予録のまとめ見シリーズ
この番組も初見
古舘さんがゲストと話す番組なのか?
下北の2階窓から2人が話しているのが見えた人は驚いただろうな
なんだかこの2人の組み合わせは異色
部長は、こういうガチのトーク番組では緊張するのか
額をこすってるうちに、だんだん赤くなってたw
♪世迷い言/中島みゆき が流れてきてビックリ/驚
【内容抜粋メモ】
東京下北沢
ま:これもバラエティですけれども、なんかどっか葛藤があるんですよね
ふ:なんでこんな芸達者極まりない人が!
ま:
自分の素の感じとか そんなに良くないなと思ってて
優しそうじゃないですか(自分でゆっちゃってるw
でもそれはあんまり 良い作用しないんじゃないかなと思って
そろそろ覆面かぶろうかなと思ってるんですけど
ふ:覆面かぶるとしたらどんな?
ま:
松尾の“M”は額につけたいですよね
Twitter もやっちゃってるし
ミステリアスな部分がなさすぎるなと思って
ふ:
あと僕は松尾スズキさんで印象に残っている一つとしてして、胸毛が結構濃いじゃないですか(そこ!?
覆面に何か胸毛をモチーフに入れて欲しい
ま:むしろ顔は隠しても胸毛は出すみたいな それは面白いかも
ふ:何かの資料を読んだら ラーメンが好きなんですね
ま:ラーメンはどうしても 週に2、3回は行っちゃいますね
ふ:ラーメンを自分でつくるんですよね?
ま:
最近はそうしてます 店に行き過ぎないように 自分のペースで食べたい
自作ラーメンを作るんですけどで、すごい力が入るんですよ、製麺機は
ふ:いつ頃買ったんですか?
ま:今年ですね
ふ:アレ、どのぐらいするものなんですか?
ま:15万
ふ:やっぱ高いですよね!
ま:いつになったら元取れるんだろうって途方に暮れてますね
ふ:メンマも作るんですか?
ま:
メンマは1回だけ 1回作ればもう安心するじゃないですか
もうメンマには手を出さなくていいなって 俺がやらなくてもいいんだって
ふ:そこそこの味だけど、これは買っても大丈夫だとw
ま:
自分で作る時はアドリブで作ってる感じなんです
よそへ行くときは、お芝居を観劇しに行くみたいな
なんかやっぱり見てるだけじゃ飽き足らなくて
オリジナリティが欲しくなるみたいなところが昔からあって
マンガが好きな子どもだったんですけど、マンガを読んでるうちに描きたくなって描き始めたりとか
ふ:そもそも漫画家になりたかった時期があったそうですね?
ま:マンガ少年で ジャンプとか応募してましたね
(さすがに古館さんの話のテンポが速い!
ふ:もしかしたら漫画家になってたかもしれない タラレバはないけれども
ま:
惜しいいところまでは行ったんですけれども
でもやっぱり 根気とか見てると敵わないなと思います
漫画はやっぱり ストーリー考えて、下絵を描いて、そこにペン入れして、墨を入れてみたいな
すごく厄介な作業がありまして
ふ:それに比べたらっていうことが今の仕事にはあるんですか?
ま:
そうですね 紙に書いたものが、とりあえず形にはなりますから
その分、他の役者がやるってことで
自分とは違う方向に流れていくっていうことに苦さとかはあるし、面白さもありますよね
大人計画の歴史っていうのも、書いて思い通りにならないっていうのを修正していって
思い通りになってきたっていう段階があった頃に、大体役者が固まってきて
それ以上のものが出てくるっていう時にやっと喜べるという
ふ:大人計画、今はすごいことになってますよね?
ま:
ビックリします、本当に
今日も100均にプランター買いに行ったんですけど、そこに星野くんとかが急に流れてくるんですからね
自分の作った劇団に入ってきた男の子が、普通に100均で流れてるわけですから
100均ってやっぱ遠いですよね 近いようで
一番遠かったものが返ってくるわけじゃないですか 100均に
ふ:100均でプランターって?
ま:シャンツァイを今度作ってみたいなと思って(『植物男子ベランダー』の影響?w
ふ:いきなりシャンツァイですか
ま:
シャンツァイを垂らしたら、ラーメンもまた美味しいかなという思いがありますね
ラーメン1回作ったら、満足するものですよ
自分の興味というのが、新しいものを提示して、見たことないものをお客さんにぶつけて
それでどういう反応するか、というのにすごい興味があるんですよね
だから、予定調和のものを流し続けていくっていうのは、僕の中には
もしかしたらこの先あるのかもしれないですけど
再演とかするにしても、人を入れ替えたりとか
新しい解釈を付け加えたりとか、同じものは出さないですから
ふ:始まりの頃は、差別的な笑いとか、毒とか、ブラックとか、いっぱいあったんでしょう?
ま:
ありました だからむしろ、演劇界っていうよりは、サブカルのマイノリティの笑いをやっている集団
大川興業とか、芸人じゃないんだけどみたいな ワハハ本舗とかもそうだと思うんですけれども
一つのくくりとして「弱い者カルチャー」ていうんですか
そういう中でずっとやってたのが、何かある時期、阿部サダヲとか
宮藤官九郎くんのポップスさっていうのもあるんでしょうけど
多くの人に見てもらえるようになってきた感じはしますね
未だにやっぱり過激なものをやってないって言えば嘘になって
去年『ゴーゴーヘブン』っていうお芝居書いたんですけど
(これまだ観てないな チケットが取れなかったのかも
それは遠い異国の地に、大人になったらいいデザイナーに皮を剥いでもらって(?
椅子になりたいという願望を持つ少年の話なんですね
それを思いついた時に、これはやれるのか?て思ったんですけど
今、阿部サダヲとか、すごいスキルを持った俳優を泳がした時に
リアリズムを他の面に持っていって、そこだけぶっ飛んだ要素にすればいけるんじゃないって思って
それをぶつけられた時に、お客さんがどういう反応するか、やっぱり一番楽しみなんですよね
それまで期待されたものっていうものの裏をかく 子どもの頃から考え方の癖なんですかね
ふ:
僕は『ジヌよさらば』っていう映画を観て、あんなに腹を抱えて笑って
一人で観たんです 声あげて笑って 何十回も笑って しまいにはグっときて
・映画『ジヌよさらば~かむろば村へ』(ネタバレ注意
松尾さんのヤクザ役 足が悪いだけじゃなくて 全身悪い状態で歩くじゃないですか?
どうやったらあんな歩き方ができるんですか?
田んぼを横に見ながら、異常な歩き方をしますよね?
ま:
そうなりますね
あれは舞いって言うか なんだか分からないような
僕は体がお祭り状態になってて
ふ:
あと、みんなお芝居が上手いんだけど すごいなと思うけど
阿部サダヲさんの松田龍平扮するお金アレルギーの人の荷物をやたらぶん投げる あれも想像つかないし
下北沢のこういう奥まったところで、酔っ払った人とか「こういう事やるよね」ていうのは分かりますけれども
日常的にやらないじゃないですか あれよく思いつきますね?
ま:
あの動きは 本当に撮影初日だったんですよ
阿部を無理やり太った体にして
ふ:あれ、わざと腹を作ってますよね?
ま:
あんこを巻いて そのあんこがどうしても気になっちゃって
今更取るって訳にもいかないしなーって思った時に、動かしちゃおうと思って
ただバスに迎え入れるシーンだったんですけど、
そこで荷物を放り投げて何か誤魔化せないかなと思って
ふ:そうなんだ 腹が出てる不自然さのカムフラージュだと
ま:
それもあるし 龍平くんとの背丈の差で、もっと強く見せたいなんていうのもありますね
ふ:
あれはもう笑う、笑う!
松尾スズキさんの文章が独特なのは当然なんだけど、上手いなと思って感動するんですよ
ま:本当ですか?
ふ:例えば「人生は神が作ったアダルトビデオだ」と
ま:そんなこと言いましたっけ?
ふ:
『野蛮人入門』の
「所詮、人生っていうものは、神が作ったアダルトビデオなんだ」
「我々の不幸は、神のマスターベーションのおかずなんだ
だからなんとかそこを外して おかずにさせないような努力が大事じゃない」
とかって書いてありましたけれども もう忘れました?
ま:言われたら思い出すんですよね
ふ:
ある種、宗教的でもあるじゃないですか
創造主がいるのかいないのか、私にはハッキリしませんが
何か大いなる意志の中で生かされているんだとすれば
ま:
なんかやっぱり宗教観っていうのは小さい頃からありますね
変な話なんですけど、神様が自分のプログラムを決めてて
朝起きた時から寝るまで全て
例えばご飯を食べる順番とか、ご飯に対する感想とかどう思うかみたいなのもプログラミングされてて
そんなことをずっと考えてる時期が小学3年生~4年生の半ばくらいまであったんですよ
その時に本当に嫌で そういう風に思っていることが
親とかも本当はいなくて、自分に見せられている(?)んじゃないかみたいな
『唯我論』という哲学としてあるって言うのは聞いたんですけど そういう妄想ですよね子どもらしい
ふ:
でも、今見せられている世界がバーチャルじゃないかっていうのって
僕はある意味正しいんじゃないかな
紙幣もそうだと思うけど あんまり信用ならないんじゃないかな
ま:
紙幣もかなりバーチャルですもんね
だからそのバーチャルであるって事を否定したいと言うか
何者かの第三者によって、意思があるかないか分からないですけれども
そういうものに決定づけられている自分の運命っていうものに逆らおうとして
なんか変な動きが始まっちゃったんですよね
例えば何か湯飲みを取るときに、
こう行こうとプログラムされているのを、こういこうとか
そういうことばっかりやってたんです、子どもの頃
ふ:操られてる分だけその裏をかいてやろうと!
ま:この裏までは思いついてないだろうと 何に対する挑戦状かわからないですけれどもw
ふ:
で、そのやってしまったという現実をもってして
これもプログラミングか?と思って ワー!と嫌になったりはしなかったんですか?
ま:
だからそれはそうやって、自分でも予測のつかない動きをすることによって
ヒジが湯呑みに当たって倒したりするじゃないですか そこなんです
「さとり」ってあるじゃないですか
「さとり」っていう日本の妖怪が現れてきて、その漁師の心を読み続ける
でも漁師が面倒臭いなあと思って、薪をくべてたら
パチンとはぜてさとりの目に当たって「人間は恐ろしい」って言って帰ってくみたいな
ふ:そっか 想像の神様の範疇外のところに作ることの快感ね
ま:そうですね 後付ですけど そんな心情で生きてたから 変だったんですね
ふ:
今の話って僕の中で勝手につながっているだけかもしれないけれども
松尾さんてやたら結構「孤独」っていうのをテーマにする感じがあって
コラムとか本とか読んでいると、全部読んでいるわけじゃないんですけど
人間は孤独に決まってるじゃんって言う
僕の感覚だと、いろいろな人にインタビューしてて
結構エネルギッシュな人ばかりにインタビューしているきらいがあるからかもしれないけれども
根本的な孤独っていうのはみんな抱えてると思うんだけれども
「夜寝る前とかに、ふと孤独だなって思う瞬間ってないですか?」
て、悪い意味ではないんだけれども聞くと
前向きな人って必ず、孤独って悪役みたいですね
「いや僕は孤独じゃありません 周りにいっぱい信頼できる人がいて」
「私は孤独じゃない なぜなら、私は前向きに生きてるから」
て結構決まりきった答えが返ってくるんですよ 孤独っていけないんですか?
ま:
いけなくはないと思いますね
たぶん、周りへの気遣いじゃないですかね
その人を支えようとしている人たちへの気遣い
ふ:
公的な発言に私的なものを入れて欲しい、私的参拝(?)をしてくれと
孤独に反して思っちゃうわけですよ
でも孤独っちゃ孤独ですよね、人間は
ま:
僕はもう自分の考え方に共感を持たれないことのほうが全然多いので 本当にそうですよ
ふ:嘘でしょ?! だって大人計画がこんなにすごくて いろんなことに着手して
ま:それまでに20年かかってますからね
ふ:
そうか 今とかちょっと前ぐらいまでしか見てないんだ
例えば『チキンハート』っていう映画
忌野清志郎さんも出ていて 男3人組の あれ面白い映画でしたね
(これもまだ観てないな
ま:
あーそうですか 評価してくれる人はほとんどいないんですよ
下北沢の小さな上映館でやってたぐらいなんで、あんまり観てないんですよね
ふ:
でもあのラーメン屋さんかおでん屋さんかで3人並んでね
酒を酌み交わしながらとか、自転車乗ってくシーンとか、1つ1つのシーンがものすごく面白くて
ま:ありがとうございます
ふ:あれは『ラ・ラ・ランド』より圧倒的に面白いですよ!
ま:そんなことないですw それはないな 本当に そんなこと言っちゃダメです
ふ:
僕にとってはね 面白いし
映画の中に孤独感が、勝手ながら妄想に近いかもしれない 孤独がつきまとってる感じ
後付だけどあって いいなと思って
ま:僕はアナウンサーのほうが孤独だと思いますけどね
ふ:
お芝居みたいにグループや集団でやらないから
孤独は当たり前 ひとりぼっちは当たり前かもしれませんけどね
ま:
その流れでお聞きしたいことがあったんですけど
何十年か前に古舘さんがバラエティ番組に打って出始めた時期ってあるじゃないですか
ふ:会社辞めてね
ま:
『ひょうきん族』に行ってたりとか あの時の心境ってちょっと伺ってみたいなと思うんですよね
アナウンサーの人があれだけ絡むことがなかった
絡むどころか拮抗してその場を奪っちゃう
それでガツガツ いやガツガツじゃないw
ふ:いや完全にガツガツしてました
ま:
ガッツガッツ ガッツがあったんですw ガツガツしてました
ああいう状態で選んだ手段が「笑い」っていうのが 何かあったんですかね?
ふ:
「お笑い」をやりたいというか、笑いは好きだけれども、自分ができるとは思っていない
局のアナウンサーだし きっちりと「こんばんは 夜7時になりました ニュースです」て
NHK的なことを踏襲しなければいけない世界もあったので
笑いは好きだけれども、笑いを取れるなんて思ってないです
プロレスの実況で大真面目に言ってたら 笑いが来たんですよね
ま:そういうことなんですか?
ふ:
いろんなフレーズかましてたり
アンドレ・ザ・ジャイアントの事を「一人民族大移動」
(古舘さんのプロレス解説 面白かったなあ! 完全に芸だと思う
「あまりにも大きすぎて 一人の人物 単数と言うには、大きさとして割り切れない」
とか言ってるうちにウケるんだってちょっと調子に乗ったんです
ま:
孤独と笑いっていうワードで なんかそれは聞いてみたかったんですよね
僕も笑いも好きだし 芸人になれたらなとか思ってた時期もあったんですよね
ふ:
お笑いで思い出したんですけれども これも凄いなあと思ったの
松尾さんの本読んでて 聞きたかったんですよ 知らなかったから
「なんで人間は笑うんだ 共食いを避けた」って
何きょとんとしてるんですか?
これはすごいですよね
動物は、結構ある局面になると「共食い」に入りますよね
やっぱり人間そこを回避しなければいけない時に
笑うことで、本当にかなりの部分、それはすっと避けられたって腑に落ちた
ま:
なんか文化だなっていうことはすごく思いますね
僕は本当に子どもの頃から体も弱いし、変な子だって よく言われて育って
親にも「これじゃ生きていけないんじゃないか」みたいなことをすごく言われてたんですよね
「お前のことが心配しすぎる」
でも結局笑いをやることでなんとか生きていけたのは
失敗したりとか、変な動きとかした時に、人が笑うのが面白かったんですよね
みんなもイジメる一歩手前で笑いに変えてくれた時代もあったっていう
それが人間が弱い人間も活かす文化なのかなっていう風には思ってましたね
ふ:
東京に出てきた当時に、東京に気遅れとか、
福岡に戻りたいとか そういうのはしょっちゅうありました?
ま:
福岡に戻りたいっていうのは一切なかったですね むしろ あんまり地元とうまくいかなくて
なんとか脱却しようじゃないですけど
当時バブルの最後のほうだったんで「行けばなんとかなるだろう」みたいなのがあって
それで行ったら、バブルが終わって、途方に暮れてるみたいな感じはありましたけど
でもやっぱり、そういう途方に暮れてる人間に対して
優しいところもあるじゃないですか 残酷なところもあるけど 東京という街自体が
いっぱい人がいるから、疎外感があるかもしれないけれども ちょっと包摂される感じもある
紛れこめる
この仕事やってると、途方に暮れたまま中年になってるような人がいっぱいいるじゃないですか
そういう人たちに、優しいけど残酷な街だなと思いますよね 「帰れ!」て言わないから
ふ:ちょっと一瞬、長渕剛の歌が流れてきました
ま:いやいや、それは違うww
この番組も初見
古舘さんがゲストと話す番組なのか?
下北の2階窓から2人が話しているのが見えた人は驚いただろうな
なんだかこの2人の組み合わせは異色
部長は、こういうガチのトーク番組では緊張するのか
額をこすってるうちに、だんだん赤くなってたw
♪世迷い言/中島みゆき が流れてきてビックリ/驚
【内容抜粋メモ】
東京下北沢
ま:これもバラエティですけれども、なんかどっか葛藤があるんですよね
ふ:なんでこんな芸達者極まりない人が!
ま:
自分の素の感じとか そんなに良くないなと思ってて
優しそうじゃないですか(自分でゆっちゃってるw
でもそれはあんまり 良い作用しないんじゃないかなと思って
そろそろ覆面かぶろうかなと思ってるんですけど
ふ:覆面かぶるとしたらどんな?
ま:
松尾の“M”は額につけたいですよね
Twitter もやっちゃってるし
ミステリアスな部分がなさすぎるなと思って
ふ:
あと僕は松尾スズキさんで印象に残っている一つとしてして、胸毛が結構濃いじゃないですか(そこ!?
覆面に何か胸毛をモチーフに入れて欲しい
ま:むしろ顔は隠しても胸毛は出すみたいな それは面白いかも
ふ:何かの資料を読んだら ラーメンが好きなんですね
ま:ラーメンはどうしても 週に2、3回は行っちゃいますね
ふ:ラーメンを自分でつくるんですよね?
ま:
最近はそうしてます 店に行き過ぎないように 自分のペースで食べたい
自作ラーメンを作るんですけどで、すごい力が入るんですよ、製麺機は
ふ:いつ頃買ったんですか?
ま:今年ですね
ふ:アレ、どのぐらいするものなんですか?
ま:15万
ふ:やっぱ高いですよね!
ま:いつになったら元取れるんだろうって途方に暮れてますね
ふ:メンマも作るんですか?
ま:
メンマは1回だけ 1回作ればもう安心するじゃないですか
もうメンマには手を出さなくていいなって 俺がやらなくてもいいんだって
ふ:そこそこの味だけど、これは買っても大丈夫だとw
ま:
自分で作る時はアドリブで作ってる感じなんです
よそへ行くときは、お芝居を観劇しに行くみたいな
なんかやっぱり見てるだけじゃ飽き足らなくて
オリジナリティが欲しくなるみたいなところが昔からあって
マンガが好きな子どもだったんですけど、マンガを読んでるうちに描きたくなって描き始めたりとか
ふ:そもそも漫画家になりたかった時期があったそうですね?
ま:マンガ少年で ジャンプとか応募してましたね
(さすがに古館さんの話のテンポが速い!
ふ:もしかしたら漫画家になってたかもしれない タラレバはないけれども
ま:
惜しいいところまでは行ったんですけれども
でもやっぱり 根気とか見てると敵わないなと思います
漫画はやっぱり ストーリー考えて、下絵を描いて、そこにペン入れして、墨を入れてみたいな
すごく厄介な作業がありまして
ふ:それに比べたらっていうことが今の仕事にはあるんですか?
ま:
そうですね 紙に書いたものが、とりあえず形にはなりますから
その分、他の役者がやるってことで
自分とは違う方向に流れていくっていうことに苦さとかはあるし、面白さもありますよね
大人計画の歴史っていうのも、書いて思い通りにならないっていうのを修正していって
思い通りになってきたっていう段階があった頃に、大体役者が固まってきて
それ以上のものが出てくるっていう時にやっと喜べるという
ふ:大人計画、今はすごいことになってますよね?
ま:
ビックリします、本当に
今日も100均にプランター買いに行ったんですけど、そこに星野くんとかが急に流れてくるんですからね
自分の作った劇団に入ってきた男の子が、普通に100均で流れてるわけですから
100均ってやっぱ遠いですよね 近いようで
一番遠かったものが返ってくるわけじゃないですか 100均に
ふ:100均でプランターって?
ま:シャンツァイを今度作ってみたいなと思って(『植物男子ベランダー』の影響?w
ふ:いきなりシャンツァイですか
ま:
シャンツァイを垂らしたら、ラーメンもまた美味しいかなという思いがありますね
ラーメン1回作ったら、満足するものですよ
自分の興味というのが、新しいものを提示して、見たことないものをお客さんにぶつけて
それでどういう反応するか、というのにすごい興味があるんですよね
だから、予定調和のものを流し続けていくっていうのは、僕の中には
もしかしたらこの先あるのかもしれないですけど
再演とかするにしても、人を入れ替えたりとか
新しい解釈を付け加えたりとか、同じものは出さないですから
ふ:始まりの頃は、差別的な笑いとか、毒とか、ブラックとか、いっぱいあったんでしょう?
ま:
ありました だからむしろ、演劇界っていうよりは、サブカルのマイノリティの笑いをやっている集団
大川興業とか、芸人じゃないんだけどみたいな ワハハ本舗とかもそうだと思うんですけれども
一つのくくりとして「弱い者カルチャー」ていうんですか
そういう中でずっとやってたのが、何かある時期、阿部サダヲとか
宮藤官九郎くんのポップスさっていうのもあるんでしょうけど
多くの人に見てもらえるようになってきた感じはしますね
未だにやっぱり過激なものをやってないって言えば嘘になって
去年『ゴーゴーヘブン』っていうお芝居書いたんですけど
(これまだ観てないな チケットが取れなかったのかも
それは遠い異国の地に、大人になったらいいデザイナーに皮を剥いでもらって(?
椅子になりたいという願望を持つ少年の話なんですね
それを思いついた時に、これはやれるのか?て思ったんですけど
今、阿部サダヲとか、すごいスキルを持った俳優を泳がした時に
リアリズムを他の面に持っていって、そこだけぶっ飛んだ要素にすればいけるんじゃないって思って
それをぶつけられた時に、お客さんがどういう反応するか、やっぱり一番楽しみなんですよね
それまで期待されたものっていうものの裏をかく 子どもの頃から考え方の癖なんですかね
ふ:
僕は『ジヌよさらば』っていう映画を観て、あんなに腹を抱えて笑って
一人で観たんです 声あげて笑って 何十回も笑って しまいにはグっときて
・映画『ジヌよさらば~かむろば村へ』(ネタバレ注意
松尾さんのヤクザ役 足が悪いだけじゃなくて 全身悪い状態で歩くじゃないですか?
どうやったらあんな歩き方ができるんですか?
田んぼを横に見ながら、異常な歩き方をしますよね?
ま:
そうなりますね
あれは舞いって言うか なんだか分からないような
僕は体がお祭り状態になってて
ふ:
あと、みんなお芝居が上手いんだけど すごいなと思うけど
阿部サダヲさんの松田龍平扮するお金アレルギーの人の荷物をやたらぶん投げる あれも想像つかないし
下北沢のこういう奥まったところで、酔っ払った人とか「こういう事やるよね」ていうのは分かりますけれども
日常的にやらないじゃないですか あれよく思いつきますね?
ま:
あの動きは 本当に撮影初日だったんですよ
阿部を無理やり太った体にして
ふ:あれ、わざと腹を作ってますよね?
ま:
あんこを巻いて そのあんこがどうしても気になっちゃって
今更取るって訳にもいかないしなーって思った時に、動かしちゃおうと思って
ただバスに迎え入れるシーンだったんですけど、
そこで荷物を放り投げて何か誤魔化せないかなと思って
ふ:そうなんだ 腹が出てる不自然さのカムフラージュだと
ま:
それもあるし 龍平くんとの背丈の差で、もっと強く見せたいなんていうのもありますね
ふ:
あれはもう笑う、笑う!
松尾スズキさんの文章が独特なのは当然なんだけど、上手いなと思って感動するんですよ
ま:本当ですか?
ふ:例えば「人生は神が作ったアダルトビデオだ」と
ま:そんなこと言いましたっけ?
ふ:
『野蛮人入門』の
「所詮、人生っていうものは、神が作ったアダルトビデオなんだ」
「我々の不幸は、神のマスターベーションのおかずなんだ
だからなんとかそこを外して おかずにさせないような努力が大事じゃない」
とかって書いてありましたけれども もう忘れました?
ま:言われたら思い出すんですよね
ふ:
ある種、宗教的でもあるじゃないですか
創造主がいるのかいないのか、私にはハッキリしませんが
何か大いなる意志の中で生かされているんだとすれば
ま:
なんかやっぱり宗教観っていうのは小さい頃からありますね
変な話なんですけど、神様が自分のプログラムを決めてて
朝起きた時から寝るまで全て
例えばご飯を食べる順番とか、ご飯に対する感想とかどう思うかみたいなのもプログラミングされてて
そんなことをずっと考えてる時期が小学3年生~4年生の半ばくらいまであったんですよ
その時に本当に嫌で そういう風に思っていることが
親とかも本当はいなくて、自分に見せられている(?)んじゃないかみたいな
『唯我論』という哲学としてあるって言うのは聞いたんですけど そういう妄想ですよね子どもらしい
ふ:
でも、今見せられている世界がバーチャルじゃないかっていうのって
僕はある意味正しいんじゃないかな
紙幣もそうだと思うけど あんまり信用ならないんじゃないかな
ま:
紙幣もかなりバーチャルですもんね
だからそのバーチャルであるって事を否定したいと言うか
何者かの第三者によって、意思があるかないか分からないですけれども
そういうものに決定づけられている自分の運命っていうものに逆らおうとして
なんか変な動きが始まっちゃったんですよね
例えば何か湯飲みを取るときに、
こう行こうとプログラムされているのを、こういこうとか
そういうことばっかりやってたんです、子どもの頃
ふ:操られてる分だけその裏をかいてやろうと!
ま:この裏までは思いついてないだろうと 何に対する挑戦状かわからないですけれどもw
ふ:
で、そのやってしまったという現実をもってして
これもプログラミングか?と思って ワー!と嫌になったりはしなかったんですか?
ま:
だからそれはそうやって、自分でも予測のつかない動きをすることによって
ヒジが湯呑みに当たって倒したりするじゃないですか そこなんです
「さとり」ってあるじゃないですか
「さとり」っていう日本の妖怪が現れてきて、その漁師の心を読み続ける
でも漁師が面倒臭いなあと思って、薪をくべてたら
パチンとはぜてさとりの目に当たって「人間は恐ろしい」って言って帰ってくみたいな
ふ:そっか 想像の神様の範疇外のところに作ることの快感ね
ま:そうですね 後付ですけど そんな心情で生きてたから 変だったんですね
ふ:
今の話って僕の中で勝手につながっているだけかもしれないけれども
松尾さんてやたら結構「孤独」っていうのをテーマにする感じがあって
コラムとか本とか読んでいると、全部読んでいるわけじゃないんですけど
人間は孤独に決まってるじゃんって言う
僕の感覚だと、いろいろな人にインタビューしてて
結構エネルギッシュな人ばかりにインタビューしているきらいがあるからかもしれないけれども
根本的な孤独っていうのはみんな抱えてると思うんだけれども
「夜寝る前とかに、ふと孤独だなって思う瞬間ってないですか?」
て、悪い意味ではないんだけれども聞くと
前向きな人って必ず、孤独って悪役みたいですね
「いや僕は孤独じゃありません 周りにいっぱい信頼できる人がいて」
「私は孤独じゃない なぜなら、私は前向きに生きてるから」
て結構決まりきった答えが返ってくるんですよ 孤独っていけないんですか?
ま:
いけなくはないと思いますね
たぶん、周りへの気遣いじゃないですかね
その人を支えようとしている人たちへの気遣い
ふ:
公的な発言に私的なものを入れて欲しい、私的参拝(?)をしてくれと
孤独に反して思っちゃうわけですよ
でも孤独っちゃ孤独ですよね、人間は
ま:
僕はもう自分の考え方に共感を持たれないことのほうが全然多いので 本当にそうですよ
ふ:嘘でしょ?! だって大人計画がこんなにすごくて いろんなことに着手して
ま:それまでに20年かかってますからね
ふ:
そうか 今とかちょっと前ぐらいまでしか見てないんだ
例えば『チキンハート』っていう映画
忌野清志郎さんも出ていて 男3人組の あれ面白い映画でしたね
(これもまだ観てないな
ま:
あーそうですか 評価してくれる人はほとんどいないんですよ
下北沢の小さな上映館でやってたぐらいなんで、あんまり観てないんですよね
ふ:
でもあのラーメン屋さんかおでん屋さんかで3人並んでね
酒を酌み交わしながらとか、自転車乗ってくシーンとか、1つ1つのシーンがものすごく面白くて
ま:ありがとうございます
ふ:あれは『ラ・ラ・ランド』より圧倒的に面白いですよ!
ま:そんなことないですw それはないな 本当に そんなこと言っちゃダメです
ふ:
僕にとってはね 面白いし
映画の中に孤独感が、勝手ながら妄想に近いかもしれない 孤独がつきまとってる感じ
後付だけどあって いいなと思って
ま:僕はアナウンサーのほうが孤独だと思いますけどね
ふ:
お芝居みたいにグループや集団でやらないから
孤独は当たり前 ひとりぼっちは当たり前かもしれませんけどね
ま:
その流れでお聞きしたいことがあったんですけど
何十年か前に古舘さんがバラエティ番組に打って出始めた時期ってあるじゃないですか
ふ:会社辞めてね
ま:
『ひょうきん族』に行ってたりとか あの時の心境ってちょっと伺ってみたいなと思うんですよね
アナウンサーの人があれだけ絡むことがなかった
絡むどころか拮抗してその場を奪っちゃう
それでガツガツ いやガツガツじゃないw
ふ:いや完全にガツガツしてました
ま:
ガッツガッツ ガッツがあったんですw ガツガツしてました
ああいう状態で選んだ手段が「笑い」っていうのが 何かあったんですかね?
ふ:
「お笑い」をやりたいというか、笑いは好きだけれども、自分ができるとは思っていない
局のアナウンサーだし きっちりと「こんばんは 夜7時になりました ニュースです」て
NHK的なことを踏襲しなければいけない世界もあったので
笑いは好きだけれども、笑いを取れるなんて思ってないです
プロレスの実況で大真面目に言ってたら 笑いが来たんですよね
ま:そういうことなんですか?
ふ:
いろんなフレーズかましてたり
アンドレ・ザ・ジャイアントの事を「一人民族大移動」
(古舘さんのプロレス解説 面白かったなあ! 完全に芸だと思う
「あまりにも大きすぎて 一人の人物 単数と言うには、大きさとして割り切れない」
とか言ってるうちにウケるんだってちょっと調子に乗ったんです
ま:
孤独と笑いっていうワードで なんかそれは聞いてみたかったんですよね
僕も笑いも好きだし 芸人になれたらなとか思ってた時期もあったんですよね
ふ:
お笑いで思い出したんですけれども これも凄いなあと思ったの
松尾さんの本読んでて 聞きたかったんですよ 知らなかったから
「なんで人間は笑うんだ 共食いを避けた」って
何きょとんとしてるんですか?
これはすごいですよね
動物は、結構ある局面になると「共食い」に入りますよね
やっぱり人間そこを回避しなければいけない時に
笑うことで、本当にかなりの部分、それはすっと避けられたって腑に落ちた
ま:
なんか文化だなっていうことはすごく思いますね
僕は本当に子どもの頃から体も弱いし、変な子だって よく言われて育って
親にも「これじゃ生きていけないんじゃないか」みたいなことをすごく言われてたんですよね
「お前のことが心配しすぎる」
でも結局笑いをやることでなんとか生きていけたのは
失敗したりとか、変な動きとかした時に、人が笑うのが面白かったんですよね
みんなもイジメる一歩手前で笑いに変えてくれた時代もあったっていう
それが人間が弱い人間も活かす文化なのかなっていう風には思ってましたね
ふ:
東京に出てきた当時に、東京に気遅れとか、
福岡に戻りたいとか そういうのはしょっちゅうありました?
ま:
福岡に戻りたいっていうのは一切なかったですね むしろ あんまり地元とうまくいかなくて
なんとか脱却しようじゃないですけど
当時バブルの最後のほうだったんで「行けばなんとかなるだろう」みたいなのがあって
それで行ったら、バブルが終わって、途方に暮れてるみたいな感じはありましたけど
でもやっぱり、そういう途方に暮れてる人間に対して
優しいところもあるじゃないですか 残酷なところもあるけど 東京という街自体が
いっぱい人がいるから、疎外感があるかもしれないけれども ちょっと包摂される感じもある
紛れこめる
この仕事やってると、途方に暮れたまま中年になってるような人がいっぱいいるじゃないですか
そういう人たちに、優しいけど残酷な街だなと思いますよね 「帰れ!」て言わないから
ふ:ちょっと一瞬、長渕剛の歌が流れてきました
ま:いやいや、それは違うww