なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

精神科病院に入院していた

2020年03月15日 | Weblog

 高血圧症・慢性心房細動で内科外来に通院していた87歳男性が、心不全で精神科病院から紹介されて循環器科に入院していた。

 昨年の12月の外来日に受診していなかったが、認知症の悪化で精神科病院に入院していたのだった。外来には家族といっしょに通院していたが、本人はもちろんだが、付き添いの家族からも認知症の症状で困っているという話はなかった。笑顔で体調の話をされるので、認知症とは認識していなかった。

 記憶力などを確認するような質問もするべきだったのだろう。ふだんから認知症の症状があったが、急激に介護困難な状況になっていたようだ。

 ちょっと遠方の精神科病院だが、当地の精神保健にかかわっていた。別の患者さんで徘徊・介護への抵抗で家族が困っている方がいて、その病院の先生から「困ったときはいつでも引き受けます」といわれたそうだ。(患者さんは行く気はまったくないが)

 外来ではダイアート30㎎・リクシアナ30㎎などを処方して、精神科病院でもほぼ同様の処方を継続していたが、心不全症状が悪化していた。入院時に両側胸水貯留・肺うっ血があったが、その後しだいに軽快している。

 喫煙の既往があり、ふだんの胸部X線では肺気腫を認めるが、心不全とはいえなかった。今回の心エコーでは、EF 72%と良好だが、TR Ⅲ°でTRPGが高く、肺性心はあったようだ。

 

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