min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

ジェフリー・ディーヴァー著『ゴースト・スナイパー』

2015-02-02 12:12:19 | 「タ行」の作家
ジェフリー・ディーヴァー著『ゴースト・スナイパー』 (原題:The Kill Room)2014.10.30
文藝春秋 初版 2,400円+tax

おススメ度:★★★★☆


訳者あとがきによると、ライム・シリーズは本作で10作目となるそうだ。第一作目の「ボーン・コレクター」の上梓が1997年で邦訳が1997年とのことだから、シリーズが我々の眼前に現れてから17年ほど経ったわけだ。
本編の最大の特徴は殺人現場が米国外のバハマで起きたことと、犯人が国家諜報運用局(NIOS)という規模はCIAなどに比べると小さいものの、れっきとしたお役所なわけである。そこの長官が首謀者で雇われた実行者及び協力者がいるらしい事が判明した。
ある日ニューヨーク市警のセリットー刑事がライムの事務所に同行して来たのはナンス・ローレルというニューヨーク州地方検事補であった。
彼女は自らの職責をかけて本件を立証すべく意気込んでライムの協力を仰ぎにやって来た。国家機関が自国民を対象として、秘密裏に暗殺指令を出し、実行した。
もしもこの件の捜査が開始されたことが相手側に知れると、当然ながら猛烈な証拠隠滅、もみ消し工作が行われるばかりか、ナンス・ローレルのキャリアも消えうせる可能性が大であった。。
しかし、前述の通り現場は海外、証拠品の一切が入手できない状況であった。ライムが現地の王立バハマ警察に協力を要請するも、のらりくらりとした態度を取り、一向に協力の姿勢を取らないのであった。業を煮やしたライムは介護士のトムとNY市警のプラスキーを伴い現地バハマへ飛んだのであったが・・・・
いかんせん相手組織は諜報のプロ。携帯電話の盗聴はするは、国のデータベースは存分に駆使するはやりにくいこと極まりない。一体ライムとアメリアはどうやって犯人を追いつめることが出来るのであろうか!?
いつもの最終場面でのドンデン返しは今回はあることはあったが、ささやかな部類と表現してもよいのではなかろうか。ま、とにかく著者の熟達したストーリー・テラーとしての力量を認めざるを得ない。楽しめました。

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