なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

また食道アカラシア

2019年03月04日 | Weblog

 昨日の日曜日に30歳代後半の男性が、食事をとれなくて、ふらつくという訴えで救急外来を受診した。血液濃縮を認めたが、単なる脱水症ではなかった。

 先月に胸痛を訴えて、心臓血管センターのある専門病院に救急搬入された。検査の結果、心臓病はなく、食道アカラシアと診断された。大学病院の専門外来予約となり、今週受診することになっていた。水分と半固形食の摂取を勧められていたが、守ってはいないらしい。

 腎前性と判断される腎不全を認めて、点滴継続のため入院になった。担当したのは先日食道アカラシアの患者さんを大学病院に紹介した内科の先生だった。偶然だが日曜日に内科日直をしていたので、当る時は当たるものだ。

 縦隔気腫も認めたが、嘔吐による胸腔内圧上昇が関連しているのだろうか。発熱はなく、炎症反応は陰性だった。大学病院受診まで点滴を継続して経過をみることになる。

 胸部単純X線で、心陰影の後ろに拡張した食道による陰影がある。CTで著明に拡張した食道と貯留した消化液と食物残渣を認める。

 

 

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