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ハッピーエンド/HAPPY END

2018-03-06 23:13:15 | 2018年 劇場公開映画☆5 

 

ミヒャエル・ハネケ監督、5年ぶりの最新作は、次第に崩壊していく家族を描く。

ということで、一筋縄じゃいかないハネケらしさ満点の「嫌なカンジ」を久々に堪能したく、

初日仕事帰りに早速観てきた。

 

 

裕福なブルジョワ家庭で育った母親、アンヌに イザベル・ユペール。

ハネケ作品は「ピアニスト」(2001)、「タイム・オブ・ザ・ウルフ」(劇場未公開)、「愛、アムール」(12)と4作目。

その息子、ピエールにフランツ・ロゴフスキ。

 

ローレンスにトビー・ジョーンズ。

 

アンヌの弟、トマに「アメリ」などのマチュー・カソヴィッツ。久しぶり。

その最初の妻との娘、エヴにファンティーヌ・アルデュアン。

アンヌの父親(おじいちゃん)ジョルジュに、ハネケの前作「愛、アムール」のジャン=ルイ・トランティニャン。

過去の出来事が明らかになる。

 

 

子供は時に大人よりも残酷だ。

 

5/10(52点)

 

 

ちょこっとネタバレ

携帯画面から映る映像から始まり携帯画面の動画で終える。

んー、、、5年ぶりの新作だったので目新しいものを期待してたけど

ドラマ性は少なく、それぞれ3世代の家族の日常を淡々と描きつつ、

いつものハネケ作品であるように、社会風刺、問題提起している。

 

本作は、日本で2005年に起きたタリウム事件、少女が実母に薬物を数回にわたって飲ませ、それをブログで公開してたという

薬殺未遂事件にインスピレーションを受け撮った作品とも言われる。

自分の近況や出来事を、SNSを使って身近な家族に伝えるよりも、見知らぬ人に発信することの怖さ。

そこから捕まるかもしれないのに、どこかで罰せられたい、注目を浴びたいという欲求にも繋がっている恐ろしさ。

一緒にいる家族へのまわりの友人への無関心さなんかも含め、現代のスマホに囚われた人々の怖さにも警鐘を鳴らす。

 

13歳の少女が、親のパソコンを盗み見、プライベートを覗き、ペットを簡単に殺してしまった動画をSNSで流す。

さらには親を殺そうともしていて、自分までも死に追いやろうとまでする。(未遂)

おじいちゃんは何とかして銃を手に入れて、自らの命を絶とうとして失敗、

過去には介護していた妻を殺したという罪に苛まれている。

子供を、普通の可愛いだけの子供として描かず、子供だからこその、恐怖に対する無知、

純粋な好奇心からくる残酷さを切り取るのは、相変わらずハネケ節。

決して人を安心はさせない。

でも、映画なのでそこは怖さが伝わらなくちゃ意味がない。

最近は、子供の残酷さ恐怖を描くホラーも多いのでわたしの感覚ももしかしたら麻痺しちゃってるのかも。

普通に考えたらこの13歳の少女、エヴがやってることはとても残酷なのだけど、そこまでショッキングさがない。

 

ラストだけ良かったけど、そこまでが結構つまらなかったなー。

相変わらず、これまでの作品同様 

セリフが聞き取れない距離からの長回しシーン、淡々と描かれる不穏な日常。

ラストシーンで、おじいちゃんに言われるがまま、車椅子を押し海に向かうエヴ。

そのまま手を離し、車椅子のまま静かに海に入っていくおじいちゃんの姿を、携帯で録画し始め

気づいた娘たちが駆け寄っていく。 おじいちゃんの秘密を一人先に聞かされた孫娘エヴのその行動が怖い。

 

 

前作「愛、アムール」もジャン=ルイの娘がイザベル・ユペールということもあり、

後半で本人が明かす「介護の末、妻を殺した」という言葉で、続くはなし?と思ったけど

名前も違うし、完全な続きにはなっていないみたい。

 

 ハネケ作品はこれまで全部観てきたけど、正直面白いと言えない(退屈な)作品もいくつかある。

いつでもハネケ監督は、観るものを不快にさせ、それがいかに悪であるかということを訴えかける。

今回は身近なSNSの怖さと、難民問題(実際映画の中ではそんなに触れてない)

そして、無関心であるということへの罪を描いた。

 

映画としてのエンディング。もちろんハッピーエンドでは終わらない。 そこはやっぱりハネケ作品 笑

彼らの人生はまだこの先続いてく。誰にとってもぜんぜんハッピーじゃない、ハッピーエンド。

 

これまでの作品でいうと、全然気持ちが休まらないムカムカを覚える「ファニーゲーム」や

なんとも言えないやるせなさと重さが後を引きまくる傑作「隠された記憶」みたいな

映画としての面白さや、見応えがある作品の方が好きだな〜。

 

 

フランス北部の港町カレー。風光明媚な海岸沿いの瀟洒な大邸宅に3世帯で暮らすロラン一家。隠居した家長のジョルジュはもっぱらどうすれば死ねるかを考える日々。一方、家業を継いだ娘のアンヌは精力的に仕事をこなしていた。アンヌの息子ピエールは専務職を任されていたがビジネスマンとしてはナイーヴ過ぎる面があった。アンヌの弟トマは医師として働き、若い妻と再婚していた。そんな中、トマの前妻が急死し、彼女と暮らしていた13歳の娘エヴがロラン家にやって来る。しかし冷め切った心で世の中を見つめるエヴは、父親にさえ心を開こうとしなかったが…。

 

 

 

公式サイト

HAPPY END     2017年     フランス=ドイツ=オーストリア      107min

3月3日より、公開中〜

 

カンヌ国際映画祭にて。

 

 

 

 

 

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