心の中の口癖を直そう

2005年09月29日 | メンタル・ヘルス

 人間の心には、いろいろな癖があります。

 なかでも「落ち込み癖」というのが、とても困る、しかしよくあるものです。

 自分で自分を認めるワークをし、お互いに認め合うワークをして、いったん元気になっても、また日常生活に戻ると、落ち込み癖も戻ってくる、というケースがしばしばあります。

 しばしばというより、ごくふつうにあるといってもいいくらいです。

 ですから、これまで熱心にネット授業に参加し、ワークもやってみたけれど、効果は一時的だったという方、どうぞがっかりしないでください。

 長いことかかってつけた癖はすぐには直りませんが、続けて実践していけば、ゆっくり直っていきます。

 そのための方法を、もう1つ、ご紹介しましょう。

 それは、「セルフ・トークの取り替え」と呼んでいるものです。

 私たち人間は、いつも心の中で言葉をめぐらせることによって考えています。

 その言葉のパターンが落ち込むようなものだと、当然ながら考えが暗くなり、そして気分も暗くなるわけです。

 そこで、どうするかというと、まず自分のなかでほとんど自動的にめぐっている否定的なセルフ・トークを見つけて、ちゃんと自覚し、それからそれを肯定的なセルフ・トークと取り替える練習を繰り返せばいいのです。

 今回はまず、自分の中の否定的なセルフ・トークに気づくというワークをやってみましょう。

 これは、それほどむずかしいものではありません。

 1人で静かに落ち着けるところで、「落ち込んでいる時に、よく心の中でめぐっている言葉のパターンは、どんなものだろう?」と自問してみるのです。

 そうすると、何かというと自分で自分にいって落ち込ませている言葉のパターンが見つかるはずです。

 典型的な例を1ダースほどあげてみましょう。

 1 私ってダメなヤツ(最低、最悪etc)
 2 私には、いいところなんて1つもない。
 3 私は、何もできない。
 4 私って、まるでバカ(頭が悪い)。
 5 私って、まぬけ(ドジ、のろまetc)だから、どうせ何をやってもうまくできるわけない。
 6 バカみたいに思われるから、私は何もいわないでいたほうがいいんだ。
 7 私って、全然カッコ悪い。
 8 自分なんて、嫌いだ。
 9 私はだれにも愛されていない。私ってかわいそう。
 10 私なんか、生きててもしょうがない。死んだほうがいいんだ。
 11 私には、酒(あるいはタバコetc)さえあればいいんだ。あとは、どうでもいい。
 12 すべて○○(例えばアイツ)が悪いんだ。いつか仕返ししてやる。

 こういうセルフ・トークやそれに似たものが、毎日、心をめぐっていませんか?
 
 もし、そうだったら、落ち込まないほうが不思議くらいです。

 特に1から10は、自分で自分に意地悪をいっている。自分で自分をいじめている。自己虐待をしているのです。

 私はみなさんによくいうのですが、「自己虐待も虐待です。虐待は人権侵害です。たとえ自分のであっても、人権侵害はしてはいけないんです。人権を侵害するのは、やめましょう!」と。

 私たちは、基本的人権として、人からも自分からも虐待されない権利をもっているのではないでしょうか。

 だとしたら、自分の人権を尊重して、自分で自分にやさしくしなければならないのではありませんか?

 ネガティヴなセルフ・トークを見つけて、はっきりそれは自分への人権侵害であることに気づいて、自分にやさしいポジティヴなセルフ・トークと取り替えて、自分の人間としての健やかに生きる権利を尊重してあげることにしませんか。

 次回、取り替え方をお伝えしますが、その前に、自分でちょっとトライしてみてください。

 例えば、「私には、いいところなんて1つもない」に対しては、事実に基づいて徹底的に反論して、「そんなことはない! 私には、~といういいところもあるじゃないか。~といういいところもあるじゃなか……」と、ポジティヴなセルフ・トークをしてみると、きっと元気が出てくると思います。

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