メランコリア

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『秦・始皇帝』

2009-02-22 11:30:52 | 映画
『秦・始皇帝』(1962)
監督:田中重雄
出演:勝新太郎、市川雷蔵、川口浩、山本富士子、叶順子、中村玉緒、若尾文子、山田五十鈴、東野英治郎 ほか

近所のレンタル屋の1週間100円VHSシリーズ。
『釈迦』に続く70ミリ超大作。大映創立20周年記念映画として製作され、総制作費10億の予算が投入された。広大な万里の長城のセットや台湾でのロケ、三万人のエキストラを動員した合戦シーンなど、まさに70ミリ大作に相応しいスケールの大きい描写が全編に散りばめられている。」とのこと。
ハリウッドで言えば『ベン・ハー(1959)』を思わせる歴史物の超スペクタクル巨編といったところ。
この頃の映画の時代考証は今よりずっとゆるい場合が多いからなんとも分からないけど、
見てると髷&和装を中国風にした侍時代劇にも見えてくるから面白いw

story
群雄割拠の戦国時代において、秦の政は国家統一と人民の平和な暮らしを理想に掲げて軍を上げ、
韓・趙・魏を破ってついに中国を統一、自らを皇帝とし、と名乗った。
これまでの世襲制の封建制に代わる郡県制のほか、単位・貨幣・文字の統一(秦で使われていた漢字を全国で使うように定めた)、
敵の侵略の防衛策として「万里の長城」、通運のための「運河霊渠」を築くという壮大な事業を次々と行うが、
人民は安定した暮らしどころか人夫として何年も重労働を強いられ、始皇帝を暴君だと恨みはじめる。
始皇帝はまた、政治批判を教える儒者達の書物を焼き払わせ、460人を穴埋めにした「焚書坑儒」も命じる。
暗殺者も絶えず、燕の刺客は将軍の首を参上して油断させ短剣で命を狙うが失敗、巡遊の際には鉄鎚が車に当たった。
不老不死の妙薬を求めて晩年は方士に頼るも、幼い頃同じ人質の身として兄弟のごとく育った張良?によって刺された傷がもとで死去。

ウィキには「始皇帝はもともと体が弱くて巡遊の途中で発病して死去した」って書いてあるから映画と違うのかな?
ほかにも「父・子楚は大商人・呂不韋から愛人をもらい受けていたが、愛人はすでに身ごもっていたと言われ、
これに従えば始皇帝の父親は子楚ではなく、呂不韋であるということになる」とある。なんだか複雑。
独裁者には違いないけど、遠い未来を夢みてムリヤリにでも作った万里の長城などが今では観光名所として
大きな国益になってるんだからまったくムダじゃなかったってことかな。
陵墓の周辺に埋納されたという「兵馬俑(へいばよう)」は、ウチの親が中国へ旅行した際見て凄かったってゆってた。
全国の美女を三千人集めたという阿房宮(ハーレムみたいなもの?)ってスケールもデカすぎ。
毎日遊ぶ相手を替えても8年以上もかかっちゃう!地方から連れてこられても一度も皇帝の顔を見なかった女性だって中には一人くらいはいるんじゃないのかな?



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