なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

心不全以外の問題

2014年12月22日 | Weblog

 先週の土曜日にうっ血性心不全で82歳男性が救急搬入された。地域の基幹病院を退院して間がなかったが(距離的にも近い)、搬入要請に応じてもらえず、当院に搬入された。日直をしていた内科の若い先生がそのまま担当となって入院した。

 今日の病状としては、少なくとも横ばいか多少改善しているというところだった。今日循環器科で心エコー検査を行うと、EFが20%台で心筋梗塞を繰り返しているのではないかと言われた(心機能として終末期と表現された)。サムスカ7.5mg内服を追加して経過をみることになった。

 病棟の看護師さんたちが、この患者さんの家族の話をしていた。この患者さんは離婚している。息子さんはいるので、そこに連絡した。すると息子の妻が出て、いっさい関係ありませんという返事だったそうだ。酒と暴力と借金がからんでいるらしい。患者さん自身は生活保護を受けて、一人暮らしだった。退院した病院が搬入を断ったのは、他の救急車が入って診れないからではなく、入院時に判明した患者さんの事情がわかっているからではないかとも思えた(普通退院直後に悪化すれば再入院させる)。

 心不全が軽快して退院できればいいが、一人暮らしで内服薬の管理や通院が継続できそうになかった。施設に申し込んで、入所できるまで病院で預かるしかない。万一病状が悪化して亡くなったとして、息子は病院に来て、それなりの対応をしてくれるのだろうかという問題がある。もし来なければ、生活保護受給者なので、住んでいる町の役所に連絡するしかないのかもしれない。とにかく何とか治して、退院後のことについてはMSWに頑張ってもらおう。

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