なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

緩和ケアは大変

2014年12月16日 | Weblog

 肺癌の緩和ケアをしている42歳男性は年末に帰宅を希望していたが、酸素吸入が始まり、全身の浮腫も進行してきた。昨日奥さんと話をしたが、前に通院していたがんセンターの先生にいったん入院したら退院は無理といわれていたこともあり、退院はあきらめていましたと言われた。年明けまでもたせたいという希望があるが、あと半月あるので、こちらも自信はない。今日病室で話をすると、(退院を)あきらめたような話しぶりだった。胸部X線でみると、左肺の胸水が増加している。食事はある程度とれて、点滴はしていない。酸素吸入のみで呼吸困難感がとれない時は、塩酸モルヒネの持続点滴を開始する予定だが、まだ様子をみれそうだ。

 余宮きのみ先生の「ここが知りたかった緩和ケア」を読み始めた。大津秀一先生の本と比べると、内容は同じだと思うが、雰囲気はだいぶ違う。緩和ケアの勉強は患者さんがいる時だけするので、何冊読めるかわからないが、もう少し集めることにした。

 やはり肺癌の緩和ケアをしている75歳男性はステロイド(デカドロン)点滴から内服で、倦怠感・食欲不振が改善して調子がいい。入浴後(リフト浴)に「気持ちよかった」と笑顔で言われた。

 午後1時ごろに、非代償性C型肝硬変で通院している76歳女性が、午前11時から続く前胸部痛で受診した。心電図でⅢ・aVFのST上昇を認めて、外来に来ていた循環器科医に診てもらった。循環器科は今日予定の心カテはなくて余裕があるらしい。さっそく緊急心カテになった。

 昨日の両足が発赤(紫がかっている)腫脹して、足趾が黒色になっている69歳男性は、バイタルは変わりないものの、検査値は同じだった。血管外科医に相談して診てもらった結果、明日手術予定となった。デブリードマンを行い、場合によっては足趾の切断(もっと近位になる可能性あり)になると家族に説明された。

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