なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

PMR?

2019年01月02日 | Weblog

 昨日の夕方に内科外来に通院している86歳男性(高血圧症・ラクナ梗塞後遺症)が、めまいを訴えて受診した。一人暮らしをしていて、時々娘さんが訪問していた。

 歩行はできるが、いつもとは違うという。ふだんは車で病院まで送ってもらうが、病院の中は自分で普通に歩いている。今日は動きが鈍い。特に左右差はなく、麻痺ではないようだ。

 体温は正常域だったが、寒気を訴えていたので、肺炎などの感染症も疑った。頭痛はないが、家で1回嘔吐いていた。2~3日前が調子が悪くなったというので急性の発症だった。

 左前腕に打撲して少し切創を作っていた。左手背に皮下出血が目立つ。ふらついて転倒・打撲したようだ。胸部X線・心電図(入院時検査として)・頭部CTの画像検査と血液検査をすることにした。若いころに下肢の外傷で金属が入っているので、MRIはしなかった。

 放射線室に車いすで行ったが、横臥した状態からの起き上がりが大変だった。座った姿勢から車いすに移乗するのも時間がかかる。両上肢を拳上はできるが、ある程度上げたところで肩が痛くて止まってしまう。蹲踞からの起き上がりはできなかった。普段はそのくらいはできる方だった。

 胸部X線で肺炎像はなかった(この患者さんは内臓逆位)。白血球数6800でふだんの5000よりは若干多いか。CRP0.6とわずかな上昇だった。印象としては、リウマチ性多発筋痛症(PMR)疑い。

 CK726と上昇してAST43・LDH276と筋原性酵素が上昇していたが、多発性筋炎を疑うというよりは、転倒打撲によると思われた。外注検査の提出は休み明けになる。ウイルス性筋炎で短期間に回復した患者さんを以前診たことがあるが、それもあるのか。

 ひとり暮らしで付いてきた家族も入院希望だったので入院にした。感染症に注意しながらPMR疑いとしてプレドニン10mg/日を3日間投与して経過をみることにする。

 

 当直は外科医(大学病院からのバイト)だったが、飲酒して転倒した患者さん(病院でも暴言・暴行が続く)や、飲酒して呂律が回らなくなった患者さんなど正月らしい(?)患者さんが受診していた。お疲れ様でした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする