なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脛骨骨折

2023年08月17日 | Weblog

 8月14日月曜日の当直の時に、自転車に乗っていて転倒した73歳女性が救急搬入された。隣の市内からで、救急隊は左膝関節部の擦過傷程度なので大した事はないと判断したらしい。

 受傷時の様子を訊くと、自転車に乗っていて水溜まりを避けようとして、左側に転倒したそうだ。左膝痛がひどかったが、夢中で自宅まで戻った。

 その後膝が痛くて歩けなくなり、救急要請している。脳梗塞後遺症の夫と二人暮らしで、ご本人は市内の病院に通院している。

 左膝関節は軽度に腫脹して(ぷよぷよしている)、膝蓋骨部に擦過傷があった。単純X線では膝蓋骨も含めて骨折はなさそうに見えた。膝関節に面する部位の正中がちょっとおかしいようには見える。

 その日は夕方からMRIの修理が入っていて、搬入時点では撮像できなかった。下肢の血流障害はないので緊急性はないが、膝関節は痛くてわずかにしか動かせない。入院として、翌日に整形外科で診てもらうことにした。

 別居の娘が持参した薬手帳には、降圧薬・経口血糖降下薬(血糖コントロールは良好)にバイアスピリンの処方もあった。自転車に乗るくらいで、ふだんの日常生活には支障はなさそうだが、ラクナ梗塞でもあるのだろうか。

 翌15日の朝に、整形外科医に入院させている旨をお伝えした。X線を見て、関節内血腫があるといわれた。MRIで精査するという。

 午前中に関節穿刺が行されて、関節液は血性だった。脂肪も混じっている(=骨折)。MRIでは脛骨になかなかの骨折があった。整形外科医に訊くと、単純X線ではわからないという。やはり整形外科診療にはMRIが必須なのだった。

 

 

 解剖は、「図解解剖学事典、いわゆるFeneis」で確認するくらい。学生の時に第1版(1974年発行)を購入したが、数年前に第3版(2013年発行)を再購入した。

図解 解剖学事典 第3版

 

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