なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

ずっと動けなかったので

2012年03月10日 | Weblog
 80歳台前半の男性。10日前にベットから転倒して腰を打撲してから、動けなくなっていた。食事もとれないため、家族が救急搬入された。両側中下肺野に肺炎を認めた。もともとヘビースモーカーでCOPDがある。頭部CTでは脳萎縮が著明で、認知力があったとは思えない。家族の話では会話はできたというが、文章でしゃべるのではなく、単語ひとつや返事を返すだけのようだ。認知症だろう。食事の時もけっこうむせていたという。妻は寝たきりで介護を要し、患者さん杖をついたり、つかまって室内を歩く程度だった。
 誤嚥性と思われる肺炎自体かなり重症で、はたして治癒するかどうかわからない。うまくいったん治癒したとしても、食事でまた誤嚥する可能性がある。あまり良い経過は望めないようだ。

 80歳台後半の男性。認知症で10年前からアリセプトを内服している。2日から急に食事をとれなくなって、家族が救急外来に連れてきた。肺炎もなく、脳卒中でもない。採血でも異常はなかった。右額から眼瞼にかけてまだらに発赤があり、小水疱があるようにも見える。触ってみると痛いという。帯状疱疹のようだ。点滴とゾビラックスの点滴静注で治療することにした。病棟に上がって、家族がついているうちはよかったが、家族が帰ったら、自分で動こうとしてベットから転倒した。

 
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