メランコリア

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生命大躍進 第2集 こうして母の愛が生まれた@NHKスペシャル

2018-11-29 20:10:07 | テレビ・動画配信
ナレーション:新垣結衣


予録のまとめ見シリーズ

「あさイチ」で番宣を見て、興味をもって予録したんだけど
3回シリーズだったのか 2集目しか録画しなかった

母性愛について、心理学的な視点で掘り下げるのかと思いきや
DNAとか、古代生物からの進化の科学的な視点で
「胎盤」や「母乳」のせいと言われても、なんだかなあ

それに、いかにも子育ては母親、母性はあって当然みたいな映像が
今の時代とのズレも感じたし

この番組も見るのは初めてで、ガッキーの1人2役?の姉妹のドラマ+
CGによる古代の再現が合間合間に入る構成
恐竜大好きな子どものほうが楽しめたかも

「進化論」から言えば、私たちヒトの先祖はネズミみたいなちっちゃな哺乳類
今は、その親戚を「マウス」と呼んで、あらゆる実験に使ってたくさん殺している始末


【内容抜粋メモ】

新垣:
赤ちゃんって不思議
こうやって抱っこしてると守ってあげなきゃと思っちゃいます
この気持ちどこから湧いてくるんだろう


生命40億年 進化の旅 母の愛が生まれた理由



トカゲのような生き物 3億年も昔の私たちの遠い親戚です ※CGによる再現
今、最新の研究からそんな驚きの事実が浮かび上がってきています

それを教えてくれたのは、我々がはるか祖先から受け継いできたDNA
今、最新テクノロジーにより様々な生物のDNAが猛烈なスピードで読み解かれています
その結果、私たち人間の愛情深い子育てが意外なきっかけで始まったことが分かってきました

元々は卵を産んだらそれきりだった私たちの祖先
それがある時、DNAが劇的に変化し、献身的に子育てをするよう運命づけられたのです

長い進化の歴史の中で、人が人になるための決定的なカギとなった出来事
3回のシリーズで描きます

第2回は 我が子を思う母の愛の秘密に迫ります


痛みに絶叫しながら出産する女性



お腹を痛めて子どもを産み、身を削って母乳を与える人間の母親たち
なぜ私たちはこれほど愛情深い子育てをするよう進化したのでしょうか


2億5千万年前 私たちの祖先を襲った想像を絶する天変地異
そして突如広まったウイルスによる絶滅の危機

その時、祖先の体内に子育てを激変させる大躍進が起きたのです
DNAに記されていた驚きのドラマとは?


(一人二役の姉妹のドラマ仕立て

姉:地球上で人間ほど献身的に子育てをするように進化した生き物はいないのよ
妹:でも鳥だって卵を温めたり、雛に餌をあげたり頑張ってるよ

(ほかの動物も命張って子どもを守り育てますよ

姉:
人間とは次元が違うわ 母乳ってお母さんの血液なのよ
10ヶ月もかけて自分のお腹を痛めて、やっと産まれたと思ったら
一人前に育つまで何年かかることやら
この“いのちの木”を見て!(岡本太郎?



40億年前はたったひとつの細胞だった生命が
親から子へ、子から孫へと命をつなぎながら
様々な生物に進化していった



4億年前 私たちの祖先はまだ卵を産んでた
孵化した子どもはきっと自力で餌を探してたはず

なのにおよそ2億5千万年前 突然母性愛に目覚める祖先が現れて
献身的な子育てを始めた 母性愛に目覚めた祖先とは?


南アフリカ共和国 カルー盆地



この一帯から私たち哺乳類の祖先の化石が大量に発見されています
あたりに広がるのは、まだ恐竜が現れるより前 2億5千万年前の昔の地層です

岩の表面に点々とつけられたくぼみ 実は太古の祖先たちが残した足跡です




専門家:
これが私たち哺乳類の祖先です
当時はまだ大きなトカゲのような姿をしていました
彼らになぜか突然 母の愛が芽生えたことを示す貴重な化石が見つかりました

「ゴルゴノプス」






化石から子育ての進化を研究するジェニファーさん 一人娘を育てる母でもある




J:私は古生物学者として、母が子に抱く愛情の起源にとても興味を抱いています

ジェニファーさん達が発掘したのは、2億4500万年前の化石
そこに私たちの祖先の最も古い親子愛が現れていると言います


私たちの祖先 キノドンの化石



これは子育てを始めた私たちの祖先 キノドンの化石です
化石の大小2つの頭蓋骨が向かい合っています



左の大きい方が親 右側はその子どもだと言います
一つの巣穴の中でぴったり寄り添うような姿のまま化石となっていました

J:
キノドンは我が子に何らかの愛情を抱きながら子育てをしていたと考えられます
もちろん私たち人間の母親ほど強い愛情ではなかったかもしれませんが
この頃すでに親子愛のようなものが芽生えていたに違いありません

母の子を愛する気持ちが伝わってくるような 親子の姿
この時、母親は一体どんな子育てをしていたのでしょうか


ハリモグラは哺乳類でありながら卵を産む



オーストラリア タスマニア島の森の中
実は化石では分からないキノドンの子育てを現代に伝える生きた化石がいます
トゲトゲの毛で身を守る不思議な動物 ハリモグラです

今この地球上に生きている動物の中でも
キノドンに極めて近いと考えられる原始的な哺乳類です

その驚くべき子育てを捉えた貴重な映像です
メスのお腹の部分に白くて丸い卵です
ハリモグラは哺乳類でありながら卵を産むのです



注目してほしいのはここから
卵からかえった体長わずか1.5センチほどの赤ちゃんは
お母さんの体に一生懸命顔を押し付けています





よく見ると皮膚から汗のように白い液体が染み出しています
これは原始的な母乳です
乳首はなく、皮膚の表面から湧き出しています

卵がかえったその日からおよそ200日間、母親は子どもと密着して母乳を与え続けます
あの親子化石のキノドンもこのような子育てをしていたと考えられるのです

こうした「母乳の子育ての始まり」こそ母親の愛を目覚めさせる大事件だったと考える科学者がいます
30年以上にわたって母乳の進化を研究するオラフさんです(後ろは全部 剥製?



オラフ:
なぜ今のように母親が手間や愛情を注いで子育てをするようになったのでしょうか
私は進化の過程で母乳が生み出されたことこそがきっかけだったと考えています

母乳による母と子の密着が愛情につながったというのです


母乳はどうやって生まれたのか
その手がかりもハリモグラが教えてくれるとオラフさんは言います
汗のように吹き出す不思議な液体は、なぜかまだ卵が孵る前から湧き出して卵を濡らしています

分析すると興味深い2つの物質が見つかりました
1つ目はαラクトアルブミン 母乳ならではの甘い栄養分を作るタンパク質 母乳のもとです
2つ目はリゾチーム 殺菌力を持つタンパク質です

ハリモグラは、これを含む液体で卵を濡らし雑菌の繁殖を防いでいると考えられます
驚くのは、全く働きの違う2つのタンパク質の形です
詳しく調べると複雑な形をしていますが、重ねてみるとほとんど同じです




母乳の起源は殺菌物質リゾチームを含んだ汗のような液体?!
それがある時、変化して母乳のもとαラクトアルブミンを含む
栄養豊富な液体に変わったと考えています

汗が母乳になるという進化の大ジャンプ
はるかな時間を遡り、母乳誕生の瞬間へタイムトラベルしてみましょう


「ペルム紀」



およそ30000万年前 恐竜が登場するよりはるか昔です
トカゲのようなこの生き物が、私たち哺乳類の遠い親戚です 「ディメトロドン」

大きな背中の帆で太陽の熱を吸収したと考えられています
体温を高めて活発に動き回るためです

そしてこの時代、私たちの祖先「哺乳類」こそが生物界の王者でした
ところが王者といえども子育ては容易ではありません
当時の祖先たちは、薄い膜に覆われた卵を産んでいたと言います



卵に雑菌が入り込むと赤ちゃんは死んでしまいます
そこで母親たちは殺菌物質リゾチームを含む汗のような液体で
卵を濡らし、雑菌の繁殖を防いでいました
私たちの祖先の子どもを守ろうとする営みの第一歩です

そんな祖先たちの体内で思いがけない変化が起こり始めます
細胞の奥深くのDNA その中に殺菌物質リゾチームを作る遺伝子があります


DNAは、長い時間の中で時折変化が起こる
ある時偶然、その変化がリゾチームを作る遺伝子に起こりました
その結果、遺伝子から作られるタンパク質の形もわずかに変わりました
こうして生まれたのがαラクトアルブミン 母乳の素となるタンパク質です

偶然起きたこの出来事
卵の殺菌の目的だった母親の汗に甘い栄養分が含まれるようになりました
卵からかえった赤ちゃんがこれを舐めたとき、子育てに革命が起きました
子どもはこの甘い汗を頼りに育つようになります


母乳の誕生という大躍進
それを受け継いだ私たち哺乳類
母乳さえあれば子どもたちは飢えることなく、すくすく成長できるようになりました
母乳によって母と子はより分かちがたく結びつき、それが母の愛情へと繋がっていたのです

妹:でも遺伝子が少し変わったって、ちょっと都合よすぎじゃない?

姉:
遺伝子って長い時間の間にちょこちょこ変わるものなのよ
ごく稀にすごく便利なものが偶然生まれる
その柔軟さがあったからこそ、この後の生き物すべてに受け継がれ
私たちもお母さんの母乳で育つことができたのよ
でも、この頃の祖先はまだ卵を産んでたのよ


我が子を身ごもるという第2の大躍進
この頃、母乳で子育てをしていた私たちの祖先にとてつもない試練が訪れる

「ペルム紀」およそ2億5000万年前
母乳による子育てに踏み出した祖先たち 「リストロサウルス」「ゴルゴノプス」は
大繁栄し、色々な種類を増やしていました

中でも最も子孫を増やしていたのは「リクトドン」
家族が巣穴により集まって暮らしていました

しかし、そんな平和な日々は突如として終わりを迎えます
地球内部から膨大な量の溶岩が吹き出したのです





その高さは時に2000mに及んだと言います
噴火活動は100万年も続き、地球上の生物種の96%が絶滅したと考えられています
私たち哺乳類の祖先はどうなったのでしょうか


中国遼寧省の地層



あたりには巨大噴火からおよそ1万年後の地層が広がっています
2011年 大絶滅を生き延びた私たちの祖先の貴重な化石が発見されました

中国地質科学院 キキョウ博士が発見したその化石は「ジュラマイア」と名付けられました
体調はわずか10センチ
巨大な噴火の後、私たちの祖先はこれほど小さな姿になっていました



しかし、化石を詳しく調べたキキョウさんは、この小さな体に
その後の子育てを激変させる大躍進が起きていたことを突き止めました
卵を産むのではなく、お腹の中で赤ちゃんを育てる体のつくりになっていたのです


胎盤



化石の特徴を詳しく分析した結果、赤ちゃんをお腹で育てるための「胎盤」を持つ動物であることが分かりました
私たち人間をはじめ胎盤を持つ哺乳類は皆この子孫なのです




胎盤 それは赤ちゃんの「へその緒」の先にある特別な臓器です
これによって赤ちゃんは母親の子宮に密着し、栄養や酸素を母親から受け取っています

もともと私たちの祖先は、受精卵を殻で覆い、外へ生み落としていました それが卵です
ところがある時、不思議な変化が起き始めます

受精卵の中にある赤ちゃんの尿をためる袋が発達し、母親の体の一部に密着したのです
これが胎盤となり、子どもは母親の体内に留まって育つようになります

我が子をお腹に身ごもるという、新しい子育ての始まりでした
この大躍進は、体の小さな私たちの祖先が生き延びる上で重要な意味を持っていたと言います


恐竜時代@ジュラ紀



そこにいたのは巨大な恐竜たちです
大噴火による大量絶滅の後、地球は恐竜が支配する世界へと変貌していました

恐竜時代の初めには、まだ卵を産んでいた私たちの祖先
敵に襲われると、親は逃げられても、大切な卵は置き去りにしなければならないこともあったでしょう

そこに現れたのは「ジュラマイア」
胎盤を持つ私たちの祖先です 昆虫などを餌にして森で暮らしていました



翼を持つ恐竜「アンキオルニス」に狙われるジュラマイア



この時大活躍したのは胎盤です
お腹の中の赤ちゃんは、いつもお母さんといっしょ
恐竜が襲ってきても、卵のように置き去りにすることはありません
胎盤の登場によって、子どもが無事に育つ確率は飛躍的に高まったのです



ジュラマイアが生きていた1億6000万年前の世界は、巨大な恐竜たちの王国でした
それに比べてはるかにか弱い存在だったジュラマイアは、激しい生存競争に晒されたことでしょう
そんな環境だったからこそ、子どもが無事生き延びるために「胎盤」が大いに役立ったのです


なぜ私たちの祖先は突如 胎盤を手に入れることができたのか
実は、最近ある遺伝子が重要な役割を果たしていたことが分かってきました
発見したのは、東海大学 石野夫妻の研究チームです





胎盤という新しい臓器を作るにあたっては、
何か新しい力 新しい遺伝子の獲得というものが絶対不可欠だったのではないか
石野さんたちは胎盤を作り出すのに欠かせないある遺伝子を突き止めました


「PEG10遺伝子」
マウスの実験でその驚くべき働きを見てみます(またネズミさんを実験に使って・・・



これは普通のマウスの胎児 左側に見えるのが胎盤です
一方「PEG10遺伝子」を働かなくしたマウスの胎児は
胎盤が非常に小さく、胎児の成長は途中で止まってしまいました(殺したってことね

石野教授:
この遺伝子がなくなると、胎盤の一番大切な部分の細胞が増えて来ないんですね
外側の形だけなんですけど、中が全然できてこない
ですから胎盤を作るために必須の遺伝子だったということになります

詳しい分析によって「PEG10遺伝子」は1億6000万年以上前に突如現れ
その後の哺乳類に受け継がれたことが分かりました
この遺伝子はどうやって生まれたのでしょうか

解析を行った石野さん達は奇妙な事実を見つけました


「レトロウィルス」に感染
様々な病気を引き起こす「レトロウイルス」です
このウイルスを特徴づける2種類の遺伝子は「PEG10遺伝子」の中にも存在していました



石野さん達は、このことから驚くべき結論を導き出しました
「レトロウィルス」が祖先のDNAに入り込み
「胎盤遺伝子」を生み出す「PEG10遺伝子」になったというのです




石野さん:
「レトロウイルス」の感染から遺伝子を獲得する
長い進化の歴史で考えると、万が一ということが結構起こっている
それがきっかけになって大きく変わる
そういったことが起きているんじゃないかと思います

実は胎盤にはウイルスからもらったとも考えられる不思議な能力が備わっています
それは、母親の免疫を抑えるという能力です

親子であっても、血液型が違う別人です
そんな赤ちゃんが体内に入れば、母親の免疫によって「異物」とみなされ攻撃されるはずです
それを胎盤が免疫を抑えることで防いでいるのです

「レトロウィルス」も相手に感染するために、免疫からの攻撃を抑える能力を持っています
この力が「レトロウィルス」をDNAに取り込み、祖先にも伝わり、
我が子を身ごもるという大躍進を可能にしたと石野さん達は考えています


「ジュラ紀」(毎回タイムトラベルするのね
今から1億6000万年以上前 地球を支配していたのは巨大な恐竜たちでした
その足元で暮らしていた小さな哺乳類
まだ胎盤はなく、卵を産んでいた私たちの祖先です

ある日のこと、か弱い祖先たちが恐ろしいレトロウイルスに感染し、仲間たちの間で感染が急速に拡大
発病した祖先たちは、次々と命を落とし絶滅の危機に追いやられます
ところがこの時奇跡が起こります




かろうじて生き延びた祖先の体内で「レトロウイルス」が子孫を残すための「生殖細胞」にたどり着きます
ウイルスは細胞の中に自らの遺伝子を送り込みます

目指すは細胞の中心部 DNAが詰まっています
それをハサミのようなもので切断 ウイルス遺伝子が組み込まれました
これこそが後に「胎盤」を生み出す遺伝子「PEG10遺伝子」です

この事件以後、子孫にはウイルスを持ち込んだ遺伝子が代々受け継がれることになりました
そしてある時、「PEG10遺伝子」が活動を開始
急速に胎盤を発達させていきます

そして母親の免疫を押さえ込み「異物」である我が子をお腹の中に留められるようになりました
子どもを産み、母乳で育てるという私たちにつながる子育てが始まったのです






この子育て術を活用して、私たちの祖先は過酷な恐竜時代を生き抜きました
そしてここから1億6000万年をかけて、母と子の結びつきはますます強まっていくことになります

その後の進化で胎盤能力は強化され、子を身ごもる期間は長くなっていきました
赤ちゃんは安全な母親の体内でより大きく成長してから生まれてくるようになります

その一方で、母親たちは我が子に栄養を奪われながら
長い期間、身重の体で生きる苦労を背負わされます

胎盤を手に入れてからの哺乳類の進化は、まさに子育てに我が身を捧げる母親たちに支えられたものでした
その苦闘の果てに生まれた私たち人間

母親は10ヶ月もの間、我が子を身ごもり、出産できるギリギリの大きさまで守り育てます
これほど長くなった妊娠期間が、母親に与えたもの
それは決して苦労だけではありません

大きくなっていくお腹を見守る日々は、生まれてくる我が子への愛を育む
かけがえのない時間となっています

そして、出産の時 胎盤からのサインを受けて、母親の心に大きな変化が起こることが分かっています
脳内で特別なホルモンが放出され、我が子への愛情が一段と強まっていくのです

DNAに起きた思わぬ事件がもとで始まった、子どもを守る母親たちの格闘
それが今、親と子を結ぶ深い愛情という大切な宝物を私たち人間にもたらしているのです


次回は最終回

なぜ私たち人間だけがこれほど高い知性を持っているのでしょうか
最新研究でついに見えてきた「知性誕生」を巡る壮大なドラマに迫ります
これはDNAが教えてくれた私たち人間に至るいのちの物語です

(宇宙人!?




まるでヒトがもっとも「進化」して「優れた」生き物みたいな驕りが垣間見られれる
ヒトよりもっと嗅覚、知覚が優れた生き物は無数にいる
ヒトは生物界でもっとも弱い存在だという意識から研究を始めなければ



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