雨にも負けず山歩き♪

青空を見上げながらも、しっかり足もとを見つめて歩く自然観察情報!

越前甲~大日山(1368m)

2014年05月17日 | 石川県の山

越前甲からの白山


2014/5/10(土)  越前甲(1319.6m)~大日山(1368m)
            
                                <福井県勝山市 横倉登山口より>

白山日神社(6:25)→横倉P(7:35~45)→登山口(8:10)→大日峠(8:45)→越前甲(10:00~10)→
大日山(11:40~12:20)→越前甲(14:20~15:05)→大日峠(15:50)→登山口(16:15)→横倉P(16:35)


私が遭難?一騒動あった大日山


雪山は蝶ヶ岳が最後だねと言っていたのだが、標高1368mの大日山にも、1180尾根上から残雪があった。
腐った雪だが夏道と残雪の半々くらい、最近急激に気温が高くなっており、間もなく消えそうではあるが
やはり、福井県では豪雪地帯として知られる、勝山市との県境近くにある山である。

残雪時期に大日山までの縦走 を含め、横倉から越前甲 には3回目、真砂から大日山経由鈴ヶ岳まで 往復と
小松の大杉登山口から鈴ヶ岳を経由して、その少し先にある カタクリ小屋まで 足を伸ばして、往復した事もあり、
残雪やカタクリの時期ばかりだが、この山域には縁があるようで、今回で5回目の登山であった。

お誘いを頂いたKさんの話によると、越前甲~大日山への登山道(稜線)は長年荒れていて
雪山の時期しか歩けなかったらしいが、近年(昨秋にも)勇士により薮の刈り払いが行われたらしく
お陰で雪解けの時期でも歩けるようになったねと言いながら歩いていたら、何と偶然擦れ違った小松の男性
実は昨秋に2人で1週間かけて、登山道の刈り払いをして下さった本人だとか(@_@;)感謝であるm(__)m

しかし、白山を見ながらの快適な尾根歩きのはずが、天気予報に反して朝から曇り空で白山はガスの中!
大日山山頂では、真砂や鈴ヶ岳方面からの登山者がほとんどで、この時点で越前甲からは私たちのみであった。

真砂から登って来られた何人かに話を聞いて、大日山と大日小屋との鞍部にカタクリが群生していたらしく
予定外であったが、迷った末にKさんとNさんが見に行くと言うので、2人にやっと着いて歩いている私は
往復約1時間と聞き、ゆっくり先に一人で戻ると話して山頂で別れた。(後にこれが大事件に発展!)

Kさんは一人で戻る私を心配して、間違えないようにね!と声をかけてくれたので、気を引き締めて下り始めた。

夏道が半分出ていたとはいえ、まだまだ雪山で、稜線での新緑はほとんど見られず、その分見通しも良い!
一旦下った真砂方面への分岐で、夏道が右側に延びていたのだが、目立つ赤いテープが木に下がっていた事と
(登りでは青いテープだったので)後ろには山頂がまだ見えており、右側はどう考えても大日小屋方面なので、
念のためここで携帯の山旅ロガーと、持参した地形図を広げて見て、迷わず本来の尾根を歩く事が出来た。

何も考えないでボーっと歩いていたら、確かに夏道を大日小屋方面に下ってしまいそうな箇所である。
雪山でもう一つ怖いのは、足跡を辿ってしまうこと、実際にこの日、真砂から来た単独の男性が、
山頂付近で違う足跡を辿り迷いこんでしまい、やっとここまで来たんだと、山頂で話していたのを思い出した。

後に聞いた話では、Kさん達は何故か目的地まで行かず、カタクリも見ないで早々に戻って来たのだとかで
途中で擦れ違った単独の男性2人に、女性の一人歩きと擦れ違ったかどうか、それぞれに尋ねたらしい。

ところが2人とも擦れ違っていないと答えたらしく、これは一大事!と、結局大日小屋方面の鞍部と大日山まで
一人は待機して、Kさんとおじさんで私を探しに行ったと言う事で、そんな事とは知る由もなく…(@_@。
登りで急いでいたので、帰りに撮ろうとKさんと話していたショウジョウバカマ、白山も徐々に鮮明に見えてきて、
時間もたっぷりなので、のんびり眺望や花を楽しみながら、一人稜線をルンルンと歩いていたのである。

時間差があるとは言え、超・超健脚の2人はその内に迫ってくると思い、何度も後ろの稜線(登山道)を振り返って
小さな人影を発見したので、わ~やっぱり早いなー越前甲で同着かも?と、平和に一人問答していた。

稜線と言っても夏道と雪道、どちらでも歩ける個所などもあり、急いで歩いていた男性を一人目撃している。
朝に擦れ違って、越前甲まで往復して鈴ヶ岳方面に下山すると言っていた方だと思い、あっと叫んだが
木々を挟んで数メートル離れていたからか、急ぎ足で歩いていたせいなのか、私には全く気付いて貰えず
後に考えてみたら、この男性が大日小屋方面に行ったKさん達と擦れ違うのは、時間と場所から考えてあり得なく
私を見なかったとしても、この時点で私の中では何の問題もなく、特に気にしていなかったのである。

もう一人の男性は、山頂付近か?何処でどう擦れ違ったのか?お互いに全く姿を見ていなかったようであった。
後に、電波が弱くて乱れていたが、山旅ロガーの軌跡を確認したら、山頂付近では往復とも夏道を歩いていない。
他にも2ヶ所、登りと下りで軌跡が違うルートになっていたので、運悪く偶然気付かず擦れ違ったのかも知れない。

結局は、越前甲~大日山往復の足の速い2人目の男性が、越前甲手前の稜線を下った所で私に追いつき
(人影はこの方だった) Kさん達が探していると言う話を聞き、2人で携帯の電波が届きそうな稜線上まで戻って
電池が切れる寸前だったKさんの携帯に電話が(2人の携帯で5回目にやっと)通じて、事なきを得たのであった。

この男性は、擦れ違ったか?と聞かれただけなので、私を探している理由までは把握していなかったらしく、
何故探しているのか?と聞かれたが、何故探しているのか?私自身も、この時点では逆に聞きたい思いであった。
2人で地図を見ながら山頂で別れた経緯などの話をして、とにかく携帯が通じて良かったと言い合い、ホッと一息。

この男性は地元かっちゃまの方で、本人曰く 「山を歩くのが大好き!」 らしく、見てないと言った責任上
もしもここで携帯が通じなかったら、探している場所まで戻ろうかと思ったと言われ、何と頼もしいお方(@_@。
そして 「いや~これで安心しました!また何処かの山で会いましょう♪ お先に(^^)/」 と言って、
雪と泥混じりで、私には枝を掴まないと滑る急坂も、ササさっと下りて風のような速さで下山して行ってしまった。
余りにも早く去って行く後ろ姿は、久しぶりに見た山男と言う感じであった(^^ゞ

20分程で越前甲に辿りついた私は、山頂で下山準備をしていた3人グループに、色々聞かれて山談義!
それぞれ岐阜と京都と大阪から来られたそうで、登山口が分かりにくく、越前甲まで3時間かかったそうである。
彼らが下山後、コーヒーを入れて、益々鮮明になって行く白山を見ながら皆さんを待ち、一人優雅な時間を過ごした。

携帯も通じず 「私を見なかった事=道迷い」 と判断したらしく、クラブの方に電話して、警察にも届ける寸前で、
Kさんから後に 「 勝手に騒いでごめんね!」とは言われたが、仮に、もしも本当に迷っていたとしたら?
ベテランのKさんならではの心配であり、必死で私を探して下さったと言う事実は、とても有難い話である。

私も勉強不足の事はあり、もし慣れていない山だったら?2人に見てないと言われたら普通は心配である。
越前甲で再会した時は、Kさんが 「会えて良かった~」 と、駆け寄って抱きしめてくれたので(*^^*)
どんな思いで探してくれたのかが伝わってきて、知らなかったとは言え、申し訳ない思いでいっぱいであった。

越前甲で再会してからは、超特急で急登を下山!やはり必死で着いて下りて行った私であった(^^ゞ
軽快に下って行くNさん、私は1180尾根から峠近くまで、切れ目なく張ってあった虎ロープを離さず掴んでいた。
そしたら何と、30分程先に出発(越前甲ピストンで下山の)グループとほぼ変わらない到着のようだった。

登りではつい弱音を吐いて、越前甲まで行って皆さんを見送り、待機していようかなぁ?と言ってみたが
予定時間通りだから大丈夫!一緒に大日山まで行こうと、常に私の後ろを見守って下さったKさんありがとう!
頑張った甲斐ありで、今回も下りでは白山の眺望を見ながら、越前甲~大日山の往復ができました。

今回の教訓としては、絶対に途中で別れる事は今後止めよう!…と、帰りの車で話しあった。


長年工事中の為、登山口までが分かりにくい。。。


 
(左は後ろを撮ったもの)通行止めの看板と、路肩に5~6台の駐車スペースがあり、今回はここに駐車して
工事中の車道を3~4分歩き、(右画像)右手に入ると小さな祠とお地蔵さんの前にでて、以前の登山道に繋がる。


 
祠とお地蔵さん…ここは車道を一部ショートカットする登山道、イチリンソウが花盛りであった。


 
また車道に乗り上げてその先も工事中、5分程で、車道沿いの左手に登山口があった。

 
 
      大日峠から登り方向         直ぐに急登!…この辺りは新緑だった。
 

 
1180尾根付近から残雪               ぼんやり勝山が望めた


越前甲山頂に到着!


 
3度目にして初めて拝んだ(^^ゞ 山頂三角点…白山の眺望はなし!



山頂から伸びる尾根が一望!右のピークが大日山



けっこうなアップダウンを繰り返す細尾根… T 字になって、右に大日山、左に大日小屋と加賀甲



斑に残る残雪…山頂ピークが間近になって来た。


 
夏道には赤いペンキと青いヒモが目印だった。      山頂手前は残雪のややヤブコギ


 
     山頂直下から大日小屋のある加賀甲     正面左ピークが越前甲…歩いてきた尾根が一望!


山頂は広くて平らで過ごしやすい


  
 登山者は多かった                        白山は頭が見えず…


昼を食べて下山開始。。。



山頂付近から下山方向



右手に見えていた加賀甲は、登山道と小屋の雰囲気がメルヘンチックな丘に見えた。
真っ白だった雪山の時も、よりメルヘンチックだったが、新緑の頃はどう見えるのだろう?



アップダウンが多く長くて飽きてくる細尾根だが、下りでは白山がずっと見えていたので気持ちが良い。


  
夏道は岩を登って通過…雪の時は何とか右に巻いて通過したが、相当難所だった原因の岩!



難所を振り返る!


 
中途半端に雪が残り歩きにくい登山道


再び越前甲に立つ!



今度は白山がクッキリ。。。



越前甲から下山方向の尾根と白山


  
途中で見た、見頃だったショウジョウバカマとカタクリ





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5 コメント

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甲と兜 (kumanote)
2014-05-22 09:41:01
越前甲を越前兜と誤記した張本人です。Sさんから指摘されるまでずっとこれで入力していました。単語登録なので無意識に入れていました。申し訳ないです。再度訂正お願いします。
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甲と兜 再 (kumanote)
2014-05-22 10:08:20
コメ 入りましたかのち。本当にご迷惑をおかけしました。アタフタオロオロです。これに懲りず(僕の言うことではないが)続けます。おいコラ懲りろヨ。ってか。
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kumanoteさんへ (snoopy)
2014-05-22 14:05:41
kumanoteさん、ご訪問とコメントありがとうございます。
そうでしたか、私も物知りではなく、兜 → 甲 に戻しました(^^ゞ
自分のブログを読み返してみたら、2010/4月に、初めて横倉から越前甲に登った時に
越前大日山(1319.6m)はその山容が、昔の武将が用いた 「兜」 に似ていることから、
「 越前甲 」通称「 甲山 」と呼ばれている…と、
登山口近くの看板に書かれていたと、自分で書いていました。(^^ゞ
取立山からとR157から見た時に、確かに山容が兜に似ていました。
甲と兜は同じ意味と言うことで、山名には甲を使ったのでしょうね!
良く見たら、山頂看板に書かれた山名は「越前甲山」となっていました。
私も改めて勉強になったので、ありがとうございました(^^♪
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Unknown (のの ☆)
2014-05-26 05:49:10
最初 私は甲をそのまま「こう」と呼んでましたf^_^;
プログ友の 山男のつぶやきさんから かぶとと読むと聞いて へ~そうなんや~ってσ^_^;

残雪の頃に行ってみようって言われましたが、鈴が岳~大日山しか行った事がなくて どんな登山道なんだろうって思ってました。
沢山の写真で ありがたいです。(^^)
残雪の時季は 私には どうも無理っぽい(>_<)
キツイとは聞いていたけど…
でも いつか…私には無謀と言われなくなるくらいに鍛えてからね(^^;;
返信する
のの ☆さんへ (snoopy)
2014-05-26 14:50:31
山名の読み方って、私も時々間違えています(^^ゞ
でも名前が付けられた由来などを知ると、
ふーんなるほどって、歴史や先人の知恵を知るのも面白いですよね!

石川県には、花の名山である白山を筆頭に、カタクリロードやシャクナゲロード、
水芭蕉の群生地など、花で癒される山が多くて、ピーク時には登山者で賑わいますが、
残雪時期はお天気に大きく左右されて、ひたすら歩くだけと言う修業登山のようになる事もあります。
アイゼンやピッケル、テルモスや防寒対策などで荷物も必然的に重くなるのですが、
時には氷点下、凛とした空気の中で静かな山歩き…何故か雪山には心引かれ、足が向いてしまう私です(*^^*)
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