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英語:カタカナ英語の秘訣 6

2018-04-24 | 日記

カタカナ英語の秘訣
 とはいっても、ちまたでは英語を勉強する上でカタカナ英語は禁断であると言われている。実際に、私もここで書いてきたように、そのままのカタカナ英語では通じない。そこで工夫が必要になる。要するに、カタカナをどう活用するかなのだ。
 「animal」という単語がある。誰でも知っている単語だ。しかし、あなたはこれをうまく発音して英米人に通じさせることができるだろうか。私にはできる自信がある。それは渡米して以来、発音におけるある法則を見出したからだ。それについて簡単に説明したい。
 多くの日本人は「animal」を「アニマル」と発音する。この発音ではいつまで経っても通じることはない。理由は単純。割り当てるカタカナが間違っているからである。これは「エネモウ」と言わないといけないのだ。読むときには変に気取って英語ぶる必要はない。そのまま素直にカタカナを読み上げてもらえば良い。それで十分に通じる。
 「water」だってそうだ。国際線でステュワーデスに水を注文しようとして「ウォーター」と頼んでも通じなかったという経験のある方もいるだろう。これは「ウワラ」といえば難なく通じるのだ。

 にもかからず、どうして日本人はアニマルとかウォーターと発音するのだろうか。それはローマ字表記の弊害であるように思う。「アイウエオ」「カキクケコ」はヘボン式表記法で「a i u e o」「ka ki ku ke ko」などと表す。もちろん、そのこと自体にはなんの問題もない。しかし、この表記法が英語の発音に対応していると思い込んでしまったら大問題である
 確かにanimalをアニマルと読むのは、日本人の感覚的にも、またヘボン規則からも自然に思える。にもかかわらず、エネモウと読んだほうが、ネイティブそのままとは言わないものの、本当の発音に近いのだ。「エネモウ」などとは一見でたらめなカタカナが並んでいるように思えるかもしれない。しかし、そこにはちゃんとしたルールがある。この法則さえ飲み込めば、新しい単語に出会っても、通じる発音を見いだすことができるようになるであろう。
 こうした発音方法は、アメリカに渡って私が独学で身につけたものだが、歴史的に見れば、けっして新しい方法ではない。有名なところではジョン万次郎の例がある。
 幕末時代、少年であったジョン万次郎は、漁船で難破して、アメリカの捕鯨船に助けられ渡米するという数奇な運命をたどった。英語を耳で聞いて育った彼は、英語を聞こえるままに丹念にカナに置き換えていった。「掘った芋いじるな(What time is it now?)」などは彼の傑作の一つであろう。
 帰国後、万次郎は日本初の通訳士として活躍し、福沢諭吉にも英語を教えている。明治時代の人々は耳で聞いた英語そのままを学習するという方法をとっていた。「メリケン粉」や「パテ」などの言葉に当時の名残りを見いだせる。それぞれ「American」「putty」が転用されたものだ。ヘボン式が蔓延する現在の日本ならば「アメリカン」「パッティー」と書くであろう。
 実際、「アメリカン」と「メリケン」のどちらの発音が英米人に通じるかと言えば、間違いなく後者である。にもかかわらず、現代の日本は耳を重視した英語の学習を放棄してしまった。いまや学校の授業でメリケンなどと発音したら先生に叱られるのが落ちであろう。
 それだけではない。どうして、私を含めた日本人は「Shut up」だけは「シャラッ(プ)」と正しく言えるのに、「Get up」や「Sit down」は「ゲット・アップ」「シット・ダウン」と発音するのだろうか。不思議である。これはそれぞれ「ゲラッ(プ)」「セダン」と言うべきなのだ。日本人の英語に対する気の回し方は中途半端なように思える。


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