271828の滑り台Log

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中央西線薮原駅(古レール)

2011-10-15 05:29:42 | 博物
前橋駅から薮原駅まで鉄道で行くには結構な時間がかかります。少なくとも乗換えが3回です。両毛線で高崎、長野新幹線で長野、長野からはJR篠ノ井線で塩尻、中央線に乗り換えてやっと薮原です。時間で測られる「鉄道空間」では薮原は大阪より遠いのです。

薮原駅へは塩尻から中央線で行くのが正しいのですが、こんな事情で平行して走る国道19号線を使いました。木曽平沢から薮原までの前面展望を埋め込みます。




薮原駅は今年で開業100年、白壁に黒い筋交いが美しい和風の建築、どこか神社を思わせます。
駅前の広い駐車場に車を止め、駅舎に入って入場券(140円)を求めます。簡易委託駅なので駅員さんはお一人です。広い待合室は中京方面からの多くのスキー客を迎え入れました。

上り、中津川・名古屋方面のホームは木造、道の駅から見下ろした跨線橋が見えます。上から見てもこの跨線橋が古レールを構造材として使っているのが分かりました。

窓のサッシはさすがにアルミ製になっていますが、トラスは古レールです。ちょっと意外だったのは、部材の接合がリベットやボルトでなく熔接だったことです。

跨線橋の内部はメンテナンスが行き届いて、とても美しい。

跨線橋の階段から2・3番線を見ると「やぶはら高原スキー場」が歓迎してくれます。岸本章さんの分類では「山型1本脚 」です。JR東海の駅では下呂駅に似たデザインでしょう。

しかしここでもリベットは使われていません。

多くの古レールの駅舎では工作のしやすさからレールを腹合わせにしてリベットで接合していますが、ここでは背合わせとして、熔接で一体化しています。こうする事で断面2次モーメントが増大して、剛性が増します。工学的にも納得出来る使い方です。
マニアとしての不満はメンテナンスが良過ぎて塗装が厚く、レールのマークが読み難いことです。1901年製のレールもあり、1953年製には旧八幡製鉄のマークらしいものが僅かに分かりました。これ位古いと熔接も容易なのです。薮原駅は1950年代に改修されたのかも知れません。

昨晩、NHKで上電(上毛電気鉄道)のデハ101が登場しました。中央前橋駅も古レールが使われています。1926年開業当時のレールも見つかるはず。また念入りに観察したいです。

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