なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肝炎?

2018年05月18日 | Weblog

 火曜日の当直帯で45歳男性が高熱で救急外来を受診した。ふだんは糖尿病外来(大学病院からバイトの先生担当)に通院していた。当直をしていた外科医(大学病院からのバイト)から、検査で肝機能障害を認めて入院させたいと連絡がきた。

 AST459・ALT467・γ-GTP129・総ビリツビン1.1と肝細胞障害型だった。白血球数5100・CRP1.6で細菌感染らしさには乏しかった。CTで肝胆道系に異常はありませんという。糖尿病外来で行った3月の検査では肝機能は正常域で、これまで肝細胞障害をきたしたことはない。肝炎ですかねえ、と言っていた。点滴を継続して入院にしてもらった。

 翌日に腹部エコーを行ったが異常はなかった。少なくとも肝胆道系の結石・腫瘍ではない。インスリンはヒューログミックス25を朝夕+ヒューマルグ昼という、一時期流行った打ち方だった。内服薬で降圧薬と糖尿病性神経障害の処方があるが、ずっと以前からの内服で新規の処方はない。特に市販薬やサプリメントを飲んだことはないそうだ。

 発症当日は日中から倦怠感が出現して、上腹部重苦感と嘔気もあった。何らかの急性肝炎と思われた。翌日解熱したかに見えたが、夜間から高熱が断続的に続いた。嘔気と腹部膨満感があって、食事がとれない。腹部は平坦・軟で、圧痛は本人が言うには上腹部にあったり下腹部にあったりした。

 4日目の今日はAST66・ALT251と低下していた。異型リンパ球はない。凝固系は異常なく、肝炎だとしても重症化はしていない。IgM-HA抗体・HBs抗原・HCV抗体は陰性だった。CMVは既感染で、EBVはVCA-IgM陰性・VCA-IgGが陽性でEBNAはまだ出ない。ANA・AMAも提出していたが陰性だった。咽頭の症状・所見は最初からない。HIVも検査しましょうかと言うと、それはないと思うと言われた。

 来週まで経過をみることにした。治療は点滴・SNMC(のジェネロリック)。ウルソ内服にしている。これは何だろうか。

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1 コメント

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軽いし (シロート)
2018-05-19 06:59:17
HCV-RNAは?

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