271828の滑り台Log

271828は自然対数の底に由来。時々ギリシャ・ブラジル♪

梨の花見

2013-04-11 06:30:26 | 博物
月曜日(4/8)に伊勢崎からの帰路は通称前橋・古河線でした。前橋市内に入ると道路の両側は梨畑が広がって、白い花が満開でした。いつもお世話になっている関口梨勝園さんの前を通ると白い軽トラが見えたので、中央分離帯の切れ目でUターンしました。梨の花見をしたかったのです。原料としての果物が育っていく過程を全て見ておきたい。
駐車場に車を停めて梨園を覗くと人影が見えます。かっちゃんの奥さんが受粉作業をしていました。花がどんどん咲いてこの時期は追い込みなのだそうです。蜂だけには頼れないので人間が一輪一輪の花に受粉しなければ収穫は望めません。大変な作業量です。噴霧器を小型にしたような機械で花粉を散布していました。先端には鳥の羽が付いていて、タンクに貯めた花粉がモーターの力で出ているようです。花粉は花を集めて少し熱を加えるとこぼれて来るそうです。

梨の品種によって花の趣が違うらしいけれど、私には区別出来ない。「幸水の花が奇麗ですよ」と言われて更に進むと息子さんが作業をしていました。若者は機械を使わず手作業でした。

梨はバラ科だから桜の花と似ています。花の色は白く、桜より大型です。若芽もコントラストになって美しいと思うのですが、花見を楽しむことが一般的ではありません。でも白い梨の花に囲まれていると『枕草子』三十七段を思い出すのは私だけはないでしょう。

梨の花、世にすさまじきものにして、近うもてなさず、はかなき文つけなどだにせず。愛敬おくれたる人の顔などを見ては、たとひに言ふも、げに葉の色よりはじめてあいなく見ゆるを、唐土には限りなきものにて、文にも作る、なほさりともやうあらむと、せめて見れば、花びらの端に、をかしきにほひこそ、心もとなうつきためれ。楊貴妃の、帝の御使に会ひて泣きける顔に似せて、「梨花一枝、春、雨を帯びたり」など言ひたるは、おぼろげならじと思ふに、なほいみじうめでたき事は、たぐひあらじと覚えたり。

高校生の頃に習ったのですが、清少納言も兼好法師も良い思い出に繋がりません。

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