なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

餞別がわりに

2016年02月06日 | Weblog

 内科の若い先生が家庭の事情で今月いっぱいで辞めることになり、実質的には金曜日までとなった(後は年休消化)。大きな送別会は希望しなかったので、もう一人の内科の若い先生とともに特別に注文したお弁当を一緒に食べるだけにした。1年間は家族の治療を最優先にして、可能ならアルバイトで仕事を少ししたいそうだ。餞別代りに、鈴木富雄先生の不明熱の本(通称チンチンチン?)を贈った。私が病院に赴任した時にいた主要な先生方が辞めた後に、何人かの先生が数か月から数年の間いたが、同僚といった関係だった。部下というべき関係になったのは、この先生が初めてだった。卒後7年なので、診療自体はほとんど独立して行っていたが、時々相談してくれた。

 来週感染管理の院内勉強会があり、院外講師のテーマはインフルエンザウイルスとノロウイルスになる予定だ。座長を頼まれていたので、インフルエンザウイルスの本に続いて、ノロウイルスの本を読んでいる。「ノロウイルスの現場対策」という本で、医師向けではなく、食品業者や医療介護にかかわる人向けの本だ。

 ノロウイルスは感染しても腸管の免疫力は弱く抗体の持続期間も短いので、同じ遺伝子型に繰り返し感染する。また多くの遺伝子型があるので何度でも感染発病する。インフルエンザウイルスのような効果のある薬剤はなく、ワクチン開発はまったく目途が立っていないそうだ。幸いに、今年はまた内科ではノロウイルス感染の入院はない。以前はノロウイルスの感染性胃腸炎の患者さんが入院すると、病棟の看護師さんが1人くらいかかったものだ。最近は最初から、感染管理が徹底されるのでスタッフが発病することはない(不顕性感染もあるので正確にはわからないが、たぶん)。

 香坂俊先生の「極論で語るシリーズ」が「感染症内科」が出て、4冊になった。今週まだ購入してなかった「腎臓内科」も買ったので全部そろった。今は「循環器内科第2版」読み返している。

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