「陥穽(かんせい) 陸奥宗光の青春」(辻原登著 2024年7月 日経BP 559p)を読みました。
陸奥宗光
といえば「日本外交の父」
だそうですが
あんまりよく知りません。
その陸奥宗光が主人公。
出てくるわ出てくるわ
有名人の数々
坂本龍馬
勝海舟
桂小五郎
アーネスト・サトウ
西郷隆盛
伊藤博文
……
宗光は、ものすごい記憶力を持っていて
勝海舟が桂小五郎に密書を送る際に
用紙7枚分を暗記させ
人間密書として遣わされた
とか
坂本龍馬の海援隊でも片腕として活躍し
武士という身分が無くなってもやっていけるのは
自分と陸奥だけだ
と坂本龍馬に言わしめた
とか
政府転覆を企てた罪で
仙台の監獄に収監されながらも
ベンサムの原書「道徳及び立法の諸原理序説」を訳していた
とか
ヨーロッパに外遊して憲法について学んでいた伊藤博文が
「これは、もう、俺一人の頭では駄目だ」
と呼び寄せたのが陸奥宗光で
西園寺公望に
「陸奥氏の勉強は実に驚くべし」と言われた
とか
印象的だったエピソードは
「龍馬は若くして死んだけれど
最後の方になると
もう各藩は
龍馬の手助けがなくても
ダイレクトに連絡を取り合うようになっていて
龍馬の出番は少なくなっていた」
というところだ。
目まぐるしく動く歴史が
どんどん役者を使い捨てて行くように思える。
西郷も大久保も
そうだったのだろうか……
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