2008年のアカデミー賞外国語映画賞のスペイン代表に選ばれた
怖いだけじゃない、お気に入りのホラー「永遠のこどもたち」のJ.A.バヨナ監督作
ということで楽しみにしていた作品。
実は1ヶ月も前に試写で観ていたんだけどなんだか書く気がしなくて、、、、。
というのも、本作は、スマトラ島沖地震後に発生した津波に遭遇し
離ればなれになった一家が再会出来るのか、という実話を基に描いた作品で
津波のシーンがどうしても 3.11のあの記憶を呼び戻す。
配給側は「忘れない為に」と言ってはいたけど、あんなことは2年以上経った今だってそう簡単に忘れはしないし、
これからも何年経ったって記憶から消えはしない。
主演のユアン・マクレガーとナオミ・ワッツは夫婦役で、共演は「ステイ」以来2度目。
二人とも相変わらず素晴らしく、惹き付ける。
タイにバカンスでやって来た男の子3人含む5人家族。
実際のモデルとなったご家族も、この構成だったらしい。
男の子たちがそっくりで可愛い。
一瞬にして、津波がすべてを飲み込んだ。
バラバラになった家族は再び会うことが出来るのか。
6/10(60点)
ネタバレあり(といってもわかってる事なのであまり問題なし)
賛否ありそう。
映画では、地球消滅とかとかく世界の終わりとかパニックムービーとして
娯楽映画として楽しむからそりゃあもう沢山作られる。とくにハリウッド映画は。
こちらは、実際に大地震による津波でバラバラになってしまった家族が
果たして無事に助かり、全員が再会出来るのかどうか。ということで進む単純なストーリーであり、
パニックとなった島全体を映しながらも、一つの家族だけにスポットがあたる。
そこでの家族の絆が感動作として描かれる。
いかにして、息子が父親を探し当てるか、そのドラマの中にはもちろん
同じ境遇の他人(知らない人たち)とのちょっとしたふれあいや、
他の家族の行方不明者を探してあげる姿なども描かれるけれど
結局のところはその一つの家族だけを最後まで描き切る。
結末としては、傷だらけで一時は死ぬほどの状況で困難に陥りながらも
最終的にはユアン&ナオミファミリーは全員命あるまま再会する。
そこが感動といいいたいらしいんだけど、
あまりにも都合良いほどうまくいき幸せに終わる結末。実話で本当に生き残り再会出来たというから、
それはそれでもちろん素晴らしいことなんだけど、
実際はそれだけじゃない。
じゃあ他の家族は? ほかに多くのものを失った人たちは沢山いて
あのひどい状況で家族全員助かって、しかも広い島の中でちゃんと再会できるという
ほんの一握りであろう人たちだけを描いたのを観るとなんだか 心底感動できないのだよね。わたしは。
その奇跡を描いたといえばそれまでなんだけどね。
だから、実話を基にといえどドキュメンタリーではないので
どうしても「映画」(ハッピーに作られた)だなぁ、、、と思えてしまうわけだけど。
もちろん、キャストは皆良かったし、あくまで「助かって良かったね」という話としてみたら
素直に感動出来る人もいるのだろう。家族の絆とかね。
3.11であの地震を体験していなくとも、映像でみるだけでも想像を絶する津波の恐ろしさ。
いつになったから描ける、とかいう問題でもないけれど
映画としてみるにはまだまだまだまだ早すぎる気がしちゃうのであった、、、
あんな状況でまさかー?と思うけどそこは実話だという、、、、
確かに諦めない強い気持ちは大事!
だけど実際、諦められないと思う。強い再会を願うのはあの状況下では皆おなじであり、、、。
あ、前作「永遠のこどもたち」では霊媒師役だったチャップリンのお孫さん
(ジェラルディン・チャップリン)は老婆役でちょこっとまた出演。
04年末、マリアとヘンリーの夫婦は3人の息子を連れてタイのリゾート地にバカンスにやってくる。家族でひと時の楽しい時間を過ごしていたが、クリスマス翌日の12月26日、大災害が発生。周囲は一転して目を覆うような悲惨な状況へと変わり、マリアやヘンリーらも離れ離れになってしまう。しかし絶望的な状況の中でも一家はそれぞれの無事を信じ、再会するために歩み始める。
The Impossible 2012年 スペイン=アメリカ 114min
6月14日より、ロードショー
トロント映画祭でのプレミアにて
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今でも津波のシーンはきついな....
その後の流されるシーンもリアルで恐かった。
あの状況でよく助かったなと思うよね。
だから映画になるんだろうけど.....
感動もので良かったけど、助からなかった人のほうが多いと思うと複雑....
そうなると後半の少々都合の良い展開もまた運命ということなのか。
ラストの救われなかった多くの「名前」が、これが生き残った人々だけの話ではないという追悼に思えて印象的でした。
全く同感ですね。
本当、その通りです。
いい映画だとは思いますけど、その奇跡ばかりクローズアップするだけに
実話はどこまでかわからないからどうしても
都合よくみえちゃうし。
どちらにせよ、難しいテーマですよね、
ただ助かって、会えて良かったね!感動!という風には単純におもえない。
ご意見伺えて良かったです。
コメントありがとうございます☆
息子さんが病院でいろんな人を探すのを手伝うというシーンまでは高評価だったのですが。
結局そのシーンも一人見つけただけで大喜びして母親に報告に行くが見つからない。そうなると他人のことより肉親になっちゃいますね。
わかるけど、少年を信じて家族探しを依頼した多くの人たちの気持ちはどうなるの??そこだけは最後まで責任とってほしかった。
そこからは急に家族中心になっちゃうんで、作られた感があるんですねー。地元の人も好意で助けているのにちょっとの心配を咎めたりして。
父親も多くの人が協力してくれるのに、逆に他人の人探しの手助けをしないのにはいただけませんなー。
いい映画なんですけどね。ナオミ・ワッツなんてさすがオスカー級で、日本の女優の誰もができないだろう演技をしてくれました。
だから褒める人は否定しないでそのままにしますけど、あえて自分からは勧めない。そんな感じでしょうか。
xtcさんナオミファンですものね☆
そうですね、おっしゃる通りですね。
人の受け取り方は様々です、涙するひともいれば
こんな奇跡は、、となるかもしれません。
実話といってもどこまでなのか、
ドキュメンタリーじゃないから難しいですね。
これだけリアルだと、、、
そしてキセキを重点に描いたけど他の人のことを考えてないともとれてしまう、(実際はちゃんと考えてても)
予告篇で今日がっつり大画面で流れたら、その津波が飲み込むシーンで後のお年寄りご夫婦が「うぁ、、、」と絶えられない声あげてました
その恐れがあるからナオミさんとユアンは日本に気遣ったコメントして流してましたよ。
よくみてますね
僕は東北に10回行ってます。
もちろん、ボランティアで(この言葉も好きになれないけど)
だけど、被災者の人たちの本当の心はわからない。
この映画を最後まで見られない人が多いのではとも思う。
だから、この映画を日本で上映することが正しいことかはわかりません。
でも、僕はこの映画に誠実さを感じることができました。
そして、涙も流したのです。
この涙はウソでも、偽善でもないような気がしてます。
ナオミ・ワッツもユアン・マグレガーの真摯に演じていると感じられました。
まあ、それ以外の所を映画にしようと思ったらとんでもなくハードル上がってしまうので、そうしたんだとは思いますが。
何となく、いい作品ですが、釈然としない想いは残ったね。
津波のシーンは1年かけただけあって、これ以上ないってくらいリアルなだけに、余計にそう思いました。
これと同じタイプの作品は、日本ではまだまだ当分作れないと思います。
「すごいぞ!チューリッヒ保険!」
担当者が来て、病院手配のみならず、
小さいとはいえチャーター機で移送。
これが普通の旅行保険なら驚愕ですが
相当保険料が高いのかも。
うん、わかるわー 私はだめではなかったんだけど
他の家族を思うと。
これはよく公開できたなという気がするよね。
忘れない為にというのもちょっと違うと思う。
日本で上映するのはまだキツイと思います。
まだーむは友人体験で泣けるのわかるけど、
近しい友達の、、、、があるからこそ
やっぱり助かったほうの家族に集中して描いたのはそれだけじゃ奇跡と言えど感動できないのよね、、、
ツナミのシーン、ド迫力でリアルで
再会だけに的を絞ってあるだけにつらいかも、、、
これ書いてくれたんだね~
あのときもそんなに感動はないって話していたね。
私は友人が本当にこんな目にあったんだ・・・と思ったら、もう感情移入しまくっちゃって、かなり胸が熱くなっちゃった。
多分、奇跡的に再会できた家族の実話だから、実にうまくできすぎるくらいの再会が、実際にはあったんだと思うよー
ハッピーエンドだとしても、津波のシーンは今でもちょっとつらいよね。