瞑想はストレス・不安を緩和する

2018年09月24日 | メンタル・ヘルス

 最近、アメリカでは、「マインドフルネス瞑想法」が大流行しているようです。

 いまやグーグル、アップル、ヤフー、メルカリ、ゴールドマン・サックス、サンサン、ゼネラル・ミルズ、メドトロニック、エトナなどなど、もっと、多数の優良企業が社員教育に採り入れているというのは、驚きです。

 しかし、日本にとってマインドフルネスはいわば仏教の瞑想法の逆輸入物で、それは以下のとおり創始者のジョン・カバットジン氏もはっきり認めているとおりです。

 「『マインドフルネス瞑想法』というのは、“今”という瞬間に完全に注意を集中するという方法です。これは、仏教における瞑想の中核といわれており、禅宗を初めとして、そのほかの仏教宗派でも非常に重んじられているものです。しかし、仏陀も強調しているように、『マインドフルネス瞑想法』は、仏教徒以外の人が普通の生活に広く応用できる普遍性を備えているものです。私は、多くのアメリカ人が、新しい生活や新しい生き方をめざし、この古くから実践されてきた『マインドフルネス瞑想法』をとり入れ、それが肉体的にも精神的にもたいへん役だっていることを、日本の方々にも是非お知らせしておきたいと思います。」(春木豊訳『マインドフルネス ストレス低減法』「日本の読者のみなさんへ」ⅵ、北大路書房)

 とはいっても、もちろん伝統的なかたちそのままではなく、「マインドフルネスストレス低減法は、東洋思想や技法をベースにしているのであるが、それをカバットジンはプログラム化して分かりやすくしていることである」と訳者の春木先生は言っておられます(同書ⅲ)

 筆者が学んでいる範囲で言うと、

 ①仏教の特定宗派の教義は説かず、心を調えるうえで妥当・有効な洞察だけを採り入れている、
 ②結跏趺坐にこだわらず、より楽な坐り方やイスでもできるように工夫している、
 ③体のリラックス法としてヨーガもそうとうに採り入れている、
 ④それらの全体がプログラム化されており、その臨床効果が医学的・科学的に検討―確認されてきている、

といったところが大きな特徴だと思われます。

 中でも、たくみなプログラム化と臨床効果の科学的実証については、長年いわば本家の禅のかたちで実践してきた筆者も脱帽です。

 それから、臨床効果の科学的なエビデンスを学んだ結果、坐禅・瞑想の姿勢は「結跏趺坐でなければならない」という一種の原理主義を、少なくともストレス緩和の方法という点に関しては大幅にゆるめることにしました。

 そこで、すでに研究所の講座では、かなりゆるやかにやっていただくようご指導してきましたが、結跏趺坐や半跏趺坐でも足の痛み・しびれでつらい方には、より楽な坐り方やイスでもできる瞑想法として、より積極的に「マインドフルネス的瞑想法」――こちらがいわば本家なわけですが「マインドフルネス瞑想法」としてまとめ上げたのはカバットジン氏ですから、敬意を表して少し呼び方を変えることにしました――も使っていこうと思っています。

 いずれにせよ、坐禅、マインドフルネス瞑想法、ヨーガの瞑想法、ヴィパッサナー瞑想法、チベット仏教の瞑想法などの瞑想どれもが、ストレス・不安の緩和に顕著な効果があることは、もう議論の余地はないようです。

 あと、ストレス・不安の緩和法としてどれを選択するかは、自分との相性や出会いの問題なのかもしれません。

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