すみか

建築家と建てた、大きな庇がある小さな家。きっかけ、土地探し、建築過程とお気に入りの家での生活。

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気になる福島市の放射線

2011-04-23 19:33:26 | エコ
 福島市の放射性物質汚染が気になっている。県庁所在地だけに影響が大きすぎて誰も大きな声では指摘しないが、このままの汚染レベル(空間線量率)が続くとすれば、企業の安全管理や人事の担当者は、福島市から社員を引き上げることを考慮せざるを得ないのではないだろうか。

 福島県の発表によると、現在(4月23日17時)の福島市内の空間線量率は、1・57マイクロシーベルト/時である。
 文部科学省の発表でも福島市内は1~2マイクロシーベルト/時という値が出ている。

 1日あたりでは24~48マイクロシーベルトの被爆、1年では8760~17520マイクロシーベルト(8.76~17.52ミリシーベルト)の被爆になる。

 一般公衆の被爆限度は年間1ミリシーベルトである。原子力施設などを建設する時は、敷地外にいる一般公衆に年間1ミリシーベルト以上の被爆が起こらないようにしなければならない。これが基本中の基本の数字だ。福島市に1年間住むと、この数字を大きく超えることになる。

 もっとも、年間1ミリシーベルト以下という値は管理された運転状況での限度で、原子力事故などの緊急事態の際には、20~100ミリシーベルトを超えることがないように退避などの防護措置をとることになっている(国際放射線防護委員会2007年勧告)。福島第一原発20キロ圏内や計画的避難地域になった飯舘村と違って、福島市の汚染はそれほどはひどくないので、現時点で避難地域でないことは、問題ないというか、しかたない。

 国際放射線防護委員会は2008年には、原子力事故や放射線非常事態で長期的に汚染された地域に住む人々の放射線防護に関する勧告を採択している。この中で、防護計画では人々の被爆限度を年間1~20ミリシーベルトの幅の下の方に定めるべきだとしていて、過去の例では年間1ミリシーベルトという値が典型的に用いられていると、指摘している。

 つまり、国際放射線防護委員会によると、事故が続いている緊急時の対応では20~100ミリ以上の被爆線量にならないように、緊急退避などの防護措置を取りなさい、事故が落ち着いた後は、汚染地域であっても年間1ミリシーベルト程度以下の被爆に抑えなさい、ということだ。

 福島市は、今の線量率が続くと年間8.76~17.52ミリシーベルトになるので、明らかに何らかの対策が今後、必要になる。木造の家の中では、受ける線量は屋外の2分の1程度になるらしいので、1年間家に閉じこもるという対策もあるが、それでも年間4~8ミリシーベルトの被爆になってしまう。

 原発事故が収束すれば、空間線量率が下がるのではないかという期待が人々にはあるかもしれない。しかし、今、福島市などで計測されている放射線は、既に原発から放出されて、環境中に降り積もっている放射性物質から出ている。事故が収束しても、既に環境中に出てしまった放射性物質がなくなるわけではない。何らかの方法で放射性物質を取り除かない限り、放射線は出続ける。

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チェルノブイリと福島

2011-03-28 11:40:14 | エコ

 前回エントリーへの飯塚さんのコメントに触発され、ちょっと調べてみました。

 今回の報道では、いろいろな単位で放射性物質、放射線が伝えられていて、これまで起きた大きな放射性物質放出である大気圏内核実験やチェルノブイリ原発事故との比較が難しくなっている。報道機関がきちんと単位をそろえて報道してくれればよいのだが、極論すれば面積と体積の違いも分からない記者が大部分なので多くを望めない。(記者は、数字などは間違えるといけないの取材先が言ったことをそのまま書く傾向がある。キロやメガなどの補助単位をそろえることすらしない)

 さて、今回の土壌汚染をチェルノブイリ原発事故と比べるとどうか。

 原発から北西に40キロ離れた福島県飯舘村の土壌汚染は土壌1キログラム当たり16万3000ベクレルのセシウム137がでた。この土壌1キログラム当たり(単位体積当たり)というのがくせ者で、チェルノブイリ事故の場合は、土壌の単位面積当たりの数値しかないので、直ちに比較はできない。

 飯塚さんご指摘のhttp://bit.ly/gDp77dによると、京大の人々は土壌1平方メートルの重量を20キログラムと換算して、チェルノブイリ事故と比べている。この換算は正しいのか?

 土壌放射能量をキログラム当たりで測定する場合、キログラムは乾燥重量らしい。土壌の乾燥重量は土質によって違う訳だが、この際、オーダーが分かればよいので1・5グラム/立方センチメートルという何となくそれらしい値を当てはめると、1平方メートルを深さ1センチ掘った土の乾燥重量は15キログラム。

 実際に測定するときの土の採取方法は分からないけど、深さ5センチまで採取したとしても平方メートル当たりの重量は75キログラムなので、京大の人々の20キログラム換算もオーダーは合っている。

 以上により飯舘村のセシウム137降下量は1平方メートル当たり300万ベクレル程度と換算してオーダーとしては正しいと言える。

 チェルノブイリと比べると、どうか

<チェルノブイリの場合>
・半径60キロ圏内の半分ぐらいが飯舘村と同程度以上の汚染
・200キロ以上離れた場所にも同程度以上の汚染地がほぼ同面積出現
・同程度以上の汚染地面積は3100平方キロメートル(東京都の1・5倍

 従って、今のところチェルノブイリほどの事故にはなっていない。このまま収束させることがきわめて重要で、もし、事故がチェルノブイリ並に悪化すると、風向きや気象によっては、首都圏を含む広範囲が高濃度の汚染にさらされてしまう。

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水道水も放射性物質汚染

2011-03-23 17:51:34 | エコ
 福島第1原発の放射能で、我が家がある地区の水道水も「乳児の摂取を控えて下さい」という汚染レベルになってしまった。先進国の首都の水道水を赤ちゃんが飲めない状態になったのだから、これは大変なことだ。

 今回の事故で東京に降下している放射性物質(セシウム137)の量を、大気圏内核実験が盛んだった1963年の東京のセシウム137降下量と比べてみた。大気圏内核実験が盛んだったころ「雨にぬれると頭がはげるぞ」と言われていたのを、現在50歳以上の人は覚えていると思う。そのころの降下量に比べて事故後の降下量は、はるかに多い。

 大気圏内核実験の放射性降下物(フォールアウト)がもっとも多かった1963年夏の東京へのセシウム137の月間降下量は570ベクレル/平方メートルだった。(http://rcwww.kek.jp/kurasi/page-46.pdfのグラフから読み取り、平方メートル当たりに換算)

 また、同年の年間降下量は1924ベクレル/平方メートルだった。(http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09010105/06.gifの記載を換算)

 これに対し、今回、文部科学省が発表している降下量(3月21日9時~22日9時採取)によるとセシウム137の降下量は

 茨城県ひたちなか市が 12000ベクレル/平方メートル
           東京が 5300ベクレル/平方メートル

 


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暖房いらずの室温実測

2011-01-10 22:27:27 | エコ
 環境省が推奨するウォームビズはオフィス室温を20度Cにしましょうというものだ。オフィスで20度というのは、実は、なかなか寒い。上着を脱げないし、腰から下のあたりは、かなり冷たく感じる。人の出入りがあるオフィスでは、膝掛けをしたり、分厚いソックスを履いたりはできないので、ウォームビズは寒さに耐える修行のようなものだといえる。
 一方、住居の場合は、分厚い靴下も上着も膝掛けも、人目を気にせずに着放題なので、室温が20度もあれば、快適に過ごすことができる。


 わが家の本日午後4時23分の2階の室温。既に日は入っていないが20・6度。暖房は午前8時半ぐらいに切ってあるので、8時間ほど無暖房で、20度以上を維持していることになる。この冬一番の寒さだった東京だが、うちは寒さ知らずだ。採光と断熱は本当に重要だと思う。うちの場合、安アパートの部屋のように、リビングにいきなり玄関のドアと靴脱ぎ場がある、シンプルでおしゃれな作りなので、断熱的には不利だ。玄関や靴脱ぎ場が隔離してあったら、もっと暖かかっただろうと思うが、シンプルさを優先したいので、多少の我慢はしなければならない。今の暖かさで十分。


 ほぼ同時刻。一回から2階を見る。


 関係ないが、東窓からの朝焼け。郊外の山の上なので、アンテナがやたらたくさんある。
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断熱と熱源

2010-12-26 23:01:01 | エコ
 住宅エコポイントのおかげで、断熱材が不足しているのだとか。家を建てる人が、断熱に気をつけるのはいいことですね。4年前に建てた我が家は、今や、自慢するほどの断熱ではないと思うけど、それでも、以前に住んでいた「東京都住宅供給公社高規格断熱の家」に比べても、圧倒的に性能がよいです。エアコンは3機あるけど、1機つけておけば十分。先日、前の家で使っていたオイルヒーター2機を粗大ゴミに出しました。引っ越してから、一度も使う必要がなかったので。
 いくら断熱性能がよくても、熱源がなくては寒くなってしまいます。我が家の場合、最大の熱源は太陽。夜はもちろん、エアコンに頼るのですが、晴れた日の日中は、暖房は不要。大きな窓のおかげで、暖かい日差しが室内に降り注ぎます。

 12月26日午前9時前の日照。オール電化の我が家は、夜の電気代は安いが、日中は高い。朝できるだけ早くエアコンをオフにしたいので、日の出と共に日が差し込んでくれるのは本当に助かる。冬の日差しは低いので、長い庇もさほど気にならないほど、日が室内に入る。


 まぶしいくらい。
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