なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

菊池病、肺癌、誤嚥性肺炎

2014年10月24日 | Weblog

 月曜日に耳鼻咽喉科の紹介で外来を受診した18歳女性は、菊池病としてプレドニン20mg/日を処方した。今日再来で診たが、プレドニンですぐに解熱して、右後頸部リンパ節痛も軽快していた。悪性リンパ腫や頸部リンパ節結核ではないと思われるが、生検していないので確証はない。こちらがどうしても必要と言わないせいもあるが、外科での生検はいやだと言う。プレドニンを漸減して経過をみることにした。

 都立駒込病院感染症科で2009年に感染症学雑誌に載せた論文のみコピーした。思ったよりも長期間に及ぶ症例もあるようだ。プレドニンを使用した症例は1/3とある。今回の症例では、あっさりプレドニンを使ってしまったが、患者さんと家族のすぐに症状がとれないと専門学校に行けないという要望があったので、妥当なところ?と思いたい。学校に提出する診断書を希望されたので、組織球性壊死性リンパ節炎で診断書を書いた。歯科衛生士の学校に行っているそうだ。

 当地域の基幹病院呼吸器科から右肺癌の患者さんが紹介されてきた。妻と娘に連れられて来たが、食欲低下・体重減少があって、歩行もできなかった。オキシコンチン20mg/日内服が処方されている。持ってきたCDは先月のもので、今日こちらで画像を撮り直してみると、右下葉下肺癌は進行して、以前からある右肺門リンパ節腫脹に向かうように胸膜にそって腫瘍が増加している。全体的な衰弱からみて、予後1~3か月で、運がよければ6か月だが、多分そこまでは無理と判断した。奥さんの話では、予後については何も聞いていないというが、最近夫の病気のことで頭がパニックですというので、言われたが覚えていないだけなのかもしれない。

 6月に近くの内科医院からその病院に紹介になったが、癌の診断がなかなかつかなかったらしい。そこからさらに県立がんセンターに紹介されて、経胸壁肺生検で扁平上皮癌stagⅣと診断された。年齢とPSが悪すぎて癌治療は不可能と判断された。緩和ケアのみで経過をみていたが、入院が必要になったので当院へ回されという経過だった。当院では、癌終末期の緩和ケアで入院して、最期まで数か月の入院も可能だ。

 先週誤嚥性肺炎が治って退院した95歳女性が、また誤嚥性肺炎で紹介された。1週間しか持たなかった。寝たきり状態で四肢は拘縮しており、胃瘻による経管栄養を受けている。施設内では酸素飽和度が低下したというが、当院にきてからは室内気でも正常域だった。また治療を開始したが、今回はどうなるか。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« くも膜下出血 | トップ | 今日は休みー「てんかん」と... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事