なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

めまい、頚椎偽痛風、糖尿病

2019年03月24日 | Weblog

 春分の日は日直をした後、病院に泊って待機するので残っていた。午後10時過ぎに、当直の外科医(全科当直)から連絡が来た。91歳女性がめまいで受診していた。意識清明でバイタルの異常もなく、頭部MRIでは異常がなかったが、血糖が480mg/dLと高値ということもあり、内科で入院させたいという。

 生食の点滴をゆっくり朝まで入れて、血糖はインスリンスケールで補正するよう、当面の入院時指示を出してくれていた。糖尿病で地元の町の病院に通院していて、数か月前からHbA1cが11%台と高値が続いていた。血液ガスもとっていが、問題なかった。

 めまいは起き上がった時に突然発症していて、回転性だった。難聴は以前からで変わりはない。翌朝には回転性はなくなり、ふわっとした違和感が残るくらいだった。その日の昼から食事を出したが、ちゃんと食べられた。BPPVと判断され、これに関しては数日経過をみて退院にできる。

 3日前の月曜日に後頚部痛でを当院の整形外科を受診していた。家族も来ていたので、詳しく話を聞いた。首が痛くで回せなくなり、微熱もあった。意識は清明だった。担当は大学病院からの応援医師(バイト)だったが、頸椎X線・CTの検査で軸椎(C2)の歯突起周囲に石灰化を認めて、頸椎偽痛風と診断した

 腎機能は問題ないので、NSAID投与の禁忌もないと思うが、プレドニンを処方していた。その後、後頚部痛は軽快してきている。特に既往歴糖尿病とは記載されていないので、糖尿病とは知らなかったようだ。もともとの血糖コントロール不良に、プレドニン内服が加わって、血糖がさらに上昇したものと判断された。プレドニンを中止して、NSAID(セレコックス)に変更した。

 糖尿病の治療は、DPP4阻害薬とSU薬少量で適切な処方だと思う。ただずっとHbA1cが11%台で、高齢なので高めでもよいと言われていたそうだ。可能ならもう少し無難に下げたい。家族に、「年齢的にはインスリンを追加するしかないが、1日1回なら打てますか」と訊くと、そのくらいならできるという。処方薬はそのままにして、持効型インスリン(トレシーバ)を少量を加えるBOTにした。

 

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