なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

COVID-19、両側肺炎

2023年09月14日 | COVID-19

 9月13日水曜日の昼に救急当番の先生(大学病院外科から応援)が、救急隊からのCOVID-19患者さんの搬入を受けた。

 どうしましょうかと相談がきた。患者さんは88歳男性でアルツハイマー型認知症・糖尿病があった。酸素吸入10L/分で酸素飽和度が94%だった。両側肺炎を来していると推定される。

 当院は中等症までの病院で、当地域だと重症COVID-19の人工呼吸器治療は地域の基幹病院でしかできない。用意しているのは1ベットのみで、状況によっては少しだけ増やすという体制だった。

 しかし高齢者(それも80歳代後半以降)の場合は、ネーザルハイフローまでは行うが、気管挿管・人工呼吸器管理まではしていない。通常の重症肺炎でも同じ方針となるので、妥当だと思われる。

 できるだけの治療はするが、人工呼吸器まではできないが、それでもいいか家族に確認してもらった。家族の了解を得て、当院に搬入された。

 9月4日に地域の基幹病院でCOVID-19 と診断されて、自宅静養していたそうだ。発熱が続き、次第に食べられない、動けないとなっていた。通院している内科クリニックに相談したところ、救急車を呼ぶようにといわれた。

 

 実際の発症は4日以前かもしれないが、4日とすると10日目になる。胸部CTで確認すると(COVID-19の患者さんはふだん使用していない古い方のCTで撮影)、両側肺にすりガラス陰影があり、下肺野背側には浸潤影が広がっていた。ウイルス性肺炎もあるが、誤嚥性肺炎を併発したようだ。

 

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