曽我部絵日記

曽我部昌史の写真絵日記

ワークショップ×2

2006-12-01 | インポート

 11月25日(土曜) 


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会場となった九州デザイナー学院。入口には製作途中のお菓子の家がたくさんあって、甘~い匂いが立ちこめている。


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講師控え室は、子ども教育に関することを学ぶ教室の転用。


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プレゼンのひとつ。ロボットになる車止めの提案。マリオネット型の原寸大模型でのプレゼンでした。案の密度はともかく、そのプレゼンのインパクトが特徴的。


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ブレスト中。テーブルを囲んでいるのが塾生(=今回の受講者)で、後ろの人たちがオーディエンス。話し合っている様子を観察してます。



FUKUOKAデザインリーグという福岡市が支援をしている活動があるのだけれど、それのデザイン塾というものの講師で今日は一日福岡。午後一から夕方までのちょっと長めのレクチャーでした。


会場は九州デザイナー学院。FUKUOKAデザインリーグ関係だと、数年前に建築塾の講師で関わったことがあるんだけれど、デザイン塾の方ははじめて。

そもそも、こっちは、建築っていうよりは、グラフィックとかプロダクトとかインテリアとかよりで、社会人対象みたいなんだけれど、数年前の建築塾に参加していた学生が、今度は社会人として参加していた。


最初は、あらかじめ出しておいた課題に対する受講生たちのプレゼンテーション。昨年、BankARTスクールでやったのと同じ課題で、都市の意外な事実を発見してその活用方法を考える、というもの。

某衛生陶器メーカーの人が新しいタイルの形状の提案をしていたり、某マネキンメーカーの人が車止めがロボットになっている提案をしていたり、なんだか本業がうまく活用されているところが今回の特徴でした。


休憩を挟んで、簡単な講義をしてからワークショップ。簡単な講義、といっても、もともと2時間話すつもりのパワーポイントをすっごく飛ばして1時間で納めたんですが、その後で、みんなでアイデアをまとめるワークショップ。

ここからなぜか公開講座ということでオーディエンスがいて(佐藤卓さんの回とぼくの回が公開講座になってました)、講義はともかく、ワークショップの様子までも、後ろから観察。新しい企画だなあ。


で、震災被災直後の2、3日を過ごすためのシェルターをどうやって作るかを考えるという、いま、大学のゼミでも、もっとも旬なネタの一つを、九州で考えてみました。

短い時間ながら、学校の机や椅子を使うアイデアは使える権利を巡って争いが起きそうだからやめようとか、布団とか物干とか普通の家にあるものは数が限られるからなかなか使えなさそうとか、細かいところにも意識を向けつつ、一つの案をまとめることができました。さすが社会人。


で、オーディエンスは聞いてるだけじゃつまらなかったかなあ、と思ってたら、終了後、こんなの考えました、っていう人が数名。みんな積極的でした。


終了後は近所の居酒屋で飲んで打ち上げ。



 11月26日 


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素材の竹とい草。その向こうで、説明を聞いている参加者たち。


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話し合い。まとまらなさそうに話し合っていても、
ちゃんとまとまる。子どもの臨機応変さには脱帽です。


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がんがん作ってます。


朝早いバスで熊本へ。くまもとアートポリスの関連で、小学生対象の家作りワークショップの講師です。近所の山でとれる竹と、八代特産のイグサ(畳表の原料ですね。国産の90%が熊本産です)と、和紙が材料。県建築課としては、はじめての企画で、みんな緊張気味?。

9時半くらいに現地についたら、熊本県立大学(会場はここの体育館)、熊本大学、熊本崇城大学の学生たちスタッフが、すでにミーティングをはじめてました。
みんなは一日建築家だよ、ってことで、どんなことを目標に家を考えるのかを話したりして、さっそく製作スタート。
割と順調に方針が決まっていって、子どもたちは真剣。さらに、学生たちだけでなくて、お父さんお母さんも頑張っていて、どのグループも予想よりもずっと大きなものが・・・。
昼をはさんでどんどん組み上がって行ったものの、さすがに予定の2時には完成できず、2時半まで延長。


最後に、グループごとに特徴とか自慢とか工夫とかを説明してもらって、簡単な講評をして、記念撮影して、無事終了。全部で7グループあったんだけれど、どれもみんなそれぞれの特徴があって、こどものオリジナリティがあふれてました。講評もしやすかった。大学生たちの誘導が良かったのかな。子どもたちもみんな満足気。そりゃそうだろうなあ。家一軒立ったんだし。

で、これは2週間程、県立大構内に展示させてもらえるということになっていて、完成した7つの家を展示場所までみんなで運んで、会場の後片付けをして、ワークショップは完了。

最後に、手伝ってくれた学生たちに、簡単なスライドレクチャーをして(昨日、2時間ものを1時間に短縮っていうか急いだやつを、さらに急いで30分ものに。枚数減らしてないから、4倍早口?)、空港へ。最後はなんだかバタバタでした。



ということで、大人とのワークショップと、子どもとのワークショップ。ワークショップ三昧な週末の報告でした。



ついでの宣伝ですが、12月16日(土曜)、肥後銀行水道町支店にて、藤本壮介さんが昨年コンペで一等となった、次世代モクバンの実施設計お披露目討論会を行われます。藤本さんはもちろんのこと、伊東豊雄さん、桂英明さん、末廣香織さんらが一堂に会しての討論。次回モクバン企画についての発表も行う予定です。建築の冬は熊本、ってことで。



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1班。玄関扉やテラス付き。外壁はい草のみにこだわってる。


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2班。巨大すだれ式で、折り畳んで運べるようになっている。


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3班。細かい工夫満載の家。屋台みたいに運べるようになっている。


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4班。間取りから立ち上げてできた家。間仕切り壁もあります。


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5班。カラフルな三角の家。
外壁の仕上げが面ごとに違えてある。


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6班。外壁はい草と和紙のツートン。
四角いちょっとミニマルな家。


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7班。丸い平面の家。外壁は葉っぱでデコレーション。





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