なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

偽痛風だけ?

2018年04月18日 | Weblog

 昨日の夕方救急当番の先生から連絡が来た。施設の嘱託医(内科医院)から、デイサービスに通っている95歳女性が不明熱で紹介されてくるので診てほしいという。ASTでピックアップ患者さんの検討をしていて、ちょうど終わる頃に救急搬送されてきた。

 紹介状には、病名が不明熱の疑いとあるが、症状は発熱・関節腫脹とあった。とすれば不明熱ではなく、関節炎になる。10日前から発熱が続いて、炎症反応が高値だった。患者さん本人は元気で、認知症があるが会話はできる。両側の膝関節が腫脹して熱感がある。自宅では杖歩行していたが、膝痛で数日歩行できなかった。

 両側膝関節内に石灰化を認めた、他の関節炎はなかった。膝関節偽痛風のようだ。肺炎や尿路感染症などの感染症に伴って発症することが多いので、感染巣の検索になる。内科医院ではグレースビットを処方していた。

 胸部X線・CTで肺炎はなく、尿混濁はなかったが、抗菌薬が効いたところをみているかもしれない。心雑音はなかった。蜂窩織炎もない。血液検査で白血球数13400・CRP27.3とかなり上昇していた。関節炎だけでいいのだろうか。

 1日空けてからの方がよかったかもしれないが、血液培養2セットを提出した。患者さんが元気でバイタルも問題ないので、NSAIDで1日経過をみることにした。セレコッコス内服だけにしたが、今日は解熱していて、食事も全量摂取していた。1週間くらい経過をみて、退院にできそうだ。

 

 

 

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