なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

腸閉塞

2020年09月25日 | Weblog

 こちらも連休最終日に内科の若い先生が日直で診た症例。65歳男性が腹痛・嘔気で救急外来を受診した。2日前から排便がなかった。

 腹部X線(立位)でニボーを認めるが、消化液の充満した腸管で、腹部全体が白っぽく写っている。腹部CTで、腸管の拡張・消化液と便の貯留が著明だった。食道まで拡張している。

 この患者さんは脊髄損傷の後遺症として重度の便秘があり、消化器科の外来に通院していた。8月下旬に麻痺性イレウスとして、地域の基幹病院外科に紹介されていた。イレウスチューブで保存的に治療して、軽快退院したそうだ。

 9月2日には慢性閉塞性肺疾患(COPD)で通院している当院呼吸器科外来(外部医師担当)を受診していて、その時は元気だった。すると外科入院は1週間弱だったのだろう。

 腸閉塞再発として、先方の病院に電話するとすぐに患者さんのことがわかったらしく、受けてくれたそうだ。(当院外科は待機手術だけ少ししているが、緊急手術はできない体制)

 既往にS状結腸捻転のあり、麻痺性イレウスの悪化とはいいきれない。まずは腸管閉塞を来す機序が発生しているかの鑑別になる。麻痺性の悪化と判断されれれば、また保存的に治療して経過をみるのだろうか。頻回に繰り返す時はどう対処するのかと思いながら、画像を見ていた。

 

 

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