なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

空の浴槽にいた

2021年10月28日 | Weblog

 昨日、糖尿病・PCI後などで通院している79歳男性が救急搬入された。妻二人暮らしで、ふたりとも認知症だが、夫の方が軽度だった。

 妻はショートステイ入所していて、ひとりだった。近くの娘さん(介護職)が通ってお世話している。前々日には電話で話をしていた。その日訪問すると、裸で空の浴槽の中にいて、下肢が浴槽から出ている格好になっていた。意識はふだんよりぼんやりしているが、返答はあった。

 

 当院に救急搬入されて、内科の別の先生が診た。救急当番は神経内科医だったが、内科通院の患者さんなので、最初から内科にふったらしい。(当方は外来を診ていて、来週の休日の分の予約もあってとても対応できなかったので遠慮されたか)

 頭部CTさらにMRIも行ったが、新たな脳血管障害はなかった。胸腹部CTで肺炎像もなく、腹部疾患も指摘できない。(心電図も新規の変化なし)

 白血球17600・CRP10.1と炎症反応が上昇して、CK7011・AST162・LDH656と筋原性酵素の上昇があった。血糖は103mg/dlと高血糖でも低血糖でもなかった。

 入院として、点滴と抗菌薬投与(尿路感染症?とされた)で経過をみることになった。炎症反応の上昇も含めて、横紋筋障害のような気はするが、感染症も併発も否定はできない(肺炎になるかもしれない)。

 

 お湯のちゃんと入った浴槽でひっくり返っていたら危なかった。一晩は裸のままでいたのだろう。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 認知症の薬は難しい | トップ | 大腸憩室出血 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事