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 本は私の人生の友・・・

『美しき人生』

2023年04月18日 | 

著者 蓮見 圭一

 

両親を知らずして北海道岩内町で育った真壁純は14歳のときに、

転校してきた美しく聡明な明子に恋をする。

クリスマス・イブの吹雪く日、初めて二人はデートをするが、

純はその後 静岡へと転校することが決まっていた。

それから6年、ようやく二人は再会したが、

明子は変わり果てた姿になっていた……。

切ない恋とほろ苦い青春、そしてその後の人生の奇跡を描いた小説。

 

>きみがいまどこにいようと、そこが出口だ。(インドの宗教家カビールの言葉)

 

>世界は広く、知るべきことは無限に近い。

言語ひとつとっても、あなたはほとんど何も知らない。ゼロに等しい。

その程度で浮かれている人間をスワヒリ語で「mjinga」、日本語で「馬鹿」という。

(国立大学の医学部に入学したばかりの学生に向けた老教授の言葉)

 

>悲しめるもののために

みどりかがやく

くるしみ生きむとするもののために

ああ みどりは輝く   (室生犀星の詩『五月』)

 

>友人とは全世界が去ってしまった時にやってきてくれる人

(明子が好きだった言葉)

 

>目の前に広がる人生にもっと興味を持ちなさい。

人々、物事、文学、音楽……この世界は豊かで、胸を躍らせる宝物、

美しい魂の持ち主、興味深い人々に満ちている。

自分のことは、忘れなさい。(ヘンリー・ミラー)

 

悲しいお話でしたが、印象に残る言葉が沢山ありました。

 

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