なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

紛らわしい脳梗塞

2019年05月29日 | Weblog

 81歳女性がめまいを訴えて耳鼻咽喉科外来を受診した。「すーっと引き込まれるような」めまいという訴えだったが、症状は以前からあり、内科クリニックからめまいの薬3種類が処方されていた。

 耳鼻咽喉科の検査では異常がなく、頭部MRIを行ったところ、拡散強調画像で右放線冠に高信号域が出た。耳鼻咽喉科から内科に回されて、内科新患担当だった内科の若い先生に診てもらった。

 T2*で低信号を認めて、出血?ということになり、順番が前後するが頭部CTも行った。ぽちっと点状の高濃度様のとことがあったが、明らかな脳出血とは言えない。

 これはどうなっているのだろうと思ったが、放射線科医の読影は「右放線冠に斑状の拡散強調画像高信号(ADC等信号)、その外側近傍に斑状T2*低信号(old microbleed)を認める」だった。なるほど。

 

 この方のmicrobleedは2か所だけだが、あまり目立つと神経内科でも抗血小板薬は処方していない。この程度だと処方してもいいような気がするが、たぶん決まりはないのだろう。

 

 

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