なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

DNAR2症例

2019年05月30日 | Weblog

 今日はDN(A)Rの書類を2名で作成した。一人は大腸癌・肝転移の87歳女性で、地域の基幹病院消化器内科から転院してきた。4月に内科クリニックを下肢浮腫で受診して、肝機能障害を認めて紹介になっていた。

 治療は困難で緩和ケアのみとなっていて、末梢点滴2本のみ継続していた(診療情報提供書に記載がないので看護師さん情報をみた)。全身浮腫があり、特に下半身が目立つ。家族は「(当院に)転院して1週間くらいもてばと思っています。静かに終わることができれば」ということだった。ステロイドを使用して経過をみることにした。腫大した肝臓に圧痛がある。

 通常は添付されてくる画像を入れたCDがなかったのは、予後が短いと思っているから?。

 もう一人は89歳女性で、脳梗塞後遺症・リウマチ性多発筋痛症で通院していた。グループホームに入所していたが、介護度が上がって今回急性腎盂腎炎で入院したのを契機にそこは退所していた。何か所か施設を申し込んで入所待ちとしていたが、しだいに食事摂取が難しくなってきた。呼びかけても一言返ってくるかどうかで、すぐに閉眼してしまう。

 家族と相談して、経管栄養も高カロリー輸液も希望しないということで、末梢点滴のみで経過をみることになった(点滴静注が困難で皮下注)。こちらも、苦しまずに静かに追われれば、という。

 

 昨日急遽召集された会議は、外科病棟で起きた医療事故といえるかもしれない事例の話だった。認知症の問題が多いが、高齢者の入院したことによる夜間せん妄で、酸素吸入や点滴や心電図モニターを外して病室から出てしまうことが時々あり、大抵はすぐに気づくので大した問題にはならない。ただ、意外な速さで病棟を飛び出したりするために、止めるのが間に合わない場合がまれにある。

 

 

 

 

 

 

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 紛らわしい脳梗塞 | トップ | 腎出血 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
画像を (シロート)
2019-05-30 20:28:07
添付しないのは失礼ですね。
お察しします。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事