・・

青い空に、それはそれは美しい景色です。

 

(でも、すごい段々畑。どれだけ農作業が大変だったことか・・・)

 

 

 

そんな中、一番惹かれたのは、大野教会(↓)でした。

 

車は入れないので、近くの駐車場から急な坂道を歩いて登ります。

 

すると・・・「えっ、これ!?」と、驚くような小さな建物が・・・・・・

とても教会には見えません。

正直、レンガの黒崎教会や白亜の出津教会を見た目には・・・・・・

 

でも・・・近くで見ると・・・感動します。

 

 

 

小さな板張りの堂内からは、今でも、ざわめきが聞こえそう・・・

 

何より、この壁の温かみのある色合い!

 

これが、「ド・ロ様壁」。

 

ト・ロ様は、この地方特有の温石(おんじゃく)と呼ばれる工法をもとに、

土地の玄武岩や赤土、石灰などをこねて

厚い壁を作りだしたのだとか・・・耐久性にも優れているそうです。

 

風の強い外海のこと、

建物を隠すかのように、ド・ロ様壁が囲んでいます。

(画像では建物の様子が、よくわかりませんよね~)

 

 

ド・ロ様が、この地区の高齢信徒のために

私財を投じ、信徒の奉仕によって

1893(明治26)年、完成しました。

 

このあたたかな雰囲気は、

ド・ロ様壁の赤みがかった色合いからばかりでなく、

時を超えてなお、神父様と信徒の想いが感じられるからかもしれません。

 

 

ここには、案内のおじさまが、お一人だけ・・・

出津から4キロと離れているうえ、途中に車を止めて歩かなければならず、

訪れる人も少ないのでしょうか・・・

 

禁教・迫害の時代を経て、出会ったド・ロ様のあたたかさ・・・

そんな人たちの心を、感じられたような・・・、

柔らかな気持ちで、外海を後にしています・・・

 

訪ねた甲斐がありました♫

 

 

参考:

☆カトリック長崎大司教区監修『長崎・天草の教会と巡礼地完全ガイド 第3版』

(長崎遊学マップ②) 長崎文献社

☆『旅する長崎学―キリシタン文化の旅 長崎へのいざない』

(キリシタン文化別冊総集編) 長崎文献社

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6 コメント

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Unknown (あっこちゃん)
2016-11-20 15:55:52
キリシタンでも色々な思いが交錯していたのですね!
一くくりにできない思いがあったのですね!
ド.ろ神父さまのお話し、初めてうかがいます。
遠い遠い異国にいらっしゃって異国の民のためにこれほどのことをしていただいた方がいらっしゃったのですね!
沈黙の世界からの近代のロド神父さんのお話し、またまた、興味をそそられます。
もう一つの教会 (hiroベ)
2016-11-20 22:17:52
外海のお話、残るは出津教会とド・ロ神父と予想して
いました。
これは、バスガイドさんのお話と、出津教会はバスから
もちらっと見たので、予想の範囲でしたが、もう一つの
教会はさすがに大変な場所にあるようで、ド・ロ神父の
詳しいお話とともに、新知識となりました。

それにしても、大野教会ですか、素敵な教会ですね。
素朴な雰囲気がとても良いです。
外海地区に行く機会があったら、是非寄ってみたいですが、
かなり難所のようですね。

↓の記事
やはり、長崎ならカステラですね。
基本、テイクアウト、家で食べる物というのは何となく
分かる気がします。
眼鏡橋近くのイートインのお店、こちらも寄ってみたいです。
実は眼鏡橋は、川面に写って2重に見えるのがポイント
ということなんだそうですね。そんなこと知らずに写真を
撮ってきてしまったので、次回チャンスがあったら是非
挑戦と思っているのです。
あっこちゃんさま (ぴあ乃)
2016-11-21 07:55:52
こちらにもありがとうございます。

ド・ロ様の外海・・・今回、ちゃんと歩いてみて
本当に素晴らしい方だなぁと感嘆してきました。

このド・ロ様をしても、カトリックに帰依することなく
「かくれキリシタン」のまま、先祖からの信仰を守るキリシタンのグループがある・・・
迫害の歴史、計り知れない重さが今も残るということなのでしょう。
いろいろ考えさせられた外海でした。
hiroべさま (ぴあ乃)
2016-11-21 08:03:22
ふふ、外海といえば、ド・ロ様ですものね♪
きっとご存知だろうと思っておりました。

大野教会は、途中までは車で入れるのですが
その後が・・・ちょっときついです。
でも、行くだけの価値はあったなぁと・・・
この日は、ガイドさんがいらして、雨戸をあけてくださっていたので
建物の中には入れませんが中を見ることができました。
信徒がこの高い場所まで石を運び土を練ったのだなぁと思うと
感動です。
長崎のキリシタン教会はどこもそう言った物語がありますが・・・

カステラ。
実はhiroベさんもご紹介なさっていたキューブカステラ、
買い損ねました。
空港で買おうと鷹揚に構えていたら、全然見当たりませんでした。
職場へのお土産に考えていたので、焦りました~

眼鏡橋、そうですよね、川面に映る姿がメガネ。
長崎は本当に魅力的なので、
絶対にhiroべさんの長崎リピートもおありかと・・・
その折にリベンジですね♪

Unknown (森須もりん)
2016-11-23 11:43:35
なんてすばらしい教会なのでしょうか。
優しさがほとばしる。

ド・ロ様・・・知りませんでした。
ぴあ乃さんのブログで
私はほんとうにたくさんの興味深いことを教えてもらっています。
いつか訪ねたいです。
森須もりんさま (ぴあ乃)
2016-11-23 17:45:11
おつきあいいただき、ありがとうございます。

ああ、嬉しいことをおっしゃってくださる。
ド・ロ様、私もずっと名前だけでしたが、
今回は、ちゃんと跡をたどることができました。
知れば知るほど、知りたいことが、また増えて・・・
ああ、楽しいなぁと、毎日感じています。
しあわせですね、私。

大野教会、小さな寄合所みたい。
そこが、たまらなくあたたかな雰囲気で、じ~んとしました。

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