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 本は私の人生の友・・・

映画 『シリアの花嫁』

2009年03月03日 | 映画
イスラエル占領下のゴラン高原のある村。
今日はモナが嫁ぐ日なのに、姉のアマルの表情が悲しげだ。
それというのも、一度「境界」を越えてシリアへ行けば、二度と戻る事はできないのだ。
やがて長男ハテム、次男のマルワンも結婚パーティにやってくる。
しかし父は、ロシア人女性と結婚して家を出たハテムを許さない。
パーティが終わり、モナの一家は「境界」へ向かう。
無事、出国スタンプが押されるが、思わぬ出来事が待っていた。
                             (goo映画より)
岩波ホールにて上映中。

昔の日本のよう・・・地域の“長老”が敬われ、結婚パーティで振舞うご馳走作りを近所の人々が手伝い、モナは結婚相手を写真でしか知りません。
アマルは、出て行ってしまった兄達と違い、地元に残って結婚してますが、これから殻を飛び出そうとしてます。
結婚式を撮っている写真屋さんは、なぜ結婚しないの?と聞かれ、
「結婚はスイカと同じ。 割ってみるまでは分からない」
だから結婚しない、という言葉に、観客席から笑い声が。
映画の最後で、「境界」で待たされ続けたモナは、果敢な行動をとりますよ。

国境の間には、ノーマンズランドという緩衝地帯があり、ゴラン高原は、イスラエル、シリア、ヨルダンの三国にはさまれた緩衝地帯で、ここで生きる人たちは、無国籍になってしまうそうです。
民族分断という厳しい現実を、一人の女性の結婚を通して伝えてます。
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