2010年7月27日、2012年までにiPadのシェアがネットブックを抜くのではないかと、米国の調査会社Canalysが予想した記事が掲載されました。
記事の中では、2010年第2四半期のポータブルPC市場にてiPadはシェアの6%を獲得しており、ネットブック市場に革新的な動きがなければAppleがこのままタブレットPC市場を牽引していくのではと紹介されています。
7月27日といえば、アメリカ国外でのiPad発売から二ヶ月しか経過しておらず、日本国内でもブームはまだまだ過熱していくのではないかという期待の強かった時期でした。
現実味を帯びているとはいえこの時点では飽くまで予想だったのですが、10月1日付の米DisplaySearch社の記事において、ネットブックのシェアがiPadに奪われていることが発表されました。
2010年第2四半期におけるネットブックの出荷台数は980万台で、前期と比べ4%減少、前年同期からは29%増加しており、その中でiPadの出荷台数は330万台を記録し、iPadを除いた場合、ミニノート・ネットブックの出荷台数は前期比14%減、前年同期比13%減となっています。
DisplaySearch社は、ネットブックは今後も新興市場における1台目のパソコンとして受け入れられるが、PC普及率の高い市場ではiPadにシェアを奪われると分析しています。
また同社ノートパソコン市場調査担当ディレクターのJohn F. Jacobs氏は、
「2007年終わりにネットブック出現、2010年第1四半期のタブレットPC到来の兆しがあった。その延長として、特に先進市場ではネットブックの終焉が始まるかもしれない」と語っています。
Canalysの副社長兼主席アナリストを務めるChris Jones氏は、ネットブックとタブレットPCの今後について、
「これからの3年間は、Android、iOS、webOS、さらには、おそらくBlackBerryなどが、
Chrome、MeeGoおよびWindowsとともにタブレット/パッド型デバイス市場で激しい戦いを繰り広げるはずだ」
と予測しています。
ネットブックとタブレットPCを巡る各社の競争が、近い将来に激化しそうですね。
日本市場ではどのように展開されていくのか、大変興味深いです。