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電流と電圧と電力

2015-03-24 | 日記

物質にとどまった状態の電気のことを静電気といいますが、動き続けている電気のことを電流といいます。この電流が家電製品やパソコンや工場の機械を動かしているのです。

後ほど詳しく説明しますが、1秒間に1C(クーロン)と言う量の電荷が流れるときの電流の大きさが1A(アンペア)と定義されています。そして、電流のおおもとは電子の流れなのですが、電流の向きは電子の流れと逆向きと定義されています。(前項の最後の説明参照)。

そして、電流を流そうとする圧力のことを電圧といいます。単位はV(ボルト)です。

さらに、電流と電圧を掛け合わせた量を電力といい、これは電気のエネルギーともいえる量です。単位はW(ワット)です。(4-1-1-3 仕事率4-4-1-3 電力量と電力 参照)。各家庭の電気料金はこの電力にもとづいて決められています。家電製品のほとんどが100Vで動きますが、エアコンだけは200Vで動きます。電力がたくさん必要だからです。電流の大きさだけでなく電圧の大きさも電気製品を動かすエネルギーに関係してくるのです。

電力をP〔W〕 、電流をI〔A〕、電圧をV〔V〕とすると

P =I ×V  です。

P はPower(ちから)から、I はIntensity(強度)から、V はVoltage(電圧)からきた量記号)


はく検電器

2015-03-24 | 日記

静電誘導の原理を利用すると、物体の帯電の正負や程度を調べることができます。そのための装置がはく検電器(箔検電器)です。 
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上部の金属板に帯電体を近づけると静電誘導が起こり、前項で説明したように帯電体に近い金属板には異種の電荷が、遠い金属はくには同種の電荷が現れます。はく同士は同種の電荷なので反発して開きます。帯電体の電気量が大きいほど、はくは大きく開き、帯電体を遠ざけると、はくは閉じます。


はく検電器の利用方法を以下で説明します。


(1)はく検電器を正または負に帯電させる方法
 (a)用意した帯電体が正に帯電していて、はく検電器を正に帯電させたいとき
 (b)用意した帯電体が負に帯電していて、はく検電器を負に帯電させたいとき
 (c)用意した帯電体が正に帯電していて、はく検電器を負に帯電させたいとき
 (d)用意した帯電体が負に帯電していて、はく検電器を正に帯電させたいとき

(a)の場合は、帯電体を金属板にこすりつけてしまいます。(b)の場合も同様です。

(c)の場合は、帯電体を金属板に近づけたあと、金属板をアースします。(あるいは、金属板をアースしながら帯電体を金属板に近づけます)。アースとは電荷を逃がして追いやることです。アースは地球の Earth からきています。金属板に手を触れることにより、電荷を手から胴体、足を伝わって地球に逃がしてやるのです。地球はあまりにも大きいので電荷をいくらでも吸収します。アースすることを別名、接地する、ともいいます。記号で書くと setti です。 
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アースすると金属はくに電荷がなくなり、金属はくは閉じます。金属板をアースしている最中も、金属板の負電荷hudennkaは帯電体の正電荷seidennkaに引きつけられて動きません。帯電体と手を遠ざけると負電荷hudennkaは、はく検電器全体に広がり、再び金属はくが開きます。こうしてはく検電器を負に帯電させることができます。(d)の場合もこれと同様です。 


(2)帯電体の電気の種類(正なのか負なのか)の判定方法

近づけていく帯電体の電気の種類が分からないとき、それを判別する方法を説明します。
まず、はく検電器を帯電させます。上の(1)の方法で正か負に帯電させます。たとえば、負に帯電させたとして説明すると。(正に帯電させても逆転して考えればいいので同じことですが。) 
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はじめに開いていた金属はくがさらに大きく開いたとすると、それは金属板上の負電荷hudennkaが下に追いやられて、金属はくが大きく開いたのです。金属板上の負電荷が下に追いやられたということは、近づいてきた帯電体も負に帯電していたということです。

hakukenndennki400
逆に金属はくが閉じたとすると、それは金属はくの負電荷hudennkaが上に引きつけられて、金属はくの電荷が無くなって金属はくが閉じたということです。上に引きつけられたということは、近づいてきた帯電体が正に帯電していたということです。


(3)はく検電器が帯電しているときのその電気の種類(正なのか負なのか)の判定方法

近づけていく帯電体が負に帯電しているとすると、(正に帯電していても逆転して考えればいいので同じことですが、) 
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少し開いていた金属はくが大きく開いた場合、電荷hatenaが下に追いやられたということだから、電荷hatenaは近づいてきた帯電体と同じ負電荷ということになります。つまり最初は、はく検電器は負に帯電していたということです。

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少し開いていた金属はくがいったん閉じてから開いた場合、電荷hatenaが上に引きつけられて、金属はくの電荷が無くなって金属はくが閉じて、その後、電荷hatenaと逆の電荷gyakuhatenaが降りてきて、金属はくが開いたということだから、電荷hatenaは近づいてきた帯電体と逆の正電荷ということになります。つまり最初は、はく検電器は正に帯電していたということです。



【電荷が動く様子の説明】

正電荷、負電荷が動くことの説明をもう少し詳しく行います。特に正電荷がどうして動くのか、あるいは動くとみなしてよいかを説明します。

前項のように以下の3つのイラストを用いて説明します。 1113-103-1.gif



1113-101-1a.gif金属の棒(導体)に正に帯電した帯電体が近づくと、金属の棒の一番上の原子の中の電子(負電荷)が引きつけられます。 



1113-101-2a.gifすると次に、金属棒の一番上の正電荷になった赤い部分が二番目の原子の中の電子を引きつけます。

これが次々に起こり、金属棒の上の方は負に帯電し、下の方は正に帯電します。

このとき実際に動いたのは電子(負電荷)1113-102-1.gifですが、同時に正電荷1113-102-2.gifが動いたようにも感じます。負電荷が上に動くことは正電荷が下に動くことと同じなのです。 



1113-101-3a.gifさらに金属棒に手を触れ、アースした場合は左図のようになります。

地球から金属棒に電子(負電荷)1113-102-1.gifが移動したのですが、このことは金属棒から正電荷1113-102-2.gifが地球に逃げたともみなせます。(左図において、金属棒上部の2つの1113-102-1.gifは、その上の帯電体と引きつけ合って動かずにいます。)

アースしたことによって地球は正に帯電することになりますが、地球の持ってる電荷は無限とみなせるので、地球の電荷は変わらないとみなせます。

このように、負電荷の動きは、正電荷の逆の動きとみなすことができます。このことは次項で説明する電流の向きが電子の動きの向きと逆であることの説明にもなります。 


静電誘導

2015-03-24 | 日記

金属のように電気を通す物質を導体といいますが、この導体に帯電体を近づけると導体は電荷を帯びます。帯電体とは、前項で説明しましたが電気を帯びた物体のことです。電荷とは電気のことです。導体も電荷を帯びれば帯電体になるといえます。 
doutai100

まだ帯電してない導体に帯電体を近づけると、導体は帯電し帯電体に近づきます。正sei1に帯電した帯電体を近づけると導体の中の電子hu1が引きよせられ導体の左側によります。導体の右側は電子が減ってしまいますがこれはすなわち正sei1に帯電したのと同じことになります。(前項の静電気の原子のイラストのまん中の図を参照。あたかも正の電荷というものがあり、その正の電荷に帯電したかのようになります。) 導体の右側が正に帯電すると帯電体も正なので、帯電体と導体の右側とで反発しあう力が働きますが、距離が遠いので打ち負けてしまいます。導体の左側の負の電荷と正の帯電体とが引きよせあう力の方が勝ります。

このように導体に帯電体を近づけると引き寄せ合う現象を静電誘導といいます。(6.1.4.1 静電誘導 参照)

静電誘導で発生した導体内の正の電荷と負の電荷の量は常に同じであり、帯電体を近づければ近づけるほどそれぞれの電荷の量は大きくなり、遠ざければ小さくなり、帯電体の電気量を大きくすれば静電誘導で発生する電荷の量も大きくなります。

プラスチックの下敷きを頭にこすり付けると髪の毛が持ち上がる現象も静電誘導の一種ですが、厳密にはこれは誘電分極という現象です。 


【帯電する様子の説明】

導体が帯電する様子をもう少し詳しく説明します。 
前項で原子が電気を帯びる様子を以下のように説明しました。 

63seidennki.GIF

この3つの状態を以下のように表すこととします。 

1112-102-1.gif



まだ帯電してない導体に帯電体を近づけた場合の帯電する様子は以下のようになります。
1112-103-1a.gif


静電気

2015-03-24 | 日記

電気といわれて連想するものは?、と言われれば、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、電球、懐中電灯、パソコン、発電所、などを挙げることができると思いますが、電気とはそもそも何?と言われれば、電子の振る舞いと答えることが出来るかもしれません。

世の中の全ての物質は原子という粒からできていて、その原子の中には原子核があり、その周りを電子がまわっています。原子核4gennsikakuは+(プラス)の電気を帯びていて、電子5dennsiは-(マイナス)の電気を帯びています。(この電気のことを電荷ともいいます。物理では電気の根本のことを電荷ということが多いです。)普段は、原子核4gennsikakuの+の電気と電子5dennsiの-の電気はつり合っていますが、電子5dennsiは原子の粒から出て行ったり、入ってきたりします。そうすると電気のつり合いは崩れて、原子の粒が+の電気を帯びたり-の電気を帯びます。それら原子の粒が集まると物質全体が電気を帯びるということになります。 
63seidennki

では、いったいなぜ電子は-の電気を帯びているのか、ということになるとそれはもう大学の原子核物理の話になってしまいここでは説明できません。高校の物理では物質が電気を帯びるとどうなるか、電子が原子間を移動するとどうなるか(=いわゆる電流)について勉強します。また、物理Ⅰの第1編ではあまり深い話はせず、生活の中で観察できる現象についてだけ見ていきます。

電子が飛び出してしまった原子は+の電気を帯びますが、そのような原子が集まった物質はもちろん+の電気を帯びます。このことを+に帯電するといい、帯電した物体を帯電体といいます。頭を下敷きでこすると髪の毛が持ち上がるのは、髪の毛が+に帯電しやすく下敷きが(塩化ビニールでできているのですが)、-に帯電しやすいからです。髪の毛と塩化ビニールを摩擦させると髪の毛の電子、詳しくいうと髪の毛を構成している原子の中の電子が、塩化ビニールに移って、髪の毛は+の電気を帯び、塩化ビニールは-の電気を帯び、+の電気と-の電気が磁石のように引きつけ合ってるのです。

このように物質に帯電した電気を静電気といいます。冬、鉄製のドアノブに触れようとした時にバチッとくるのも静電気の仕業ですが、あれは+に帯電した人の手と-に帯電したドアノブとの小さい空間を電子が飛び、瞬間的に何千ボルトもの電気が走るためです。夏に静電気が発生しないのは夏の方が湿度が高く、目には見えませんが空気中の水分を伝って電気が逃げるからです。

+の電気を帯びやすいか、-の電気を帯びやすいかは原子の中の電子の構成によります。電子を放出しやすい原子は+の電気を帯びやすいし、電子を取り込みやすい原子は-の電気を帯びやすいのですが、どの原子が放出しやすいのか取り込みやすいのかは、高校化学の物質の構成粒子の項で詳しく説明されています。一応、どちらに帯電しやすいか物質を列挙すると以下のようになってます。

<<<+に帯電しやすい                   -に帯電しやすい>>>
人の手  髪の毛  ガラス  絹  紙  鉄  金  ポリエチレン  塩化ビニール

静電気は物質に電気がとどまった状態、まさに静かな状態のことをいいますが、電気が動き続けている状態のことを動電気(=電流)といいます。電気が動き続けているということは電子が動き続けているということです。この電子が動き続けている状態を電流といい、この電流が家電製品やパソコンや工場の機械を動かしているのです。 


─ 物理Ⅰ─

2015-03-24 | 日記
─ 物理Ⅰ─
第1編 電気
第1章 電気と生活
  第1節 電気とは
  第2節 オームの法則
  第3節 放電
1 陰極線   2 蛍光灯 
第2章 電流と磁界
  第1節 電流がつくる磁界
  第2節 電流が磁界から受ける力
  第3節 磁界の変化で生じる電流
第3章 交流と電波
  第1節 交流
  第2節 電波
1 電波 
第2編 波
第1章 波の性質
  第1節 波の伝わり方
1 波動   2 正弦波   3 横波と縦波 
  第2節 波の重ね合わせ
  第3節 波の反射・屈折・回折
第2章 音
  第1節 音波の性質
  第2節 固有振動
  第3節 ドップラー効果
第3章 光
  第1節 光波の性質
  第2節 レンズ
  第3節 光の回折と干渉
第3編 運動
第1章 運動の表し方
  第1節 変位と速度と加速度
  第2節 落体の運動
第2章 力
  第1節 力のはたらき
  第2節 いろいろな力
1 弾性力   2 摩擦力   3 水圧   4 浮力 
  第3節 剛体にはたらく力
第3章 運動の法則
  第1節 運動の法則
  第2節 運動方程式の応用
第4編 エネルギー
第1章 仕事
  第1節 仕事
1 仕事    2 仕事の原理    3 仕事率  
第2章 力学的エネルギー
  第1節 運動エネルギー
  第2節 位置エネルギー
  第3節 力学的エネルギー保存の法則
  第4節 保存されない運動
第3章 熱とエネルギー
  第1節 熱
  第2節 気体の熱的性質
第4章 電気とエネルギー
  第1節 電気とエネルギー
第5章 エネルギーの変換と保存
  第1節 エネルギーの変換と保存

コンデンサー 「エピソード Ⅴ -電位差一定-」

2015-03-23 | 日記

コンデンサー 「エピソード Ⅴ -電位差一定-」

エピソード Ⅴでは、コンデンサーの電位差が一定になる条件について説明しています。

 

エピソード Ⅳで孤立した導体の電荷は保存すると学習しました。
その際に、スイッチは開いていました。
今回は逆にスイッチが閉じているときのお話です。

  • スイッチを閉じた際は、電圧が一定になります。閉じている間は、電圧一定です。

当たり前じゃないかといわれたらそれまでなのですが、非常に重要です。
これはどういうことかといいますと、

上図のように電荷がたまっている状態でスイッチS1を閉じたとします。

すると、 導体Lと導体M間の電位差がB1の起電力と一致します。
したがって導体Lと導体Mの間の電気容量がわかれば、「Q=CV」から
導体Lの下側、導体Mの上側にたまる電荷がもとめられるわけです。


コンデンサー 「エピソード Ⅳ -孤立した電荷-」

2015-03-23 | 日記

コンデンサー 「エピソード Ⅳ -孤立した電荷-」

エピソード Ⅳでは、孤立した導体にたまった電荷について説明しています。

 

導体が孤立している場合に知っていなければならないことがあります。それが、

  • 孤立した導体にたまった電荷は保存される。

これは非常に重要なのでぜひおさえてください。
これはどういうことかといいますと、

上図のように電荷がたまっている状態でスイッチS1を閉じたとします。

すると、導体Lの下側と導体Mの上側にたまる電荷はスイッチを閉じたことにより変化しますが、
スイッチS2は開いたままなので導体Kと導体Nは孤立しています。
したがってスイッチS1を閉じる前に導体Kと導体Nにたまった電荷は
スイッチS1を閉じた後も保存されます。
導体Kにたまった電荷はq1なのでスイッチS1を閉じた後もq1のままです。
同様に、導体Nにたまった電荷は -q3 なのでスイッチS1を閉じた後も -q3 のままです。
具体的には、上図のようになります。
スイッチS1を閉じた後の、導体Lの下側の電荷と導体Mの上側の電荷は変化しているため書き込んでいません。


コンデンサー 「エピソード Ⅲ -導体の相方-」

2015-03-23 | 日記

コンデンサー 「エピソード Ⅲ -導体の相方-」

エピソード Ⅲでは、導体の相方について説明しています。

 

コンデンサーに関してのちょっとした注意ですが
導体に電荷がたまるには導体が 二つ必要になります。
導体が 二つあってコンデンサーになります。その際に、

  • 導体は最寄りの導体と二つセットでコンデンサーを形成する。

これはどういうことかといいますと、

上図の場合、 最寄りの導体K、導体Lがセットになってコンデンサーを形成します。
同様に、 最寄りの導体Lと導体Mがセットに、
最寄りの導体Mと導体Nがセットになります。

導体 K の下側にたまった電荷がq1としたら
対の導体Lの上側にたまった電荷は-q1になります。
おなじように、
導体Lの下側にたまった電荷がq2としたら
対の導体Mの上側にたまった電荷は-q2になります。
導体Mの下側にたまった電荷がq3としたら
対の導体Nの上側にたまった電荷は-q3になります。

対になる導体がない導体Kの上側と導体Nの下側の電荷は0になります。

ちなみに 導体Kの電荷は q1
導体Lの電荷は -q1+q2
導体Mの電荷は -q2+q3
導体Nの電荷は -q3
となります。

 

コンデンサー 「エピソード Ⅱ -導体について-」

2015-03-23 | 日記

コンデンサー 「エピソード Ⅱ -導体について-」

エピソード Ⅱでは、導体について説明しています。

 

次にエピソード Ⅱですが
導体を上下別に考える際の、導体の特徴は次のとおりです。

  • 導体は二つセットでコンデンサーを形成する。
  • セットになっていない側の導体の電荷は0。
  • コンデンサーの一方の導体にたまった電荷が Q ならば、セットであるもう一方にたまった電荷は -Q 。

うまく言葉で説明できなくて申し訳ないのですが、どういうことかを下図を用いて説明したいと思います。

上図の場合、導体A、導体Bがセットになってコンデンサーを形成します。
実際にコンデンサーを形成しているのは
導体Aの下側と導体Bの上側です。
したがって上図のようにコンデンサーに蓄えられた電荷がQだとすると
導体Aの下側に Q 
セットとなる導体Bの上側には -Q がたまります。
そして、
対となる導体が存在しないAの上側とBの下側の電荷は 0 になります。

 

コンデンサー 「エピソード Ⅰ -導体にたまる電荷-」

2015-03-23 | 日記

コンデンサー 「エピソード Ⅰ -導体にたまる電荷-」

ここでは、コンデンサー問題を解く際に使える知識について説明しています。
エピソード形式なのはスターウォーズに対抗したためです。
エピソード Ⅰでは導体にたまる電荷について説明しています。

 

ここでは、コンデンサー問題で使える知識を紹介したいと思います。
コンデンサー問題とは以下のような問題です。

上の図を見て、「ゲッ…」と思ったあなたはここを見て苦手を克服しちゃいましょう。

コンデンサーを問題を解く際に、こう考えておくと解きやすくなるテクニックを書きます。
エピソード Ⅰでは電荷について書きます。
コンデンサー問題では導体を上と下の部分にわけて考える必要がでてくる場合があります。
その際に、導体にたまる電荷については次のように考えると問題を解きやすくなります。

  • 導体は上下別の電荷がたまる。
  • 導体にたまったトータルの電荷は上下にたまった電荷の和。

どういうことかといいますと

上図のように導体A、導体Bに電荷がたまったとします。このとき、
導体Aの電荷は q1 + Q1
導体Bの電荷はq2 +Q2
であらわせるという事です。

 

コンデンサーの電荷

2015-03-23 | 日記

コンデンサーの電荷(高橋尚子はシブい)

ここでは、コンデンサーにたくわえられる電荷と電位差の関係について説明しています。

 


「いや~、シブいシブい。
キューちゃん(高橋尚子の愛称)はまるでおっさんのようにシブいっすね~」



ってここではそんなことが言いたいわけではないのです。
おふざけがすぎました、申し訳なく思っております。
高橋尚子ファンの方には特に申し訳なく思っております。お許しください。


上図のような回路があったとします。
時間が経った際にコンデンサーにたくわえられる電荷は
金属板 L と M によるコンデンサーの電気容量を C
金属板 L と M の電位差を V
コンデンサーに蓄えられる電荷を Q
とすると
Q = CV
であらわされます。

おそらく学校ではゴロあわせで
「Qちゃんは CV」

「キュ~ちゃんはシー ブイ」

「高橋尚子はシブい」
と覚えさせられたかもしれません。
そうです。ここでは「 Q = CV 」が言いたかったのです。
わかっていただけたでしょうか。
覚え方はとにかくコンデンサーに関する基本の知識になりますので絶対に忘れないで下さい。
高橋尚子は引退してしまいましたが、
Q = CV は勝手に引退させないようにして下さい。
電気の分野を学習すると嫌というほど出てきます。

[ここがポイント!]
 Q = CV

・・・とまぁ、この辺までならどこにでも出てくるお話なので
もうちょっと理解が深まるように補足しておきます。
上図の例だと、実際にコンデンサーを形成しているのは金属板Lの下側と金属板Mの上側です。
したがって コンデンサーにたまる電荷は、金属板Lの下側と金属板Mの上側にたまります。
金属板Lの上側と金属板Mの下側は関係ありません。
コンデンサーに電荷がたまったときの状態は以下の図のようになります。


エネルギー保存則

2015-03-23 | 日記

エネルギー保存則

ここでは、力学的エネルギー保存則について 
簡単な例をもちいて チョットだけ説明しています。 

 


(問) 質量mの小球を高さhから自由落下させたとき、地面(高さ0)に衝突する直前の小球の速さを求めなさい。
ただし重力加速度はgとします。

 

と聞かれたらあなたはどう求めますか?
おそらくあなたは、小球には外力が働いていないから地面に衝突する直前の速度をv0とすると

上の力学的エネルギー保存則が成り立つので、求めたい速さは

と求めるでしょう。

実は、この力学的エネルギー保存則

は運動方程式がベースとなっているのです。
それをチョット紹介したいと思います。

落下中に小球に働いている力は重力だけです。
重力の向きはy軸と逆向きなので小球に働く力は-mgとなります。
したがって加速度をaとして運動方程式を立ててあげると
-mg = ma
となります。
ここで、小球のある時刻における速度をvとして
運動方程式の両辺に掛けてあげましょう。
ここがポイントです!
すると
-mgv = mav
となります。

より

この式をtで積分してあげましょう。
小球が高さhにある時の時刻をth
小球が地面に衝突する直前の時刻をt0
として
時刻thからt0までtで積分すると

となります。計算を進めると

となります。
t=th の時、y=h、v=0
t=t0 の時、y=0、v=v0より代入してあげると

したがって力学的エネルギー保存則

が得られ、求めたい速さは


力の分解方法

2015-03-23 | 日記

力の分解方法

ここでは物体に働く力の分解方法について説明しています。

図が大変見づらくて申し訳ないです。

  上図は、 地面とθの角度をなす斜面上に質量mの物体を置いた図です。 
     ぜひ、物体に働く重力を「斜面に平行な成分」と「斜面に垂直な成分」に分解してみて下さい。

  意外にどっちがsinでどっちがcosか難しいものです。
私は、最初の頃は全然わからず、よく間違ったものです。
こんなもったいない間違いを犯さないようになるためにも、これから力の分解方法の一例を紹介します。
(ただし、このやり方がベストとは限りません。)

 

重力を分解するために、図の△opqと△srqに注目!
●まずは△opqに注目して下さい。
重力は鉛直下向きの力なので地面と直交します。
したがって∠opq=90°になります。
●次に△srqに注目して下さい。
斜面に垂直な成分は斜面と直交しますから
∠srq=90°です。
よって、
∠srq = ∠opq=90°…①
また、 対称角は等しいので
∠oqp=∠sqr …②
①と②より△opqと△srqは相似になるので
∠qsr = ∠qop = θ

~~~~~相似がよくわからないあなたへの補足~~~~~
三角形の内角の和は180°です。
まずは△opqについて
∠opq+∠oqp+θ=180°
∠opq=90°ですから
∠oqp+θ=90°…③

△srqについて
∠srq+∠sqr+∠qsr=180°
∠srq=90°ですから
∠sqr+∠qsr=90°
∠oqp=∠sqrより
∠oqp+∠qsr=90° …④

③、④より
∠qsr=θ


  

[ここがポイント!]
どこの角度がθと等しくなるのかしっかり把握できるようになれば、cosとsinを間違えなくなります。     

∠qsr=θとわかったので力を斜面と斜面に垂直な方向に分解すると下の図になります。


コンデンサの構造に関する事3

2015-03-19 | 日記
コンデンサの構造に関する事3
平行平板コンデンサの容量2

 


 

 

 

さて、静電容量は、上のように書ける訳ですが、この「比例定数」に関して話をする必要がありますね。

まず最初は理由を省略しますが、コンデンサの間に物質を挿みますと、容量が大きくなります。

 

 

例えばプラスチックやビニールなんかをはさんでやりますと、溜まる電荷Qが大きくなる、つまり静電容量Cが大きくなるんですね。

つまり「比例定数」っていうのは、「極板の間に挿んでいる物質」(何も挿んでいない場合は、「空気を挿んでいる」と考えます)で決まる値です。プラスチックならいくら、ビニールならいくらといった感じです。この物質で決まる比例定数を「誘電率」と言います。