掴んだと思えば それは空気で
傍らには 誰もいなかった
現実かと思えば それは夢の中で
妄想が創り上げた 虚偽だった
確固たるものなんて この世には何もない
君を救いたいと 思っていた僕は
物陰からひっそり 見つめて 佇む
僕は僕の意思通りには動かなくて
それを悔やみ 自分を傷つけ 蝕まれていく
判ったと思えば それが真逆の事実で
君は振り向いてくれなかった
夢の中かと思えば それが現実で
僕の生気を吸い取っていくんだ
「いつか」という希望さえ この世は見せてくれない
抱きしめたい一心で 君の涙を拭おうとして
僕は君を傷つけて 僕は僕を罵った
しらばっくれることすらできず 言葉を失い
ただ 自分を嫌いになることで 救われたかった
真実は なんて虚しいものだろう
2012.01.17