曽我部絵日記

曽我部昌史の写真絵日記

2015年8月10日~8月16日

2015-08-19 | 日記
8月16日(日)
「ヴォ・チョン・ギア事務所設計のペンシルビル@ハノイ旧市街(ベトナム)」

あっという間に最終日。チェックアウト時間まで旧市街を散策しつつ、買い物など。数年前に来たときと様子は同じなんだけれど、当然ながら記憶にある店がなかったりしている。途中、昨晩教えてもらったヴォ・チョン・ギア事務所設計の建物の前を通る。薄い。緑溢れる風景に馴染みつつも独特の存在感(横ルーバーの建物。てっぺんの木がカワイイ)。


「天気予報@ホテルの部屋(ハノイ・ベトナム)」

昼に部屋にもどり、荷物を預ける。前日の竹森くんの話によると雨は降らない可能性大。雨具を持ち歩くのも面倒なので、天気予報をみてみる。サイトによって真逆の予報。なんだそりゃ。結果としては、この日も終日雨は降らず。結局、今回の滞在中レインコートも傘も開かないまま。遠くに雷の光を見ることもあったから、エリアのどこかで降ったところもあるかもしれないけど。それにしても、雨期についてのガイドブックの記述にはもう少し配慮が必要かも。


「竹屋@ハノイ旧市街(ベトナム)」

旧市街内では地区別に得意の商品があるようなのだけれど、北西の一角には竹屋が並ぶ一角があった。中が空洞の竹(竹)も、中が詰まった竹も(バンブー)も両方ある。
チェックアウト時にタクシーを予約する際、深夜便だといったら、夕方に空いている部屋のシャワーを使わせてくれることになった。これはうれしい配慮。(Hanoi La Siesta Hotel & Spaっていう新しいこぢんまりとしたホテル)。思う存分、街を歩ける。暑いけど。


「夕方のホアンキエム湖@ハノイ(ベトナム)」

安南パーラーでお茶を飲んだりして、帰路に。ホテルで呼んでもらった定額タクシー(っていうか白タク?)は、途中で彼女と思われる人をピックアップして、同乗したまま空港へ。まあいいけど。空港でカウンターに行くと、エコノミーがオーバーブッキングだったとかでビジネスにしてくれていた。さらにうれしい。フルフラットになるスカイスイートの機体。初体験。寝ることに徹することに。


8月15日(土)
「ハイフォンの風景@ダナン→ハノイ(ベトナム)」

ホイアン→ダナン→ハノイ。ハノイ空港到着の少し前、見下ろすと港街。調べるとハイフォンらしい。もうちょっと先まで言ってくれるとハロン湾上空なのだが。。。着陸待ちか上空を回るものの、やっぱりハロン湾には近づかない。(ベトナム航空A320のウィングチップは従来型だった。)


バンブー・ウィング(ヴォ・チョン・ギア)@ハノイ北部(フラミング・ダイライ・リゾート)」

ハノイ空港からは街(南)と反対(北)に向かい、バンブー・ウィングへ。見学を兼ねて食事。ゲートで管理されたリゾート。入口でいぶかしがられるものの、ヴォ・チョン・ギア事務所経由で予約をしていたのでオッケー。バウチャー購入とかしなかったけど、そういう仕組みがないのかな。前日の、ナマン・リゾートも同様に管理されたリゾートだったけれど、こちらは山で、ずっと大らかな印象。ディテールも大らかで、構造がそのまま見える。昼食だけだったんだけど、すごく丁寧な対応。見学後、街中まで移動。空港前を再度通り過ぎる(その区間のみ、ピッタリ50km/h。規制が厳しいのか)。


「並木が覆い被さる街路@ハノイ旧市街(ベトナム)」

それにしても、気温的には横浜と変わらないのに、道を歩いていてもつらさが少ないのは木立のせいか。道路面は日陰になるし、建物上部は各種植物に侵略されている。旧市街は観光客で溢れているものの、バイクで埋め尽くされた信号の無い道を目でチェックしながらゆっくり歩いて渡るというのは、以前と変わりなし。前にみかんぐみで働いていた竹森くんがハノイで活躍をしているというので、一緒に食事をすることに。待ち合わせのために一端ホテルに戻ると、歩行者天国になっていた。


「ホアンキエム湖の夜景@レストランCau Go(ハノイ旧市街・ベトナム)」

竹森くんと合流して雑踏に押しつぶされつつお奨めレストランへ。ホアンキエム湖北の屋上のテラス席。気持ちの良い風に吹かれながら、湖の絶景と懐かしい会話でビールが進む。ハノイという都市の構造に自らのライフスタイルを対応させ、新しい時代の建築家として挑んでいる姿が頼もしい。とある偶然からハノイに移って4年。既にスタッフを雇って、自分の事務所にバイクで通勤。ベトナム全土でのプロジェクトに関わっているらしいし。この先がたのしみ。


8月14日(金)
Naman Retreatのレストラン棟(ヴォ・チョン・ギア)@ダナン南部(ベトナム)」

ホーチミンを離れダナン空港からタクシーで南下。ヴォ・チョン・ギア設計の最新作らしく、日本のバラエティ番組で紹介されていたとか。高級ビーチリゾート。レセプションで外部者向け施設利用バウチャーを買うと、フルアテンド。電動バギーで海辺のレストランまで行く。ガラスに囲まれたレストランで、外周は鉄骨造で支えられているみたいだけれど、全体は竹で構成されている。


「逆円錐の竹構造の内部に本当の竹構造がある@Naman Retreatレストラン棟(ダナン・ベトナム)」

逆円錐の竹構造自体が屋根部とは取り合っていない。よく見ると逆円錐部分はカバーで中に別の竹製構造体がある。少し前に、竹笹などは「竹(日本で見る竹)」「笹」「バンブー(日本にはない竹)」の3種類あって、アジアで構造として用いられているのは「バンブー」というのを学生が調べてきたけれど、バンブーは中空部が小さいというよりは中がつまっていて、存在感が全然違う。バンブーがない日本では、同じことは無理か。


「ドリフトピン納まり?@Naman Retreatショップ棟(ダナン・ベトナム)」

他の建物もヴォ・チョン・ギア事務所の設計みたい。竹型枠によるRC造の建物などもある。ショップ棟やプール脇のバーは竹製張弦梁。柱梁の納まりをみていると、どうやらドリフトピンで取り合っている。屋根の面内はブレースが全体に入っている。金属部材を要所で組み入れているみたい。一通り見終わってから、さらに南下をしてホイアンへ。牛が似合うのどかな田園風景。宿で自転車を借りて市内を回る。


「田んぼの中のバー@ホイアンのホテル(ホイアン・ベトナム)」

ビールばっかりなので強いお酒をと思って、ホテルのバーに行ってみる。1時間ほど飲んでいたけどその間、他に客は来ない。各照明に1,2匹ずつついていたヤモリが、段々頭上の照明に集まってくる。人がいる→虫が集まる→ヤモリも集まる、っていう流れか。人間ひとりでそれほどの効果があるとは。飲みながら、翌朝のスカイプ会議をふまえた準備など。それにしても、この間のポートランド以来だと思うけれど、メールソフトからのメールの送信ができない。ウェブメールでの送信になるので、ちょっと面倒。メールサーバーの問題かなあ。。。


8月13日(木)
「サイゴン川@マジェスティック・サイゴン(ホーチミン・ベトナム)」

宿は川沿いの旧館。目の前はサイゴン川。水運は積極的だけど、独特のカスタマイズ感のせいか、去年見たライン川の風景とはひと味ちがう。対岸には大きな看板が林立している。何を宣伝しているのかわからないけれど、この先急速に開発が進むんだろうなあ。屋上で朝食を食べて、Binh Thanh Houseとして知られる西澤俊理さんの事務所へ。


「川越しにみる動物園@Binh Thanh House(ホーチミン・ベトナム)」

西澤さんはヴォ・チョン・ギア氏と事務所を創設後、佐貫さんと独立(S+Na)。少し前に自身の事務所を構えた。その場所は、Binh Thanh Houseと呼ばれる、ヴォ・チョン・ギア・アーキテクツ+設計事務所S+Naの作品。様々な賞を受賞している。たまたま住んでいた人が他に移らなくてはならなくなり、駐車場部分を事務所に改修し、住宅部分に家族で住むことにしたらしい。緑に包まれ自然の風が抜ける、公園のような住宅。町中の諸施設でエアコンをかけているのに、ここでは使っていない。抜ける風がエアコンよりもずっと心地よい。サイゴン川の支流を挟んだ向こうはサイゴン動物園。目の前にキリン。最高。


「水盤@Binh Thanh House(ホーチミン・ベトナム)」

元駐車スペースの事務所部分は、南北が外に開いている。川側からの卓越風が建物沿いに下に下り、植栽や水盤で冷やされた空気が南に抜ける。ここでもエアコンは無し(設備的には用意したけどほとんど使っていないみたい)。外は暑いんだけど。。。建築自体も貴重な体験だったし、西澤さんの人生の組み上げ方と価値観にも深く共感(というか羨望?)。広い意味でスペック主義から自由な思考がすばらしい。


「スピードボート@サイゴン川(ホーチミン・ベトナム)」

地元向け有名店でバインセオの昼食の後、統一会堂やベトナム戦争に関連する展示などを見て回る。かなり重い展示だけれど、戦争に対して持つ自分の意識がより明確になったか。夕方になって移動。この日の宿にはスピードボートで向かう。マジェスティック・ホテル前の船着き場は使用中止になっていて、タクシーで別の船着き場へ。爆走する船が楽しい。


8月12日(水)
「ロータスタワー@ホーチミン旧市街(ホーチミン・ベトナム)」

ベトナムは二度目、ホーチミンは初めて。早朝到着便なので、ホテルについても7時前。近所のバインミー屋に朝食に行くと、ガラス張りの高層建築が(変わってはいるが、そこまで酷くもないか)。。。早くも、そういう都市景観へと向かっていっているらしい。アメリカの設計事務所だとか。道の有効活用が大変興味深いが、まずは、ホーチミンの現代建築事情など。


「コンテナ建築@ホーチミンの南部郊外(ホーチミン・ベトナム)」

車や徒歩での移動。車で南の方に向かう途中、コンテナ建築を発見。街道筋の休憩所(サービスエリアか道の駅か)。ほかの休憩所では、適当な布のテントと、何となく売っている飲み物などで構成されているようにみえるが、ここはちょっと建築が頑張っている様子。が、利用客の様子はうかがえない。キレイすぎると、余計なコストがかかりそうにみえるのか。。。


「オープンなカフェ@ホーチミン旧市街(ホーチミン・ベトナム)」

かならずしもエアコンまっしぐらじゃないのがベトナム式か。気温的には横浜とそれほど変わらないくらいだけれど、東南アジアの多くの国々に比べるとエアコン比重は低そう。日本人好みのショップを中心に、カワイイ&シンプルな内装がところどころにみられる。こういうカフェも、数は多くないけれどある。とはいえ、バイクの数と走り方に圧倒される夕方の様子は、数年前のハノイと同様。日本の3倍価格のホンダは高級で買えなかった→各段と安い中国製に人気が集まるものの事故多発→ホンダがハノイに組み立て工場→安いホンダバイク、というのがここ10年の流れで、大半が日本製バイクらしい。歩道がラッシュ時にはバイク優先道に自主転換するなどの作法も、数年前のハノイと変わりなし。


「クラフトビール@ホーチミン旧市街(ホーチミン・ベトナム)」

ブラピ&アンジェリーナ・ジョリーで有名な店を予約してあった時間まで少し余裕があったので、まちなかから30分弱歩く。途中、ふとみたらクラフトビール屋。ホーチミンにもその風が来ているのか、一杯飲んでタクシーで行こうかと思って、怪しいトンネル上の路地を行った先の階段を上がると、別世界が。でも満席。結局、歩いて。夜はタクシーで戻る。無事に初日完了。



8月11日(火)
「むくげ@自宅」

暑い。家のムクゲの調子は相変わらずダメなんだけれど、つぼみがいくつかまとまった。開花に期待?。午後、数件の打ち合わせの後、羽田国際線ターミナルへ。羽田にも、気軽にビール飲みながら待ち合わせができる場所があるといいのに。


8月10日(月)
「ライフ・イズ・クリエイティブ展チラシ文平銀座(外苑前・東京)」

各所での打ち合わせ。KIITOで10月頭にスタートする、高齢者への創造的アクションをテーマにした「ライフ・イズ・クリエイティブ展」もそろそろ佳境。青山の文平銀座で打ち合わせ。興味深い書籍を紹介してもらったりして。ベトナムに買って持っていくか。。。