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コンデンサの構造に関する事2

2015-03-19 | 日記
コンデンサの構造に関する事2
平行平板コンデンサの容量1

 


 

先に書きましたように、コンデンサにたまる電荷Qは、充電のためにかけた電圧に比例します。

 

Q=CV

 

で、この比例定数Cを「コンデンサの(静電)容量」と言うのでした。

で、この容量Cは、コンデンサ固有の値で、「このコンデンサの容量は50[μF]です。」などと言えます。

では、この容量Cと構造には、どのような関係があるのかを考えるのが、このページの目的です。

まず、当たり前ですが、極板の面積が広くなれば、その分多くの電荷Qが溜まるとは言えませんか?

一般に容量Cは、極板面積Sに比例します。

 

 

さらに上の絵を見てください。二枚の極板の距離dは、小さいほど多くの電荷が溜まります。つまり容量Cは極板間隔dに反比例します。

なぜそうなるのかと言いますと、正極と負極に溜まっている電荷+Qと-Qには、クーロン力

 

 

が働いていますよね。

二枚の極板間隔dが、この場合の距離rに対応する訳ですから、dが小さい方が、強い引力が発生しますね。

 

 

同じ極板に溜まっている正電荷同志、負電荷同志は互いに反発しあいます。 この反発力は、電荷が多く溜まれば溜まるほど、強くなりますね。

一方で、反対側の極板に溜まった異符号電荷は、互いに引き合っています。

つまり、「溜まっている電荷」は、「同じ極板内での反発力」と「反対側の極板との引力」が釣り合う値に落ち着く訳です。

ですから静電容量Cは極板間隔dと反比例します。

 

 

ここまで良いですか?


コンデンサの構造に関する事1

2015-03-19 | 日記
コンデンサの構造に関する事1
平行平板コンデンサ

 


 

 

 

ひとくちにコンデンサと言っても、材質や構造には、様々なタイプがあります。

が、大学受験までの範囲では、もっとも簡単な構造のコンデンサである「平行平板コンデンサ」だけを扱います。

「平行平板コンデンサ」というのは、極板が二枚とも平面で、その二枚が互いに平行に向き合っているタイプのコンデンサであるという事です。

 

 

実際には、このようなタイプのコンデンサは少ないです。だってこの形ではかさばるでしょ?

実際には、左の図に示すように「円筒コンデンサ」等、さまざまな形があります。これだと、少しかさばらないでしょ?こっちのタイプの方が現実的です。

ただ、これを扱うには、大学受験レベルまでの数学では議論ができないんですね。こういう事は、大学で学んで下さい。

さて、先に説明しましたようにコンデンサは「電気をためる」道具です。

で、どんな用途に使うかによって、どの位の電気をためる必要があるか変わってきますね。

例えばビデオデッキの「予約録画」の記憶保持用電源に使うコンデンサには、そんなに莫大な電荷保持は必要ありません。しかし、新幹線のモーターの制御にもコンデンサを用いていますが、これには多くの電気を保持する必要があります。

当然大きいコンデンサには、多くの電荷をためられます。それ以外にも、ためられる電荷とコンデンサの構造には関係があります。

次のページでは、その「構造と電荷の関係」を説明しましょう。


コンデンサの考え方7

2015-03-19 | 日記
コンデンサの考え方7
コンデンサの充電をもう一度考える4

 


 

スイッチを入れた直後を考えましょう。

スイッチを入れますと、電池はポンプの様に電子の汲み上げを行います。

つまり上の金属板から電子を吸い取って、下の金属板に送り込みます。

ですから、金属板にはそれぞれ、+qと-qの電荷がたまります。

その結果、コンデンサに電圧Vが発生します。(q=CVが成立します)

今、スイッチを入れた一瞬後を考えていますので、qはほんのわずかな値です。 ですから、Vも非常に小さな値です。つまり、E>Vが成立していると考えて下さい。

また、電荷の移動が起きますから、電流Iが流れたともいえますね。

さて、このまま、様子を観察しましょう。


蓄えられた電荷qは、だんだん増えてきます。ですから、コンデンサの持つ電圧は次第に上がってきます。

となると、電池とコンデンサの電位差(E-V)は、だんだん小さくなってきますね。

川の流れで説明しましたように、要するに大事なのは「電位差」なんですよ。その電位差がだんだん小さくなってくる訳ですね。

ですから次第に電荷の移動(電流)は小さくなってきて、E=Vとなると、充電が終わります。その後、電池をいくらつないでいても、電荷は増えません。

つまりqは、Q=CEで求まるQに達した時点(Q=q)で、充電が終了する訳です。(この時、V=Eになります)

ですから、

 

充電電荷(Q) = 静電容量(C)・充電電源電圧(E)

 

が成り立つ訳です。


コンデンサの考え方6

2015-03-19 | 日記
コンデンサの考え方6
コンデンサの充電をもう一度考える3

 


 


では、コンデンサを充電する様子を、スローモーションで観察してみましょう。

まず、充電に使う電池の電圧をE(普通のマンガン乾電池なら、E=1.5[V])、コンデンサの静電容量をC[F]、この瞬間コンデンサに溜まっている電荷をq[C]とします。

電荷が溜まると、コンデンサに電圧が発生するんでしたね。

そこで、コンデンサが持っている電圧をV[V]としましょう。

さっき書きましたように、Q=CVが成立するので、 コンデンサにqが溜まっている状態では、コンデンサの持っている電圧は、q=CVで求められますね。

まず、最初はスイッチが開いていますので、充電は始まっていません。

ですから、q=0 です。

と言う事は、コンデンサは電荷を持っていません。ですから電圧もなく、V=0 です。

ここでスイッチを押してみましょう。


コンデンサの考え方5

2015-03-19 | 日記
コンデンサの考え方5
コンデンサの充電をもう一度考える2

 


 


そのことを理解するためには、充電開始から充電終了までのごく一瞬、零点数秒間の電荷の変化を観察したら分かります。

その前に、ちょっと別な事を考えてみましょう。

左の絵を見てください。

乾電池に電球を繋いでみました。

でもこの繋ぎ方では、電球は点きませんね。

なぜ?「電池の繋ぎ方が逆だから」という事じゃなくて、「なぜ逆だと点かないのか」を聞いているんです。なぜですか?

そうです、電流が流れる(電球が点く)には、電池をつなげば良いという訳ではないんですよ。


河の水が流れるには、水があるだけでは不十分でしょ?高さの差が必要ですね。右の絵で言えば、AとBに高さの差が必要ですね。

電気が流れる場合も同じです。

(話を簡単にするために、電池の負極を0[V]の基準としましょう)

電池を1.5[V]とすると、電球の両側とも、AもBも、1.5[V]で、電位が無いんですよ。それじゃあ、電気が流れない。だから電球は光らないんです。

この事を踏まえて、コンデンサの充電を考えましょう。


コンデンサの考え方4

2015-03-19 | 日記
コンデンサの考え方4
コンデンサの充電をもう一度考える

 


 


ここでさっきのページを思い出して下さい。コンデンサを充電する話です。

溜まる電荷Qは、電源電圧Vと、コンデンサ固有の値Cだけで決まって、Q=CVと書けると話をしましたね。

ところで素朴な疑問ですが、電池をつないだまな置いておいたら、もっと電気が溜まりそうじゃないですか?

1分充電するよりも、1時間充電した方が、いっぱい電荷が溜まりそうじゃないですか?

ところが実際は、そんなことはありません。(例外はありますが、ちょっと今は無視して下さい)充電する電圧Vが決まれば、Qは決まります。0.1[F]のコンデンサに9[V]乾電池をつなげば、0.9[c]の電荷が溜まります。三時間後でも、一日置いておいても、0.9は0.9です。時間は(基本的には)関係ありません。

なぜでしょう?

それは、前のページで説明しましたように、「充電したコンデンサは電圧を持っている」のが理由です。

どういうことでしょう?

それを説明してみましょう。


コンデンサの考え方3

2015-03-19 | 日記
コンデンサの考え方3
コンデンサを放電させる

 


 














では、今度はいま電気をためた(充電した)コンデンサを、電池からはずして、線で結んで見てください。

電気はプラスとマイナスが引き合うんですよね。

という事は、Aに蓄えたプラスと、Bに蓄えたマイナスが引き合うはずですね。その力で、Bに溜まっている電子は、Aに向かって流れるはずでしょ?(電流がAからBに流れる)

つまり、電荷Qが溜まった状態(充電した状態)では、AからBへ電流を流す能力がある、つまり「AがBより電位(電圧)が高い状態だった」と言える訳です。

具体的には電圧Vで充電したから、コンデンサには、AとBの間にVだけの電位差が存在したはずです。(理由は後

また、「電気を流す」という「仕事をする能力」があったので、充電したコンデンサには、エネルギーが溜まっていたはずです。


コンデンサの考え方2

2015-03-19 | 日記
コンデンサの考え方2
コンデンサを電池につなぐと・・・

 


 


では、その「コンデンサ」に電池を繋いでみましょう。何が起きるでしょう?

中学校で習いましたように、電池のプラスは「電子を吸い取る」性質が、マイナスは「電子を送り込む」性質があるのでしたね?

ですから左の絵で言えば、Aの金属板は電子を吸い取られるので「プラスに帯電する」し、Bの金属板は、電子が(電池から)送り込まれてくるので、「マイナスに帯電する」はずですね。言い換えると電池の力で「Aの金属板からBの金属板に電子が運ばれた」訳です。

「運ばれた」ですから、Aのプラス電荷と、Bのマイナス電荷は、符号が違うけど、絶対値は同じはずです。

分かり難い?

つまり、Aに5[c]の電荷がたまったとしたら、Bには-5[c]の電荷がたまるはずです。

じゃあ、Aに+Q[c]、Bに-Q[c]がたまったとしましょうよ。

この「たまっている電荷Q」は、「つないだ電池の電圧に比例する」性質があります。つまり1.5[v]の乾電池を一個つなぐのと、直列に二個つなぐのでは、たまる電荷は倍の差が出ます。

ですから溜まった電荷Qと、加えた電圧Vの間には、比例定数をCとして、

 

Q = C・V

 

という関係式が成り立ちます。

この比例定数Cは、コンデンサ固有のものです。コンデンサの大きさ、材質などで決まる値です。この比例定数Cを「コンデンサの静電容量」と言います。単位はFと書いて「ファラデー」と読みます。

ですから「このコンデンサの容量は50[μF]です」などと言います。

例えば0.5[F]のコンデンサに、1.5[V]をかけると、0.75[c]の電荷がたまる訳です。(0.5[F]なんてコンデンサは、めったにないけど・・・・)


コンデンサの考え方1

2015-03-19 | 日記
コンデンサの考え方1

 


 

これもまた、非常に質問の多い話です。

教育課程が変わり、中学校から「技術科」という科目が無くなってから、「コンデンサって何」という質問が出るようになってしまいました。

こんなに身の回りに溢れているのに、見たことがない人が増えているんですね。(困った事だなぁ)

 

 

(写真提供:にしきさん)

ラジオとか、ウォークマンなんかの裏ブタを開けて中を見ると、上の写真の様な部品が入っている事を見たことがありませんか?(ちょっと古い機械の方が良いです。最近の家電製品に使われているコンデンサは、形が違う事が多いので)

コンデンサは日本名を「蓄電器」と言う事から分かるように、本来「一時的に電気をためる」電気部品です。(実際にはむしろ、別な目的に使う方が多いと思いますが、ま、基本は電気をためる事と言っておいても、問題は無いでしょう)

で、コンデンサの中はどうなっているのかと言いますと、

 

 

こんな風になっています。

二枚の金属板を、わずかな距離を離して向かい合わせて置いた 形です。ポイントは「線は繋がっていない」!事です。二枚の金属板は、離れています。接触していません。ですから基本的に、電気は流れません

電気部品のくせに、(基本的には)電気が流れないんですよ。

「電気が流れないなら、役に立たないじゃないか」と思うでしょ?いや、そうではないのですよ。

電気を流すのが目的ではなく、電気をためる事が目的なんです。

では、この「電気を流さない電気部品」に電池をつなぐとどうなるのでしょう?


電位の考え方3

2015-03-19 | 日記
電位の考え方4

 


 

数学Ⅲ(旧課程・理系微積)ができない方は、このページを飛ばして下さい。

また、このページの内容は、文部省の指導では教えない事になっていますので、読み飛ばしても結構です。しかし、大学受験するならば、この位は知っているべきなので、できるだけ読んで下さい。


 

 

 

前ページで説明しましたように、空間中にq1が置かれた場合、周りには反比例で示される電位、U=k・q1/rが生じるという話をしました。

でも、なぜ反比例なんでしょう?今回は、そのことを説明してみましょう。

まず、電界中に置かれた電荷q2を、B点からA点まで引っ張って行く事を考えましょう。

BからAまで電荷を動かすという事は、クーロン力に逆らって仕事をしなくてはならないですよね。

その時の力をfとすると、クーロン力と同じ大きさで、反対向きだから、f=-Fと書けますね。

クーロン力はF=k・(q12/r2)と書けるのでした。だから引っ張る力はf=-k・(q12/r2)と書けます。

さて、BからAまで運ぶ仕事Wを考えましょう。

仕事は「力・移動距離」ですね。

しかし力fが、距離rの関数だから、(途中で変化するので)そのまま掛ける事ができません。

その場合はどうするのでしたっけ?

そう、積分すれば良い訳です。

 

 

ね?反比例が出てきますね。

ところで、エネルギー保存を考えると、「電荷にした仕事W」は「電荷がされた仕事」に等しいはずで、「電荷がされた仕事」は「電荷の(位置)エネルギー」として、電荷に蓄えられたはずです。

その蓄えられたエネルギーは、運ばれる電荷q2にも比例するはずだから、ΔV・q2と書く事にすれば、

W = ΔV・q2

 = (VA-VB)q2

 = (kq1[1/rA - 1/rB])q2

と書けますでしょ?

つまり、A点、B点での「電気的な高さ」つまり「電位」は、

 

 

と書くと、話のつじつまが合うわけです。

ですから、空間中に置かれた電気的な高さ、つまり「電位」を上の式で与える事にします。


電位の考え方2

2015-03-19 | 日記
電位の考え方2

 


 

では、電気の場合で、同じ様に位置エネルギーの考え方をしてみましょう。

正電荷と負電荷の引力でも説明出来るのですが、最初は正電荷同志の斥力(せきりょく)の方が分かり易いと思いますので、それで説明しましょう。

 

 

この図を見てください。

当然働いている力は、

 

 

と表せます。

これは距離rによって変化する力なので、さっきの斜面とは同様には考えられませんね。(斜面の場合は力が一定ですから) rが小さければ力が大きく、大きければ力が小さいのだから、斜面はq1に近い方が、急なはずでしょ?

理由は省略しますが、斜面は反比例のグラフになる事が分かっています。(数学Ⅲで説明出来ます)

 

 

こうすれば、力学と同じ様に説明出来ますね。

この様に「電気的な高さ(位置)」を「電位」と言います。中学校で「電圧」「ボルト[V]」と呼んでいたのは、これの事だったんです。


電位の考え方1

2015-03-19 | 日記
電位の考え方1

 


 

まず分かり易くするために、慣れている力学で説明しましょう。

斜面を転がるボールの運動を考えてみましょう。

 

 

なぜ、ボールはAからBに転がるのでしょうか?

考え方はいろいろ在りますが、ポイントは「AがBより高いから」ですね。

高いところから低いところへ転がるのは、「低いところの方が(位置)エネルギーが低いから」で、「自然は低いエネルギー状態を望む」(理科のお話参照)からでした。

 

 

この図を見てください。発生する力は、「位置エネルギーの傾き」と考える事ができます。

電気の力の場合も、同じ様に考えられないでしょうか?


電気回路の基本原理を習得する

2015-03-19 | 日記

この章の目的は、電気回路の基本原理を習得する事でしょう。

もちろん中学校でも、電気回路を学びましたが、「電界」「磁界」の考え方が十分でなかったので、重要な回路部品である「コンデンサ」と「コイル」(場合によっては「ダイオード」「トランジスタ」も)を扱えませんでした。

しかし、身の回りに溢れる家電製品の原理を学ぶには、「コンデンサ」「コイル」の働きを理解せずには、理解出来ません。

大学受験物理(あえて高校物理とは言いません)では、この「コンデンサ」と「コイル」を持った回路を学ぼうという訳です。

そのためには、いきなり電気回路の話はできませんので、以下の順番で学ぶ事になると思います。

 

  1. 電気の基本性質を学びます。ポイントは「プラスとマイナスは引き合う」事です。(箔検電器を学ぶのは、この性質を目で見て理解するためです)
  2. その現象を説明するため、「電荷」「電界(電場)」「電位(電圧)」「静電エネルギー」「電気力線」などの考え方が便利である事を学びます。これが後々、物事を考える基本になりますので、しっかり概念を押さえて下さい。
  3. 「電界」「電荷」が登場したので、中学校では学べなかった重要な回路部品、「コンデンサ」を学べるようになります。 コンデンサは身の回りの家電製品の中では、非常に重要な役割をしています。本格的な話は大学で学びますので、その前段階として、「充電」「放電」を学びます。
  4. 電気と切っても切り離せない「磁気」の基本性質を学びます。磁気は電気回路に大きな影響を与えますので、ここで「磁気」の性質を学ぶ事は、とても大切です。
  5. 磁気を学べば、「コイル」を学ぶ事ができます。コイルも家電製品の中で重要な役割をしています。
  6. 交流の基本を学びます。実はコンデンサもコイルも、直流回路よりもむしろ、交流回路でその真価を発揮します。コンデンサとコイルが交流でどんな働きをするのかを学ぶために、まず交流自身を学びます。
  7. コンデンサとコイルを含む回路に交流を加えると、何が起きるかを学びます。これで「共振」という考え方が登場します。この共振は、特に電波が関係する電気機器(テレビやラジオやコードレス電話など)にとっては命です。また、中学理科では全く扱う事ができなかった、大学受験物理の醍醐味です。

 

と、基本的な流れはこんな感じです。つまりポイントは「コンデンサ」と「コイル」の性質を学ぶ事です。他の事は、この二つの部品を学ぶために学んでいるとも言えます。(ちょっと言い過ぎだと思うけど(^^;)・・・・)

つまり、その部分を気合いを入れて勉強して下さいね。


電界の考え方3

2015-03-19 | 日記
電界の考え方3

 


 

 

 

この式を、このように見直して下さい。

 

 

まず、q2だけを分離します。

 

 

ピンクの丸は、「引き付けられるq2」の影響ですね。

一方で緑の丸を見てください。ここは「引き付けられるq2の存在」とは無関係の部分ですね。つまり「引き付ける側のq1の存在」を意味する部分です。つまり、緑の丸の部分は「q1が存在する事でq1の周りに生じる電界」を意味している訳です。

習慣的に「電界」は記号Eを使って表します。ですから、

 

 

と書けます。

式自身は

 

 

と似ていますが、意味は全然違います。分かりますか?

またこの電界Eを使えば、働く力Fは、

 

F = E・q2

 

と書ける訳ですね。

納得してもらえました?


電界の考え方2

2015-03-19 | 日記
電界の考え方2

 


 

電気的な力も、この「雰囲気」と同じ様に考えてみましょう。

 

 

-q2がq1に引き付けられるのは、いくつかの段階に分けて考えられます。

 

  1. 1が存在する。
  2. 「q1が存在する」事自身が、周りの空間に影響を与える。この「影響を受けた空間」を「電界(でんかい)」と呼ぶ。
  3. 2を「q1が作る電界」に置く。
  4. 2がq1が作る電界に影響を受け引き付けられる。

 

と考えたらどうでしょう?

うまく説明出来ませんか?

ここで大切なのは、「q2が存在しなくても、q1が存在するだけで、電界は存在する」事です。またq2はq1に引き付けられるのではなく、「q1が作った電界」に引き付けられるのです。

 

1の存在 → q1の作る電界 → q2が引き付けられる

 

納得してもらえました?

こう考えると、

 

 

も違った見方が出来ますよ。