なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

間質性肺炎

2017年09月05日 | Weblog

 今日は地域の基幹病院呼吸器内科から、間質性肺炎の84歳男性が転院してきた。酸素吸入2L/分になっていた。

 パーキンソン病と糖尿病で近医に通院していた。今年の5月に間質性肺炎急性増悪でそちらの病院に入院していた。詳しい治療内容は記載されていないが、ステロイドで治療を開始して、いったん症状軽快した。ステロイド漸減で再燃して、7月に再入院していた。ステロイド増量である程度は改善して現在に至っている。プレドニン25mg/日になっていた。

 途中までは自宅退院の予定で治療していたらしい。糖尿病は糖尿病科で診ていたが、自己注射はできないということで、一時使用していたインスリンを中止して、内服薬だけにしてた。退院は困難で当院転院の方針に変更されたため、数日前からインスリンが再開されていた。ヒューマリンRのスケール使用なので、急遽の治療で本格的な治療ではない。

 空腹時血糖も170~200mg/dlなので、転院後はインスリン強化療法にした。ノボラピッドは血糖が安定するまでミニスケールにして、トレシーバは定期指示量にした。

 患者さんは動く意欲もなく、何しろ体重がある。ステロイドの影響もあるが、もともと肥満があるようだ。リハビリの対象にもならないので、治療目標を立てにくい。基幹病院では平均在院日数10日を目指しているので、プレドニン2.5mg/日ずつ2~4週間おきに減量する患者さんをそのまま入院させておけない。在宅がなければ、病院でしか生きていけない。当院としては3か月弱は預れるが、ものすごくうまくいって病状に変化がなければ、療養型病床のある病院に転院になるかもしれない。

 送られてきた胸部CTを見ると、両側肺野にびまん性にスリガラス様陰影が広がっていた。プレドニンは当分同じ量で経過をみるが、今後急性増悪や細菌性肺炎併発が起きると危ないだろう。すでに次回急性増悪時はDNR(人工呼吸器管理はしない)ということになっていた。

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