難関大学・数学の発想のしかた(さくら教育研究所)(SKREDU)

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変わる「名門高校」 渋幕の躍進は女子の共学志向にあり?

2017-06-30 | 日記

 10日に合格発表があった東大、京大。合格者数をランキングにし、上位校の顔ぶれをたどると、変遷がわかる。近年は特に変化が激しく、新興校が台頭する一方で、名門校復活も相次ぐ。いま、本当に実力のある高校はどこなのか。

 最新の17年だけでなく、長期間にわたって合格者数を調べると、高校の実力はより確かにわかる。教育情報を提供する「大学通信」の安田は、こう話す。

「高校の合格実績は、『7年周期』と言われます。中高一貫校では、東大や京大の合格者数が伸びると、翌年の中学入試の難易度が上がる傾向がある。しかし、そのとき中学生になった生徒が大学入試に挑むのは、6年後。高い合格実績を維持し続けるには、その間も良い実績を出し続けなければなりません。そこで、過去10年間の難関大合格者の増加数をみれば、本当に伸びている高校の姿がわかります」

 東大合格者の増加数をみると、1位は10年間で50人増えた渋谷教育学園幕張(千葉)。渋幕は1983年に設立された私立の中高一貫の共学校だ。私立の共学校のなかで、あっという間に全国トップレベルの進学校となった。

 主体的に調べて学ぶ「自調自考」などの理念を掲げており、カリキュラムの充実や進路指導など面倒見のよさも好結果に結びついているようだ。

 東京の私立校は、82年から東大合格者数トップを続ける開成を筆頭に、麻布や武蔵、桜蔭といった男女別学の高校が上位を占めてきた。この10年で合格者が大きく増えた高校でも、豊島岡女子学園(東京)、早稲田(東京)、駒場東邦(東京)、聖光学院(神奈川)などの男女別学私立高校が多い。

 だが、学力トップ層の女子生徒の間では、共学志向が高まっているという。

 たしかに、渋幕のほかにも、姉妹校である渋谷教育学園渋谷(東京)や、栄東(埼玉)などの共学校が東大合格者数を増やしている。ある塾関係者は「東京では、男女別学の学校よりも共学の学校をめざす生徒が増えている」と話す。

 全国的にも、男女別学の学校は減少傾向にある。

 文部科学省の学校基本調査によると、男子校女子校は86年に計1108校あった。06年には555校、16年には423校となり、30年前と比べると約6割も減っている。

 前出の安田は「筑波大附駒場のような国立校を除くと、東大合格の上位校は05年には私立の男子校と女子校が独占していました。渋幕のような時代の流れに乗る共学高校がどこまで実績を伸ばすのか、注目しています」と話す。

 京大合格者が大きく増えた高校をみると、公立校の躍進がめざましい。上位21校のうち、堀川(京都)、西京(京都)など、関西・近畿圏の公立校が8校を占めている。

 とりわけ、堀川は00年の京大合格者がゼロだったが16年に61人にまで急増している。かつての名門校のV字回復は「堀川の奇跡」とも呼ばれるほどだ。

 進学情報の石原は、こう話す。

「京都では、府立高校よりも京都市立高校のほうが早く改革が始まりました。堀川は、99年の校舎建て替えと同時に『探究科』を設立し、進学指導に力を入れるようになった。公立校は、私立校と違って教員の異動が多く、長期間にわたって生徒と向き合った指導ができない点が課題です。市立高は学校数が少ないため異動も少なく、教員が継続して指導できたことも大きかったようです」

 公立校の改革が遅れた大阪では、大阪府が11年、難関大進学実績向上をめざす「進学指導特色校」制度を始めた。それ以来、合格実績が徐々に上向いている。かつては京大合格者数ランキングで上位の常連だった天王寺(大阪)や北野(大阪)も、特色校に指定されてから回復基調をたどっている。

 関西の進学校の勢力図は変わり始めている。ある有名私立進学校の教員は「堀川や北野の復活が明らかになり、優秀な生徒が公立校に行くようになってしまった」と危機感を隠さない。

 東京でも公立校の復権が進んでいる。

 東大合格者数ランキングの65年をみると、181人の日比谷を筆頭に、西、戸山、小石川といった公立校が上位に数多く入っている。日比谷は当時、200人近くを東大に毎年送り込む日本一の進学校だった。しかし、93年には東大合格者数が1人と激減していく。

 低迷の一因となったのが、都立高の学力格差をなくすために67年に導入された「学校群制度」だ。優秀な生徒が多くの学校に分散したため、合格実績が低下して都立高に優秀な生徒が集まりにくくなった。

 学校群制度ができてから3年後の70年には、早くも99人と半減した。当時は、高度経済成長期。中間所得層が増え、公立校ではなく私立の中高一貫校に通わせる余裕のある家庭も増えた。都立高校の衰退に拍車がかかった。

 復調のきっかけは、東京都が日比谷・西・戸山・八王子東を「進学指導重点校」として01年に指定したことだ。03年には学区制度もなくしている。日比谷は16年には東大合格者数を53人まで増やしている。


京大・トップ奪還の洛南!意外に強い公立単独高校

2017-06-24 | 日記

トップ奪還の洛南!意外に強い公立単独高校

他地域からの志願者の減少により、都市部では地元占有率が高まる大学が多い。早慶など東京の有名私立大では1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)の学校出身者が合格者の70%を超えるケースも少なくない。近畿圏でも同様の傾向だ。そうした中、京大の2016年入試における2府4県(大阪、京都、滋賀、兵庫、奈良、和歌山)の学校出身者が合格者に占める割合は50.6%で、東大の55.1%を下回る。

京大合格者数ランキング上位の学校の合格者数を10年前の2006年と比較すると、1位の洛南が32人減、2位の東大寺学園が13人減、8位の甲陽学院が32人減、9位の西大和学園が46人減など、合格者が大幅減の近畿圏の学校が多く、このことにより地元占有率が低くなっているのだ。

近畿圏のトップ校で京大合格者が減少する背景には、医学部志向の強さがある。東京に比べると大企業の本社が少ない関西で、優秀な学生が地元で就職するなら医師。2府4県には、京大や大阪大、神戸大に加え、滋賀医科大や京都府立医科大など医学部を持つ国公立大が8校あることもあり、京大に合格する学力があっても国公立大医学部を目指す受験生が多いのだ。

そうした状況を踏まえながら、京大合格者数ランキングを見ていこう。1位の洛南は15年に西大和学園に抜かれるまで、24年連続でトップだった。同校は06年から女子を受け入れ共学化している。医学部志向が強い女子の入学もあり、16年の国公立大医学部の合格者数は84人で全国3番目の多さ。医学部志向の強まりが京大合格者減の要因になったことは間違いなさそうだ。

15年にトップだった西大和学園は、前年の合格者数を32人下回り9位になった。それでも、1991年に京大合格者が0人だった同校の、難関大合格者実績が急激に伸びた学校としての評価は揺るがない。2位の東大寺学園は昨年と同じ順位。同校も国公立大医学部の合格者が多く、16年は53人で全国9位だった。

東大合格者数ランキングの上位を私立と国立の中高一貫校が独占するのとは対照的に、京大のランキングは3位北野、4位堀川と公立の高校単独校が入る。両校とも自治体のバックアップが合格者増の要因という共通点がある。

東大志望者の敗者復活戦になった!?

北野は1984年の京大合格者数ランキングで1位になるなど、かつてはトップの常連校だったが、1990年以降に低迷期があった。そこから合格者が伸びた要因として、2011年に大阪府が、同校を通学区のない、進学に特化した文理学科を設置するグローバルリーダーズハイスクール(GLHS)に指定したことにある。この影響もあり北野の京大合格者数は、06年と比較して19人増。GLHSには、北野の他にも7位の天王寺、14位の三国丘、22位の茨木など10校が指定されている。文理学科は各校4クラスだが、16年から北野と天王寺は普通科を廃止し全クラスが文理学科になった。大阪府立校のトップ2が学校全体で進学に特化することにより、京大合格者がどれだけ増えるのか注目される。

京都大学のキャンパス

堀川は2001年の京大合格者が0人など合格実績が低かったが、1999年、京都府全域から募集可能な専門学科である探求科の設置を期に合格者数が増え、2006年との比較では30人増。このほか京都の公立校では17位の西京がエンタープライジング科、57位の嵯峨野が京都こすもす科と呼ばれる全府から募集可能な専門学科を設置。36位の洛北は附属中学を開設し中高一貫教育を実施することにより、京大合格者が増えている。

5位の洛星はかつて100人以上の京大合格者がおり、ランキングトップになったこともある学校。医学部志向の強まりが合格者減の要因と見られるが、洛南と洛星という京都のトップ私立校の合格者減は、公立校の合格実績の伸びと無関係ではないだろう。

京大の地元占有率が低いのは、首都圏の学校の合格者が増えている影響もある。1都3県で10人以上合格者がいる学校は、06年の麻布1校のみから16年は10校に増えた。中でも33位の女子学院は、前年の4人から18人と大幅増だ。ランキング50位以内には、12年から毎年10人以上の合格者がいる40位の西と、前年より6人増の千葉(県立)が入っている。首都圏の志望者が増えているのは、京大の自由な学風を好む受験生が増えていることに加え、東大が教養学部を経て専門の学部が決まるのに対し、京大は入学時に学部が決まることも影響しているようだ。

さらに、京大の入試制度の変更も首都圏の合格者が増える要因になっている。16年入試から京大は推薦やAO入試などで学生を募集する特色入試を導入し、これに伴い法学部は後期試験を実施した。これまで前期のみだった京大で唯一の後期実施学部になると同時に、推薦の導入で後期を廃止した東大志望者の受け皿にもなった。法学部・後期の地域別の合格者数は、1都3県の学校が6人で2府4県は7人とほぼ同数。首都圏の東大志望者の敗者復活戦になったようなのだ。

ランキング上位校の医学部志向の強まりや大阪や京都の公立校の合格実績アップ、他地域からの合格者増など、様々な要因により京大の合格者数ランキングは変化している。

 


渋幕が急上昇…公立は横浜翠嵐、日比谷、北野

2017-06-22 | 日記

東大と京大の合格者合計が10年前と比べて伸びた学校。

 最難関の2大学に、この10年で合格者がもっとも増えたのが“渋幕”こと渋谷教育学園幕張。東大が78人で過去最高を記録。10年前に比べて48人増の2・6倍。京大は5人増の11人で計53人の大幅増だ。

 近年、首都圏の学校からの京大合格者が増えている。入試担当は「首都圏で京大人気に火がついたきっかけは、2011年の震災です。あの時は、東日本が騒然としていた。このままでは進学しても落ち着いて勉強できない空気があり、優秀な受験生に京大人気が高まりました。12年、山中伸弥教授がノーベル賞を受賞し、“研究の京大”が再認識された。自由な校風も人気の理由」という。京大は一般入試改革も進め、受験生ファーストの施策を進めたこともプラスに働いている。

 2位は横浜翠嵐で東大が30人増の34人、京大が8人増の9人で合計38人増えた。県の学力向上進学重点校に指定され、湘南とともに、それを深化させるアドバンス校に選ばれている。

 3位は愛知の公立トップの旭丘で、東大が9人増の37人、京大が18人増の40人で、計27人増。上位で、公立校の強さが目につく。東の名門・日比谷は、東京の進学指導重点校に選ばれ、西の名門・北野は大阪の進学指導特色校に選ばれた。

 西京は公立中高一貫校で、10位の洛北も同じだ。このように、最近、自治体が公立高改革に積極的に乗り出している。その成果が実を結び始め、名門公立高復権につながった。

 大阪の関係者は「北野が京大ランクのトップに立ってもおかしくありません。それだけ優秀な生徒が集まっています」という。中高一貫校の強さは変わらないが、公立高の躍進も目立つようになってきている。


京都大学・法学部・前期・入試科目

2017-06-22 | 日記
センター試験 ・5~6教科8科目(270点満点)
【国語】国語(200)
【数学】数IA・数IIB(200)
【理科】物基・化基・生基・地学基から2(備考参照)(100)
【外国語】英・独・仏・中・韓から1[リスニングを課す](200[40])
《地歴》世B・日B・地理Bから選択(100)
《公民》「倫理・政経」(100)
 ※理科は,「基礎2科目」または「発展2科目」から選択
●選択→地歴・公民から2
個別学力試験 ・4教科(550点満点)
【国語】国語総合・現代文B・古典B(150)
【地歴】世B・日B・地理Bから1(100)
【数学】数I・数A(場合の数と確率・図形の性質・整数の性質)・数II・数B(数列・ベクトル)(150)
【外国語】コミュ英語I・コミュ英語II・コミュ英語III・英語表現I・英語表現II(独・仏・中の選択可)(150)
備考

・セ試…第1段階選抜は900点満点で行い、それを270点満点に換算して判定に用いる。理科は基礎2科目指定だが、発展2科目でも基礎2科目とみなす(発展2科目の満点を記載の満点に換算して利用)。地公の選択では世界史Bと日本史Bのうちの少なくとも1科目を含めること。


苦手な女子に配慮? 東大入試で数学がやさしくなったと評判

2017-06-09 | 日記

 東大と京大の入試の合格者が、10日発表された。約5800人が難関を突破し、キャンパスは喜びに包まれた。

 東大では、工事のために中断されていた合格者の受験番号の学内掲示が4年ぶりに復活した。本郷キャンパス内には、大勢の受験生や保護者らが詰めかけた。

 文IIに現役合格した柿沼麻衣花さん(18)は、好きだったSMAP解散に悲しみながらも、勉強を続けた。

「解散はとても悲しかったけれど、受験が終わったらCDを買おうと頑張りました。合格したので、これから買いに行きます」

 今年の東大入試の特徴の一つは、理系合格者の平均点や最低点が前年より大きく上がったこと。平均点を前年と比べると、理I、理II、理IIIのいずれも20点前後上がった。文I~文IIIが1~2点の上昇にとどまったのとは対照的だ。上昇の理由は前期入試の数学が前年よりやさしくなったから、と指摘される。

 理Iに合格した女子生徒は「数学でこんなに点を取れるなら、理III(医学部)を受ければよかった」と話した。

 易化の理由について、一部の予備校関係者からは「数学が苦手な女子生徒が入学しやすいようにしたのでは」との声もある。東大が女子学生比率を2020年までに30%にするとの目標を掲げているからだ。

 ただ、推薦入試と前期入試を合わせた合格者計3083人のうち、女子は609人。前年より23人増にとどまった。合格者に占める女子比率も0.9ポイント増の19.8%。進学情報センターの石原さんは「数学の易化は偶然でしょう。来年の難易度は予測できない」と話す。

 上位の顔ぶれで目立つのは、渋谷教育学園幕張(千葉)の躍進。前年は計76人だったが、前期速報の段階ですでに前年を上回り、3年連続で増えた。また、開成(東京)は、36年連続の合格者数トップだ。灘(兵庫)、麻布(東京)、栄光学園(神奈川)などの私立中高一貫校も上位に入った。

 公立校では、日比谷(東京)がトップで、旭丘(愛知)、県立浦和(埼玉)、横浜翠嵐(すいらん・神奈川)も健闘。有名私立中から日比谷へ進学し、理Iに現役合格した西山鈴音さん(18)はこう話す。

「SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されているので、日比谷を志望しました。高校は本当に楽しかった。大学では素粒子物理学を学びたい」

 同じく都立の三鷹中教の齋藤若奈さん(18)は、文IIに現役合格。「学校の先生から『お前はセンスがある』と言われ、自信になりました(笑)。周りの人に支えられ、合格できました」と話した。

 合格者の出身校の所在地は、東京を含む関東が67人減り、それ以外の地方が45人増えた。

 前出の石原さんは「ここ数年は受験生が安全志向になっていたが、今年は東大に果敢に挑戦する生徒が増えた。私大入試でも知名度の高い大学の志願者が増えており、保護者の意識が『これからも高校生に選ばれる大学に入学してほしい』と変化しているのでは。入試で激しい競争のある大学が『選ばれる大学』になっています」と話す。

 京大は、洛南(京都)がトップ。公立校が躍進し、膳所(ぜぜ・滋賀)や北野(大阪)が前年を上回った。堀川(京都)は京大で減ったが、東大で増やした。