271828の滑り台Log

271828は自然対数の底に由来。時々ギリシャ・ブラジル♪

バネについての迷信『おもちゃと金米糖』

2009-11-15 05:17:40 | 読書
先週の水曜日に神田の明倫館書店で戸田盛和さんのエッセイ集『おもちゃと金米糖』(岩波書店)を購入しました。私は戸田さんファンなので『おもちゃセミナー―叙情性と科学性への招待 』、『楕円関数入門』 (日評数学選書)、『振動論』 (新物理学シリーズ 3) 他を持っていますが、私も「おもちゃ好き」なのです。

エッセイ集ですから目次を眺めて好きなところから読むのです。昔話では学生時代にニュートンの『プリンキピア』を翻訳で読み、幾何学の証明を全て微積分でやり直したとあった。凄いことですね。よっぽど初等幾何や円錐曲線に馴染んでいたのでしょう。

こんな戸田さんが迷信について書いているのでちょっと期待したのですが、これは頂けなかった。ガリレオがピサの斜塔から重さの違う物体を落として落下速度は重さによらないことを証明したとか、ニュートンがリンゴが落ちるのを見て万有引力を発見した、と書いているのです。滑り台屋なので現場を良く知っていますが、まだまだ重い物は速く落ちると思っている人が多いのです。
年をとって疑り深くなっている私にはガリレオとニュートンの発見物語は「迷信」だと確信しています。ガリレオの場合、彼の『新科学対話』と良く読めば分かるように振り子の実験が落下法則発見のきっかけです。振り子なら摩擦を殆ど無視出来ます。重さによらず周期は一定です。そして有名な斜面の実験を企画するのです。だから物理学の発端はブランコと滑り台なのです。

ニュートンの場合はロバート・フックからの書簡が残っていて、フックはニュートンに共同研究を提案しているのです。フックは逆2乗の法則まで気がついていたのです。これでニュートンは燃え上がったと理解した方が自然です。学者の世界で最も大切なのは優先権です。ニュートンはっきり言って「いけ好かない奴」なのでフックの業績を抹殺にかかるのです。姪のキャサリン・バートンにリンゴの話を吹聴し、これをヴォルテールが真に受けて(『哲学書簡』を参照)世に広まったのです。

しかし「バネについての迷信」は良かった。バネが力を弱めることはない。ここから色んなことを考えさせられました。まずバネをゴムに置き換える。ゴムは遊具にもその周りにも多用されていますが、ゴムの特性を良く理解して遊具は設計されているでしょうか?

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コメント (2)   この記事についてブログを書く
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2 コメント

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なるほど… (ぽん太郎)
2009-11-15 19:20:45
ガリレオやニュートンの逸話は偉人にありがちな後付の武勇伝というところなのでしょうか?
それにしても271828さんはハンドルネームからもそうですが根っからの理系ですね。私も高校時代は一応理系コースでしたが積分には苦しめられました。いまだにインテグラルには拒絶反応です(笑
ヨタ話 (271828)
2009-11-17 05:36:44
ぽん太郎さん おはよう

この手の話は沢山ありますね。アルキメデスの「ヘウレーカ!」とかです。この話はウィルトルウィスの『建築書』が初出ですが、アルキメデスの死後200年後に書かれているので信用できませんね。コロンブスの卵もそうですね。

先ほどYouTubeの埋め込み方を書きました。案外簡単なのでランニングフォームとか投稿しませんか?

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